万年モラトリアムなダメ男2人の成長を描いた映画『カニを喰べる。』、『羊をかぞえる。』に続くシリーズ第3弾、映画『天秤をゆらす。』の完成披露イベントが満員御礼の中、ニューピアホールにて開催され、主演の廣瀬智紀のほか染谷俊之、赤澤燈が登壇した。

【イベント概要】映画『天秤をゆらす。』完成披露イベント
【日時】7月31日(日)【場所】(東京)ニューピアホール
【登壇者】廣瀬智紀/染谷俊之/赤澤燈 (サプライズ登壇)三谷麟太郎、石野湘太

本作はシリーズ2作目から登場した廣瀬智紀演じる丸井にスポットをあてたスピンオフ作品。深い森を舞台に、のんきに森の中の秘湯を訪れた丸井、田宮(染谷俊之)、青島(赤澤燈)の3人が迷子になってしまい、様々な騒動に巻き込まれていくという、本シリーズならではの先が読めないファンタジーな内容となっている。

撮影を通して印象に残っていることを聞かれた廣瀬は開口一番「森ですね(笑)」と、本編のほとんどのシーンが森での撮影だった為、相当悩まされた模様。また、劇中で登場する落とし穴に落ちるシーンでは「意外と(穴が)深かった(笑)長い距離を走って穴に落ちるので、場所がしっかりと把握できていなかったので怖かったです」と実際にそのシーンで擦りむいた傷痕を見せるが「絆創膏でかぶれてしまって」とオチをつける廣瀬に会場は爆笑の渦に。また、本作の見所を聞かれた赤澤は「滝のシーンがあるんですが、斜面が急でさらに滝の勢いも凄くて・・」と話している途中に、染谷が「自分で演じたみたいな言い方するなよ(笑)」と実際に滝で撮影した染谷から横やりが飛ぶ。染谷が「滝から降ってくる水が氷水のように冷たく、(シリーズを通して)海によく飛び込んでいますが今回が1番キツかったです」と本音がポロリ。本作ではそんなキャストの体を張った演技にも注目だ。

舞台挨拶中盤には、ハナギュウ役の三谷麟太郎とブラウン役の石野湘太の2名の子役が飛び入りで参加。撮影の合間には「石を一緒に飛ばしたり、松ぼっくりで野球をして遊んでくれた」など微笑ましいエピソードが飛ぶ中、初めての舞台挨拶で緊張気味の石野を皆でリラックスさせるなど、和気あいあいとした雰囲気に。そんな子役の2人になぞらえ、小学生の頃の自分に言いたいことはあるかとの質問に対して「小学生の時に引越しをしたんですけど、好きだった子に告白ができなかったので、ちゃんと想いを伝えておきなと言いたい(染谷)」、「水泳を6年間習っていたんですけど、今は全く泳げないので今すぐ辞めなさい(赤澤)」との回答が出る中、廣瀬は「特にないです。と言うのも過去の自分があって今の自分があるので」とクールに答え、登壇者からはズルいと非難される一幕も。

最後に主演の廣瀬から「シリーズを通して積み重なったものがあってできた作品ですし、ファンタジー要素のある作品でキーパーソンとなる役を演じられて嬉しく思いました。短い撮影期間でしたが、全員が力を合わせてがんばりましたので、公開されましたら劇場にも是非足を運んでいただけたらと思っています」と話し、イベントは大盛況のうちに終了した。

映画『天秤をゆらす。』は2016年初冬の公開を予定している。