桂望実のベストセラー小説を原作に、女優・黒木瞳が初めて映画監督に挑戦した映画『嫌な女』 。
主演には、映画初主演となる吉田羊、木村佳乃を迎え、堅物弁護士と天才詐欺師という境遇も立場も違う対照的な二人の女性の人生のケミストリーを鮮やかに描いた話題作です。

この度、6月25日(土)の全国公開を前に、昨日6月15日(水)に完成披露プレミア試写会が行われました。
舞台挨拶の前にはロビーにてフォトコールが行われ、
続く舞台挨拶ではゴージャスにドレスアップした黒木瞳監督と映画初主演となる吉田羊と木村佳乃が登壇し、会場からは大きな拍手と共に、感嘆の声があがりました。

3人は撮影以来、久しぶりの再会ということもあり、撮影時の思い出や裏話など軽快なトークが行われ、笑いの絶えない和やかな舞台挨拶となりました。

【『嫌な女』 完成披露プレミア試写会 概要】
日時 6月15日 (水)  
場所 丸の内ピカデリー2
   (東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン9F)
登壇者 吉田羊、木村佳乃、黒木瞳監督

<ご挨拶>
吉田羊:皆さんこんばんは、石田徹子役を演じさせていただきました、吉田羊です。
こんなにたくさんの人に駆けつけていただけて、本当に嬉しいです。お忙しいところ、ありがとうございます。
今回私は初主演とさせていただいておりますが、主演と言うにはあまりにも未熟で。
でも、瞳監督と佳乃ちゃんに手を引っ張ってもらって、何とかゴールができました。今日は短い間ですが、どうぞ楽しんでいってください。

木村佳乃:今日は本当にどうもありがとうございます。爪の甘い詐欺師・夏子を演じさせていただきました木村佳乃でございます。
今日は会場に女性がとっても多くて華やかですね!女性が主役の映画ってとても少ないので、羊ちゃんと一緒にこうした作品に携わることができたのはとても嬉しく思います。
また、大先輩で、第一線で輝かれている瞳さんにお芝居をつけていただき、緊張の日々ではございましたが、こういった機会をいただけて幸運だなと感じております。
今からご覧いただくということで、先入観なしでぜひ楽しんでいってください。

黒木瞳監督:今日は本当にお越しいただきありがとうございます。今日は奇跡の日です!
いろいろなことに「丸」が一つずつ積み上げられて、今日を迎えることができました。
その中で一つでも丸でなかったら、今日はなかったと思います。
例えば、5年前に桂先生にこの原作をいただいたこと、女優お二人に出演を快諾していただいたこと、ロケ場所が一つずつ決まって撮影ができたこと、
そして音楽もそうです。竹内まりやさんの「いのちの歌」、冒頭に使われているINNAの「In Your Eyes」という歌もそうです。
本当に丸がいっぱいになって奇跡が生まれました。そして今日、最後の奇跡は本日この映画をご覧いただいた方が笑顔になっていただけるということだと思います。

<質疑応答>
MC:黒木監督、映画監督というのは大きな挑戦だったと思いますが、ご自身を駆り立てたものは一体何だったのでしょうか?

黒木瞳監督:やっぱりこの映画を作品として観ていただいて、笑顔になっていただけるお客様がいることだと思います。それを信じてきました。
撮影中は女優2人には女優魂というか根性を感じて、その真摯な姿に背中を押していただき、本当にお二人には感謝の言葉しかありません。
そして、私が今度はお二人に聞きたいのですが、撮影中に一番しんどかったことは何でした?

吉田羊:台本を読んで一番これが山場になるだろうなと思ったシーンが撮影初日のファーストシーンだったことです。

黒木瞳監督:すみません(笑) 女優は体力あるうちに大事なシーンを撮っておいたほうがよいと思いまして…。

吉田羊:でもあのシーンを乗り越えたからこそ、一ヶ月を乗り切れたような気がします。瞳さんの計画勝ちだなと思いました。

黒木瞳監督:それに答えてくれた羊ちゃんはすごいな、と思いました。モニター観ながらもらい泣きしましたよ!佳乃ちゃんは何かありました?

木村佳乃:佐々木希ちゃんと一人の男性を取り合うのですが、希ちゃんが出てきた瞬間に「これは取られるだろ!」って、精神的にしんどかったです(笑)
とっても可愛いんですよ、希ちゃんが!

黒木瞳監督:あのシーン、絨毯を持ってとは言っていなかったんですけど、絨毯を持って演技してくださっていましたよね。

木村佳乃:気づいていただけましたか!一日中絨毯を持って暴れていました(笑)

黒木瞳監督:あのエネルギーには本当に感服いたしました!

MC:他のシーンで上手くいった、または通じ合えたと思ったところはありますか?

吉田羊:佳乃ちゃんとバトルするところで、佳乃ちゃんが私を叩くシーンがあるんですけど、本当に叩くのがうまいんですよ!叩き慣れてるなって(笑)
私がフリじゃなく、本当に叩いてと言ったんですけど。

木村佳乃:本気で当ててと言われたので叩かせていただいたんです。でも、叩いた後の振り向いた羊ちゃんの顔が怖くて!(笑)

吉田羊:カッと力が入ってしまいました(笑) でもあれは相乗効果というか、本当にうまくいったな、と思いました。

黒木瞳監督:このシーンは見ていて「やった!」と思いました。本当に激しいシーンなのに何度も何度もやっていただいたんです。

吉田羊:バトルの中で徹子が「あんたってほんと死神みたいな女ね」と言うシーンがあるんですけど、散々バトルして疲労困憊で息が上がりながらそのセリフを言ったら、
瞳さんが「森進一さんみたいだから抑えて!」と言われて(笑)

木村佳乃:真剣な顔で瞳さんがおっしゃっていたので、私たちおかしくて笑ってしまいました。

吉田羊:何回も何回も撮り直して、その時だけは、瞳さんがしつこいなって思ってしまいました(笑) でも粘り強さの成果が本当に出ていると思います。

黒木瞳監督:他に何か印象的なシーンとかってある?

木村佳乃:今回の役は衣装が今までに着たことがないような奇抜で際どくて…。
映画では結局着ていないんですけど、瞳さんが私物のドレスを持ってきてくだって着用もさせていただいたんです!
夏子は時間経過で男の人によっても着る服が違うので、衣装が結構大事で、何回も緻密に衣装合わせをしました。

黒木瞳監督:夏子のラッキーカラーは赤だと思っていたので、赤を基本に選びました。
(吉田さんも木村さんも)何を着せても似合うから、そういった意味ではすごく楽でしたが選ぶのが大変で…。洋服にも2人の性格がでているのでぜひ注目していただきたいですね。
衣装以外にも、ヘアメイクやネイルのプロデューサー、ウェディングドレスも神田うのちゃんにお願いしていて、女優だからこそできることをちょっとやってみました。