文化芸術の街「上野」と喜劇発祥の地「浅草」を舞台に繰り広げられるコメディ映画の祭典「したまちコメディ映画祭in台東」(略称したコメ)。今年も2016年9月16日(金)〜19日(月・祝)に「第9回したまちコメディ映画祭in台東」の開催いたしました。「したコメ」は、東京随一の下町(したまち)の魅力を、コメディ映画を通じて存分に味わっていただく、いとうせいこう総合プロデュースのコメディ映画祭で、今年で9回目を迎えます。「映画(Cinema)」「したまち(Down town)」「笑い(Comedy)」という3つの要素を掛け合わせることで、映画人、喜劇人、地元の皆さん、映画・喜劇を愛する皆さんが一体となって盛り上がれる、他にない魅力を持った、住民参加型の映画祭となっております。

本日9月19日(月・祝)、コメディ栄誉賞を受賞した山田洋次監督の笑いと音楽に敬意を表して【山田洋次リスペクトライブ】を開催!6組の豪華アーティストのライブのラストには、佐藤蛾次郎さんの孫・蘭(らん)ちゃんが飛び入り参加。さらに、シークレットゲストで登場した倍賞千恵子さんがアカペラで『男はつらいよ』のイメージソング「さくらのバラード」(作詞:山田洋次)を熱唱、場内は大喝采に包まれました。ライブ後の「クロージングセレモニー」では、撮影のため残念ながら欠席された山田監督のコメントが、いとうせいこうより代読。そして、服部征夫台東区長より表彰状、太田雅久台東区議会議長より金一封、全国米飯販売事業共済協同組合よりお米券、山田洋次監督を敬愛する吉田照美さんより「男よつらいよ」ファミリーが最後の晩餐風に描かれた絵画、映画祭サポーターよりメッセージがつまったトランクが、山田洋次監督に贈られ、本日欠席となった為倍賞千恵子さんらが代わりに受け取りました。また、青木克徳葛飾区長も登壇、花束の贈呈とともに、来年、柴又の「寅さんの像」の横に「さくらの像」が作られることも発表。そして、クロージングセレモニーはゲストアーティスト・登壇者・サポーター・お客様による、「男はつらいよ」の合唱で大盛り上がりの中、幕を閉じました。

●実施日時:9月19日(月・祝) 
●場所:浅草公会堂
●アーティスト:ポカスカジャン、天才バンド、レキシ、二階堂和美、浅草ジンタ、佐藤蛾次郎with浅草ジンタ(※演奏順)
●スペシャルゲスト:倍賞千恵子・岡本茉利   
●服部征夫台東区長、太田雅久台東区議会議長

■服部区長
山田監督のおかげで浅草公会堂に寅さんが帰ってきた気がします。そして、皆さんの心の中にもいつまでも寅さんがいるのだと、改めて思いました。台東区は今年、西洋美術館が世界文化遺産に登録が決定いたしました。その台東区の浅草から、寅さんを世界に発信したいと思います。

■山田洋次(コメント)
コメディを愛する人として今回の素敵な賞を頂けたことを光栄に思ってます。浅草公会堂で皆さんにお目にかかるのを楽しみにしておりましたが、本日も新作「家族はつらいよ2」の撮影を行っており、どうしても伺うことができなくなってしまいました。本当にごめんなさい。今回も皆さんにおなかを抱えて大きな声で笑ってもらえる楽しい作品にできるようにスタッフキャスト一丸となっていますので、どうかお許しください。また来年の公開時にこの作品を通して、皆さんとお目にかかればうれしく思います。

■倍賞千恵子
山田さんには、演じるよりもその人の視線になれということを学びました。それは相手の立場になって考えることや愛ややさしさにもつながっていっていると思っています。映画づくりは大変ですが、いろいろな人と出会え、いろいろな人の思いが感じられ、自分が進化できる素晴らしい仕事だと思います。これからもそう心に刻みながら、映画に携わっていきたいと思います。

■いとうせいこう:
ゲストの皆様、来てくださった皆様、サポーターに心からありがとうを伝えたいです。この気持ちを10回目までもっていき、一番楽しくて一番面白いことを、伝えていきたいと思います。