映画『恋妻家宮本』エンドロールから鳴り止まぬ拍手喝采と「ブラボー!」の歓声!天海祐希にモントリオールが笑った!泣いた!!遊川和彦初監督作品、世界初上映!
テレビドラマ『家政婦はミタ』『女王の教室』『◯◯妻』『偽装の夫婦』といった数々の話題作を世に放ち、そして今クールでも話題のテレビドラマ『はじめまして、愛してます』を手掛けている気鋭の脚本家・遊川和彦が、初めて映画のメガホンをとり、長年の夢であった映画監督デビューをはたした『恋妻家宮本』(2017年1月28日公開)。本作は、夫婦・親子・友人・人と人とのつながりを珠玉のセリフと心温まるエピソードで綴られ好評を博した、重松清の「ファミレス」を、独自の視点で現代の家族を描き続けてきた遊川和彦が大胆に脚色。熟年離婚が当たり前となった現代において、子供が独り立ちした夫と妻が50代からの夫婦生活にどう向き合うのかをコミカルかつハートフルに描いてゆきます。作品を通してユニークな視点で現代の夫婦、家族の在り方を提起する新しい形のエンターテインメント映画です!主人公の宮本陽平を演じるのは・日本のトップ俳優の一人・阿部寛。その妻・宮本美代子役を同世代の女優の中で人気実力ともに群を抜く天海祐希が演じます。
その本作がこの度、カナダのモントリオールで開催されている第40回モントリオール世界映画祭の新人監督を発掘することを目的とする部門“ファースト・フィルムズ・ワールド・コンペティション部門”に出品され、9月3日(現地時間)、メイン会場である「シネマ・インペリアル」にて、公式上映が行われました。またこの上映は、本作におけるワールドプレミアとなります。
モントリオール世界映画祭は、1977年に設立されたカナダ最古の国際映画祭の1つで、国際映画祭製作者連盟(FIAPF)によって認められたコンペティション映画祭。世界三大映画祭(カンヌ・ベルリン・ベネチア)に次ぐ、北米最大の映画祭です。
公式上映にあわせ、遊川監督と主演の天海祐希は現地入り。天海の海外映画祭への参加は『狗神』(01年)以来となり、実に15年ぶりの海外進出。遊川監督は本作が初監督であるため、もちろん海外映画祭へは初参加となります。60歳・還暦にして新人監督となる遊川が受賞すれば、日本人としては本部門初の受賞となります。
会場である「シネマ・インペリアル」は、1913年に建てられ、2001年に歴史的建造物の指定を受けた、歴史ある映画館。13時から行われた公式上映には、600人以上もの観客が詰めかけ、上映前の会場には200人を超える行列ができました。本作が熟年夫婦を描く物語とあって、40〜60代以上の男女を中心に、夫婦・カップルで来場されている方が目立ちました。
場内満席、立ち見客もでるほどの大盛況の中、上映前に舞台に登壇した遊川監督はフランス語で挨拶しようとするも、緊張のあまり挨拶を失念するという一幕に観客からドッと笑いが起こりました。しかし、改めて行われた真摯な挨拶に、観客からはあたたかい拍手。その後に挨拶した天海祐希はフランス語で自己紹介をし、本作が夫婦の物語であることを語り、見どころをアピールしました。
上映中、阿部と天海のコミカルなシーンごとに観客からは大きな笑いがまき起こり、夫婦の心温まるシーンでは感嘆の声とすすり泣く声が聞こえ、常に観客の反応が絶えない賑やかな上映となりました。エンドロールから上映終了にかけて5分以上にわたり拍手喝采が鳴り止まず、「ブラボー!」という歓声が場内に響き渡りました。遊川監督が描いた、子供が独り立ちした熟年夫婦に訪れる問題はまさに全世界共通の問題であり、世界が本作に共感された証となりました。上映後2人は、ロビーでたくさんの現地の観客に囲まれ、惜しまれながら会場を後にしました。
公式上映後、2人はモントリオール最大の観光名所であり、1994年にカナダ出身の歌手セリーヌ・ディオンが結婚式を挙げたことでも有名な「ノートルダム大聖堂」へ。熟年夫婦の危うい結婚生活を描いた本作ですが、初心に立ち返り、2人でブーケを持って記念撮影をしました。さらに旧市街のメインストリートで、モントリオールで最も古い路地の一つである「サン・ポール通り」を訪れ、カフェでお茶をしたりと、年に1度の映画祭で盛り上がるモントリオールの休日を楽しみました。
尚、授賞式は9月5日(月)の19時(現地時間)から行われる予定です。
公式上映前、檀上でのあいさつ
★遊川和彦監督
(以下フランス語で)みなさん、こんにちは。湯川和彦です。この映画で私は、60歳にして初めて監督をするという夢がかないました。本日がワールドプレミアで、モントリオールのみなさんに、世界で一番初めにご覧いただくことになり、光栄です。最後までお楽しみください。
★天海祐希
Bon jour! Je m’appelle Yuki Amami. Enchante.(こんにちは、天海祐希です。はじめまして)
(以下日本語で)今日はこのようにモントリオールのみなさまに『恋妻家宮本』という映画を観ていただき、とても幸せです。子供が巣立ってしまった中年夫婦を描いているのですが、みなさんにも経験があるんじゃないかな、と思います。ちょっとクスッと笑えて、ちょっと切なくて、とても優しい映画ですので、ぜひみなさん楽しんで観てください。
モントリオール映画祭を終えたコメント
★遊川和彦監督
会場の方々にたくさん笑っていただけて、嬉しいです。これをきっかけに、世界中の人に観てもらいたいなと思います。観客と一緒に映画を観るのは心臓に良くないですね(苦笑)だけど、海外の方も共感していただけていたようで、良かったなと思います。
物語に入ろうとしてみてくださっている気がしました。逆に言うと共感できないと笑ってもらえない気がしたので、嬉しかったです。
普通の人たちがどうにか生きていかなきゃいけない、そういう時代だからこそ、不安だけどなんとか頑張っていきましょう、という思いをストレートに伝えたくてこの作品を作りました。
世界共通である、笑い、優しさを伝えることが我々の仕事で、それを伝えることで嫌なものを乗り越えていける。そういうところで勝負するしかないから、この仕事には夢があるし、頑張らなければと思っています。
女性が優しいからこそこの世の中は成り立っていると思います。女性の優しさと強さが支えていて、男性はそれに気づくことができるか、それに気づいて愛を表現できるか、というのがこの物語です。
★天海祐希
外国の、言葉も文化も違うお客さんとご一緒させていただいて、やっぱり笑う場所がちょっと違ったり、それが素敵だったり、嬉しかったりしました。
役者が演じる登場人物の心が変わった瞬間にみなさん笑っていて、共感して笑ってくれているんだと感じました。世界で初めて見る方々の生の声が聞けて、とてもうれしかったです。
言葉やシチュエーションの細かい部分が伝わらなかったとしても、表情の合間や沈黙で感情は伝わっていたんだなという気がしました。私たちの世代だけじゃなく、私たちより上の世代の方々もゆったりと観ていたのがうれしかったです。日本でもそういう方々も含めてたくさんの方々に見てもらいたい作品です。
この作品を通して、見てくださった方が好きな人には好きって言おう、大事な人には大事って言おうと思って下さったら嬉しいです。