『滝を見にいく』、『恋人たち』に続く、松竹ブロードキャスティングオリジナル映画プロジェクト第3弾作品『東京ウィンドオーケストラ』が、2017年1月の劇場公開に先駆け、本日8月7日(日)、新宿シネマカリテで開催中の「カリコレ2016」にて先行プレミア上映および監督・キャストによる舞台挨拶を行いました。

本作は、世界遺産・屋久島を舞台に、有名オーケストラと間違われて島にやってきたアマチュア楽団と、自分のミスで彼らを呼んでしまった町役場の女性職員が、彼らを本物のトップアーティストとしてだまし通そうとする騒動を通して、「何かに一生懸命になる」ことの可笑しみと愛おしさを映し出す、ハート・ウォーミング・コメディです。
監督は、東京藝術大学大学院の修了制作として監督した『神奈川芸術大学映像学科研究室』が国内外で注目を集めた、日本映画界期待の新鋭・坂下雄一郎。出演は、いま最も注目される若手女優・中西美帆が主演を務め、アマチュアオーケストラの楽団員を、ワークショップで選抜された年齢もキャリアもバラバラの新人俳優たちが熱演。さらに小市慢太郎ら実力派が脇を固め、作品に厚みを与えています。

『東京ウィンドオーケストラ』 先行プレミア舞台挨拶ご報告
■日程:8月7日(日) 13:00の回上映後 イベント 14:20〜14:50
■劇場:シネマカリテ(新宿区新宿 3−37−12 新宿 NOWA ビル B1F)
■登壇者:中西美帆(27歳)、松木大輔、水野小論、星野恵亮、川瀬絵梨、遠藤隆太、及川莉乃、青柳信孝、嘉瀬興
一郎、松本行央、武田祐一、坂下雄一郎監督(30歳)

『滝を見にいく』、『恋人たち』に続く、松竹ブロードキャスティングオリジナル映画製作プロジェクト第3弾となる本作『東京ウィンドオーケストラ』で商業映画デビューを飾った坂下雄一郎監督は、まず「今日が初お披露目で、とても緊張しています。お客様より登壇者の方の人数が多かったらどうしようかと思っていましたが、満席のお客様に来ていただいて、本当に感謝しています」と安堵の面持ちで挨拶。

一方、有名オーケストラと間違え、アマチュア楽団を島に呼んでしまった役場職員の役で初の主演を務めた中西美帆は、「屋久島は雨が多くて、しかも東京の雨とはまったく違う。降れば降るほど浄化されていくような感覚が新鮮だった。屋久島の人にも本当に良くしていただいた」とオール屋久島ロケで敢行された撮影を振り返りつつ、撮影に臨んだ時期は「役者としてすごく悩んでいた時期だった」といい、「今まではお嬢さんのような役が多かったけれど、今回の役は劇中でほとんど笑わない役でした。普段は笑い上戸なので、笑えないストレスはあったけれど、自分にとってターニングポイントになる作品だと思う」と本作の手応えを語ってくれた。

ただ、劇中で自転車を漕ぐシーンが出てくる中西は、実は自転車に乗れないということで、「撮影前に、監督に『大丈夫ですか?』と聞いたら、『ゆっくり漕ぐだけなので問題無いです』と言われ安心していた」というが、いざ本番となった途端、坂下監督に「全速力で漕いでください」と言われ、「なんて鬼なんだろう! と思った」というエピソードを苦笑しながら披露した。
今回、事前のワークショップで選抜されたアマチュアオーケストラ楽団員役のメンバーたちは、この日は全10人のうち9人が登壇。
吹奏楽の経験もなく、約 1 ヶ月の練習期間を経て撮影に挑んだものの、現場でほとんど笑わない坂下監督に対して不安を感じていたという。メンバーたちが「OK を出した後の監督の表情が気になって仕方がなかった」と口々に明かすと、坂下監督が、「今の OKは、本当に OK だったのか? と不安を感じていた」と語り、出演陣からどよめきが起こったが、すぐに「冗談です(笑)、本当に全部OK だと思って出していました。ただ自分は思っていることがあまり表情に出ないので…皆さん本当に良い芝居をしてくれました」と照れながらフォローしていた。

最後に、中西が「初主演作品で、とても思い入れのある映画。長く愛されるような作品になって欲しい」と、公開に向けての意気込みを語り、総勢 12 人が登壇した舞台挨拶を終えた。
映画『東京ウィンドオーケストラ』は 2017 年1月より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開となる。