2014年11月、韓国で小さな規模で公開をスタートすると、たちまち感動が口コミで広がり、10人に1人が観たこととになる480万人を動員し、ドキュメンタリー映画史上、驚異的な「NO.1」の観客動員数を達成した『あなた、その川を渡らないで』。
ある村に住む、いつもお揃いの服を着て手を繋いで歩く結婚76年目のおしどり夫婦を主人公にした本作は、先に日本でも公開され、シニアから若者まで多くのお客様が劇場に足を運んでおります。

また、ぴあ満足度で“92.4点”という高得点を叩き出し、初日満足度ランキングで第1位になるなど、大ヒットを記録しております。

この度、ジャズシンガーの綾戸智恵さんをお招きし、「永遠の愛はあるのか」をテーマにトークショーを開催いたしました。
本作をいち早くご覧になった綾戸さんに深く感じ入って頂いたことから、「半人前同士でひとつになる、そんでひとりとひとりでひとつになる。支え合うとはコレや!昔なら映画にならへん事、今感動と共に気づくんや。」と本作の主人公夫婦へコメントの寄稿、そして今回のトークイベントが実現しました。

結婚・離婚を経験した綾戸さんだからこそこの映画を観て感じたこと、結婚とは、夫婦とはについて、ご自身の波乱万丈な人生経験を交えながら、現代では奇跡ともいえるこの幸せな純愛物語について熱く語っていただきました。

上映後すぐ、まだ涙が乾ききらないお客様がいる中、元気いっぱいに登場された綾戸さん。
映画の夫婦の姿に同世代のご自身のお母様を重ねつつ、映画に描かれた夫婦のあり方、愛のかたちについてたっぷりと語った。

それぞれの夫婦のあり方があるから大きなことは言えないけど…と言いつつ、「夫婦のあり方に“こうでなきゃいけない”という決まりなんてない!」と力強く話した。「夫婦間で、旦那が何をしなきゃいけない、妻が何をしなきゃいけないなんて決まりはないのだから、映画に登場する夫婦のように、お互いを想い合い寄り添い合っていることが大事。」「夫婦って他人なんだけどもう同一なんですよ、それは血の繋がった親もこえる密接な関係にあるんです。」と”夫婦“という関係のかけがえのなさを熱弁した。

劇中に登場するおじいさんのおばあさんへ対する優しさに憧れる人が多いという話が出ると、「10代から共に暮らしてきた二人だからこそですよ、すごいなあと思う。この優しさは、おばあさんと寄り添って生きてきたからこそ培われたおじいさんの責任感からにじみ出ているもの。責任感はつくるものじゃない、育つものなんだとこの映画を観てあらためて思いました。」と深くうなづいた。

また、夫婦関係を良くする秘訣には、『何事も受け入れることが大事』だと語る。罪もご褒美も良いことも悪いこともある。6人もの子供たちの死をもしっかり受け入れるこの夫婦の絆の強さを「なかなかできることじゃない」と絶賛。

最後に、「この映画を観るということが夫婦のあり方を考える何かのヒントになると思いますよ。1,000円ちょっとですごい経験ができる、この経験はきっとあなたの財産になる!」とメッセージを送った。