この度、本作の公開を記念して、作家・オカルト研究家としてTVや雑誌など様々なメディアで活躍する山口敏太郎氏を迎えてのトークイベントを実施いたしました。

タイトルに“クローバーフィールド”とついていることから、『クローバーフィールド/HAKAISHA』の続編か?!
などの憶測が飛び交う中で、その真相は明らかにされず、謎に包まれたまま全米公開された本作。
公開後は、海外メディアからは絶賛の声が相次ぎ、米映画評集計サイトのRotten Tomatoesでは、90%以上という高得点を獲得!

日本でも正体不明の“奴ら”が映し出される予告映像やポスタービジュアルが公開されるやいなや、その謎の多さにSNS上では「これは楽しみ!」「ネタバレじゃねぇか!」などの賛否両論が巻き起こり、いよいよ公開が近づく中、期待の声がますます高まっています。

山口氏には、そんな謎が謎を呼ぶ本作について、「都市伝説」や「UMA」など自身の得意とするオカルトを絡ませながら独自の視点で本作について大いに語っていただきました。

『10 クローバーフィールド・レーン』 トークショーイベントレポート

◆日程:6月14日(火)
◆登壇者:山口敏太郎 (やまぐちびんたろう)
◆場所:東宝東和試写室

イベント当日であるこの日も、とある番組のロケで超常現象を追っていたという山口氏。
拍手で迎えられると「毎日超常現象に関わる取材と現場に立ち会っているので、何でも聞いてください」と挨拶。

一足先に映画鑑賞した山口氏は、本作について「”何かよく分からない怖さ”というのが上手く表現されていますね。」と絶賛!
続けて「人によってはUMA(未確認動物)や、UFO(未確認飛行物体)、陰謀論といった、様々なオカルトのジャンルに解釈する事が出来る作品だという印象です。」と独自の見解を披露しました。

突然交通事故にあった主人公ミシェルが目を覚ますと、謎の男が所有するシェルターに監禁されていた
というところから物語が始まる本作。そのシェルターの持ち主は、”襲撃されたから、外には絶対出るな”と忠告します。
これまでにも様々なドラマや映画の中で、突然地球外生命体に襲われるパターンはよく描かれますが、実際に地球が襲われる可能性はどれくらいあるのか?
質問に対し、山口氏は「物理的に何かわからないものが地球に飛来しています。」と断言!
さらに「今年CIAが謎の物体が飛行していたと発表したり、ヒラリー・クリントンの大統領選の公約に、UFO情報を解禁すると言っていたりと、アメリカ政府も発表し始めています。
また、19世紀から飛んでいる”フー・ファイター”という物体の飛行証言や、自衛隊関係者や、航空関係者に聞くと
謎の飛行物体を見たことがあると言っています。」といった関係筋の証言も暴露!

シェルターの持ち主であるハワードという男は元海軍という設定で、将来何者かに襲われるかもしれないという理由でシェルターをつくっていることが劇中で明かされます。では、実際に危機に備えて地下シェルターを用意している人はいるのか?
質問に対し、山口氏は「特に欧米に多く、何か情報知ってしまった退役軍人に多いですよ。
相当変なものを見ているようで過剰に防衛本能が高いようですね。」と、ハワードと類似する人物が多いことを明かしました。

また、その謎の男・ハワードが地球人ではないという可能性もある上で、地球人に扮する宇宙人を見分ける方法があるのか?という質問に対しては、具体例を挙げて説明。
「アメリカの都市伝説だと、タバコの吸い方を知らないといった、地球の文化に慣れ親しんでいない事で分かると言われています。
身近な存在だと、歴史上の人物は未来人だという人がアメリカにいて、日本人だと坂本龍馬や織田信長は、それにあたると言う人もいます。」

そして、多くの”謎”に包まれている本作にちなみ、最近の”謎”にまつわるトピックスを尋ねると最近実際に起きた事件の数々にも”謎”が多く含まれていると指摘する山口氏。
「時間の歪みといった現象が起きているのかもしれません。この映画でも、時間の歪みを感じさせるシーンはいくつもありましたね。」

最後に、本作の見どころについて「今までは分かりやすい宇宙人や怪物が登場する映画が多かったのですが、どういう危機に直面しているか、状況が理解できないというリアルな恐怖を内包している作品で、人間の内面の怖さを良く描いていると思います。本当に面白い映画です!」と太鼓判を押しました。

山口氏のトークに超ディ〜プな雰囲気に包まれた会場内で、観客は少し複雑な表情をみせながらもイベントは盛況の内に終了しました。

以上