『陽だまりの彼女』(13)以来3年ぶりの主演映画となる上野樹里が、自分のペースで日々の暮らしを大切に生きる主人公の女性を・彩を伸びやかに演じた映画『お父さんと伊藤さん』が10月8日(土)に公開いたします。公開に先立ち、主演の上野樹里さんに加え、上野さん演じる主人公・彩の20歳年の離れた彼氏を演じたリリー・フランキーさん、頑固ながらも愛くるしい一面を持つ主人公・彩のお父さんを演じた藤竜也さん、本作を監督したタナダユキ監督が登壇する完成披露試写規イベントを実施いたしました。またこの日は、父親・年上彼氏・娘というお題で募集した川柳企画の各キャスト賞の発表も行いました。

■日時:9月8日(木)19:00〜
■場所:新宿バルト9(新宿区新宿3丁目1−26新宿三丁目イーストビル13階)
■登壇者:上野樹里、リリー・フランキー、藤竜也、タナダユキ監督

悪天候にも関わらず満席になった客席を見て、上野さんは「無事にこの日を迎えられてほっとしている。沢山の方がこの作品を広めていきたいと思っていると思うとすごく嬉しいし、規模的にそこまで大きな映画ではないけど、自分の家族と照らし合わせながら身近に感じて、クスクスと笑ったりグッときたり、じっくり楽しんで行ってください」と観客へメッセージを。彩の20歳年上で給食センターで働く伊藤さんを演じたリリー・フランキーさんは「どうも評判がいいらしい。このままいくと『ゴジラ』を超えるんじゃないかという勢い」と茶目っ気たっぷりに話すと、会場から大きな笑いが。続けてリリーさんが「何気ない家族の話だけど、それぞれの家族にとっての一大事。それを監督が軽妙にユーモアたっぷりに描いていて、最後には温かくなるような話」と本作の魅力を語ると、彩の父親役の藤竜也さんも「出来上がった作品を観て、期待以上のえらくいいものができたと思った。『龍三と七人の子分たち』に迫る勢いの取材のオファーなんですよ。どうします?これゴジラ超えちゃったら」と嬉しそうに答えました。タナダ監督は「思いの外よかったと演者の皆さんが言ってくれてほっとしている」とキャストの本作への想いの深さを聞き、胸をなでおろしました。
イベントが始まって早々から、とてもよい雰囲気が流れる3人の距離感。キャスティングについて監督は「決めては最初のインスピレーション。妄想キャスティングが今回叶ってしまって自分が一番ビックリしている」と語りました。本作の役について上野さんいわく「普段はピントが合わないような決して派手ではない人たちを描いている作品だけど、タナダさんはそこにチャーミングさを映してくれた。そういう役に30歳を目の前にした29歳の頃に出会えていいそれがとてもいいタイミングだった」と振り返りました。リリーさんは監督のインスピレーションという言葉に「俺は50歳過ぎたアルバイトのおじさんがバッチリなのか・・・」と呟くと、取材をした女性記者から“一家に一台伊藤さん”と言われるほど伊藤さん人気があることを聞いて、「伊藤さんのように家庭菜園をしている男性がいいなと女性は思うのかもしればいけど、自分はきゅうりを1週間で枯らしてしまいそう」と会場の笑いを誘いました。

3人の共同生活にちなみ「人と暮らすこと」について問われると、「完全に行き遅れてしまっているが、この映画で家族に対しての意識が高まってきた。わずらわしいと思っている中に一瞬の幸せがあるんだなと感じた」というリリーさんに対し、上野さんは「結婚っていいものですよ」と自身の経験も踏まえ答えました。藤さんもご自身の奥様に対して、「長い年月を経て、色々な経験をして、今の僕と妻の関係は最高!」と奥様との深い話を語ってくれました。
また、この日は映画のテーマに合わせて「父親・年上彼氏・娘」というお題で映画公式サイトより募集した440通の川柳の中から各人が選んだそれぞれの賞の発表するいという企画を実施。タナダ監督は「娘を持つお父さんの目線」の句を、藤さんは「3世代が感じられる」句を、リリーさんは「スピード感・ヒップホップ感のある」句を、上野さんは「毎日一緒にご飯を食べることが大事!」という句をそれぞれ選ばれました。「今は料理の影響が大きい」という上野さんに対して「強烈な影響だな」とリリーさんからすかさずツッコミが。昨日は何を作ったかという藤さんの問いかけに「家にあるものでパスタとステーキ」と私生活を快く垣間見させてくれた上野さん。
最後に上野さんより「気負わずに構えることなく気楽に、笑いたくなったら笑って、とにかく楽しんでください!」と本作を心待ちにしている観客にメッセージを頂きました。