日本を代表するクリエイター雨宮慶太が生み出したヒーロー【牙狼〈GARO〉】。2005年の誕生から10年を迎え、今なお多くのファンを魅了している。その【牙狼〈GARO〉】シリーズの10周年記念作品として誕生した本作『牙狼〈GARO〉-DIVINE FLAME-』は、シリーズ初のアニメ作品として2014年秋から放送された「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」から4年後を描いた完全新作劇場版アニメーション作品!【5月21日(土)より、新宿バルト9他全国公開中】

監督にはTVシリーズ「牙狼〈ARO〉-炎の刻印-」に引き続き数々の名作を表現してきた林祐一郎。脚本には「進撃の巨人」や「ジョジョの奇妙な冒険」など現代のアニメシーンを代表する小林靖子、そしてアニメーション作は「うしおととら」「残響のテロル」「坂道のアポロン」などアクション・サスペンス・ドラマなど様々なジャンルを見事に描くMAPPAが担当します。

★「牙狼–DIVINE FLAME- スペシャルトークイベント第2弾」 6月9日(木)
オフィシャルレポート!ここでしか見れない未公開シーンを解説付きで公開

「牙狼–DIVINE FLAME- スペシャルトークイベント第2弾」
【日時】6月9日(木)20:50〜本編上映開始 上映終了後トークショー(40分)
【劇場】新宿バルト9 (シアター8)
【登壇】
監督:林祐一郎
脚本:小林靖子
演出:朴性厚
企画プロデューサー:久保亨
MC:八雲ふみね

5月21日(土)より、劇場版『牙狼〈GARO〉-DIVINE FLAME-』が絶賛公開中!
そんな中、制作スタッフが泣く泣く削った本編未公開シーンのコンテやイメージ画が公開されました。当日は林祐一郎監督、脚本の小林靖子などスタッフによるコアなトークショー付き上映イベントを6月9日(木)に開催しました。当日のオフィシャルレポートをお送りいたします。

更に、来週6月14日(火)の21時の上映回では、堀内賢雄さん、野村勝人さん、鵜殿麻由さん、林祐一郎監督に、音響監督の久保宗一郎さんを迎え、生コメンタリー上映が開催されます。

「進撃の巨人」や「ジョジョの奇妙な冒険」のシリーズ構成でも知られ、本作でもTVシリーズ『牙狼<GARO> -炎の刻印-』から脚本に参加している小林さんは、スペシャルトーク初参加。劇場版の脚本の執筆について「TVシリーズで完結するので、想定してなかったんですが、どうしたらTVシリーズで満足してくださった方の余韻を台無しにせずに楽しめるのか? 4年後の話ということで、キャラクターをどれくらい変えるのか? といった部分で苦労しました」と明かしてくれました。

この日は、本編に入れることができず、泣く泣くカットせざるを得なかったシーンの未公開の絵コンテも公開! 意外な事実が明らかに…!? ロベルトが誘拐され、アルフォンソがロベルトを救おうと追いかけるシーンで、ガイアとそれを追撃する黒ローブにマスクの兵たちが戦うが、林監督はこの黒ローブの兵たちについて「これはパンフレットにも出ていないんですが、彼らは魔導具で、名前はアポストルフといいます」と明かしましたが、実は小林さんさえも初耳だったそうで「初めて聞きました!」と驚いていました。

また、鎧の着脱に関しても意外な理由がアリ! 林監督は、ガイアがロベルトを救出しようと戦う際に鎧を解除している点について「ロベルトの身が第一なので、鎧でロベルトを傷つけないように解除した」とその理由を説明。一方、ヘルマンとダリオの殴り合いのシーンに関しては「元々、絵コンテの段階では鎧のまま殴り合うはずだった」と明かしつつ、予算の関係で泣く泣く断念しなくてはならなかったと告白。「他の戦闘シーンを切るか、鎧を脱ぐしかなかったんです(苦笑)」と制作現場でのせめぎあいを明かしてくれました!

また、エマの空中戦のシーンでは、原画をアニメーションの動きに乗せた貴重な「原撮動画」(※注・原画段階で撮影した動画こと。)が公開されましたが、原画のままでもド迫力の空中戦が展開し、観客からは驚きの声が上がっていました。シーンを構成した朴さんは「『スパイダーマン』をイメージして描きました。(エマの動きを)カメラが休みなくずっと追いかけていく感じでしたが、だんだん量が多くなって大変でした…」と苦笑交じりに述懐していました。

さらに、最終決戦までの流れを林監督がスケッチにしたためたイメージ画も公開!後半の重要なシーンにおいて、実は違う展開があった話や“伝説の光の騎士・天剣煌身ガロ”の決定稿とは異なる貴重な初期のイメージ画に観客は大興奮でした!

観客との質疑応答では、黒曜騎士ゼムの姿が変わる点について問われ、林監督は「元々、ゼムが暗黒騎士になるという設定はなかったんです」とまたも驚きの暴露! 「途中で設定が変更となり、よりインパクトのある見せ方をしたくて鎧の形態自体を変えることにしました」と明かしました。

また、TV版でヘルマンが着けていた手首の輪が劇場版でなくなっているという指摘に林監督は「よく覚えてらっしゃいますね!」と熱烈なファンの洞察力に感嘆。ヘルマンの手首の輪は、TVシリーズの第1話で地下牢につながれた際の鎖だが、小林さんは「引きちぎって脱獄した時の名残で、わざと外さずにアンナへの思いもあり、ヘルマン自身の枷としてずっと着けていました。映画では、一度死んで、魔界でアンナに外してもらったんでしょうね」と説明。細部まで綿密に考え抜かれた設定に、コアなファンもなるほどとうなずいていました。

『牙狼<GARO>-DIVINE FLAME-』は新宿バルト9ほかにて公開中。