映画『ノック・ノック』部族に喰われて美女に喰われる!“イーライ・ロスはやめられナイト”
平和で理想的な家庭を築いた良き父親エヴァン。彼は、家族が留守にしている家に突然訪ねてきた妖艶な美女ジェネシスとベルの誘惑に負けたことで絶望の淵へと追い込まれて行く。一晩の快楽から一転して、理不尽なまでの破壊と暴力を振るう彼女たちの目的とは一体何なのかー。そしてエヴァンの運命はー!?
主人公の理想的な家族を築き上げた良き夫エヴァンを演じるのは2015年公開の『ジョン・ウィック』が熱烈に話題となったキアヌ・リーブス。本作のプロデューサーとしても名を連ね、キアヌ・リーブス史上、誰も見たことのない演技に挑戦しているのにも注目だ!エヴァンを誘惑し、絶望の淵に追い込む美女の一人ジェネシスを演じるのは『グリーン・インフェルノ』で初主演を務め、注目を集めたイーライ・ロス監督の妻でもあるロレンツァ・イッツォ。ジェネシスとともにエヴァンを貶める金髪美女のベルを2015年「世界で最も美しい顔」9位に選出されたアナ・デ・アルマスがエロティックな体当たり演技で挑む!!
本作の公開を記念し、ホラー映画のカリスマ イーライ・ロスの最新作『ノック・ノック』公開記念上映イベントを開催しました。その名も「部族に喰われて美女に喰われる!イーライ・ロスはやめられナイト」!!上映作品は“部族に喰われる”『グリーン・インフェルノ』と“美女に喰われる”最新作『ノック・ノック』。この上映イベントが『ノック・ノック』の国内最速上映となりました!
さらに、特別ゲストを迎えてのトークイベントも開催。デザイナー・ライターの高橋ヨシキ氏とホラー小説を多数手掛ける作家・平山夢明氏が登壇。昨年11月、『グリーン・インフェルノ』公開直前にも2人のイベントが行われましたが、チケット販売時に参加者が殺到、劇場(新宿武蔵野館)のサーバーがダウンしたほどの人気企画です!
部族に喰われて美女に喰われる!イーライ・ロスはやめられナイト イベント実施概要
【日時】6月9日(木) トークショー 21:00〜21:17 ※上映合間
【場所】ヒューマントラストシネマ渋谷 シアター2 (〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1)
【登壇者】高橋ヨシキ、平山夢明
◆上映時間:19:00〜開場/19:10〜『グリーン・インフェルノ』上映/21:00〜トークショー/
21:17〜『ノック・ノック』上映/22:59上映終了
【イベントの様子】
平山:イーライ・ロスって良い劇場でやるんだね。
高橋:アメリカでもシネコンじゃやらないもんね!
平山:今の空気感って「グリーン・インフェルノ」の後の空気感だね。すき焼きいっぱい食った後みたい。
−ただいま上映した「グリーン・インフェルノ」は昨年11月に公開され、おかげ様で大ヒットしましたね。
高橋:やっぱり食人族は日本では特に当たるんですよ。
平山:マヨネーズと一緒!何にかけてもウマイ、みたいな。
高橋:そういえば今年のカンヌ(国際映画祭)は食人族の映画が多かったみたいで。
平山:もはや食人◯◯、ってタイトルでいいいんじゃないかな。「食人ハチ公」とか!「食人 野口英世」とか。
高橋:または「食人博士 野口英世」とかね。
−この後に上映する「ノック・ノック」は今週土曜から公開ですが、「メイク・アップ」のリメイクなんですよね。
高橋:「メイク・アップ」は、「ノック・ノック」と大体同じ話なんだけど、家族がどこかに出かけて、旦那が一人残ってるところに美女が来て—
平山:めちゃくちゃにされる映画。
高橋:そう。人ん家に入って、めちゃくちゃにやりたい人って多いじゃないですか?
平山:「ノック・ノック」に関しては、吐き気がするほど幸せな野郎が主人公だからスカッとする。おしゃれな人の服にソースがついているのを横で見て、良かった、って思っちゃう感じ。
高橋:キアヌが演じたエヴァンも、ムカつく設定になってる。昔売れてたDJで今売れてる建築家。ムカつくでしょ!?それに奥さんがつまらないアーティスト。壊したいよね(笑)
平山:そうそう、あのアートはガウディのパチモンみたい。今後も幸せしかない野郎のところに女王蜂が2匹、入ってくるんだよ。前回の「メイク・アップ」は1977年の映画で、安い貧乏映画みたなところがあって、その中で頑張ってるけど、今回はスッキリしている。高級感があるから、忌々しさが倍増していいんだよね。
高橋:前のは壊れている映画で、今回は壊れていない。どっちもいけ好かないおやじをめちゃくちゃにするのは一緒。
平山:前回のはサンチョみたいなやつが主人公なんだよね。どう見てもお前じゃしょうがないね!っていう。今回はキアヌだからね。なぜこれに出たのか?っていう疑問がわく。映画を見て、「もしかして、このシーンがあるから出たんじゃない?キアヌ!」とか思ってもらえるといいね。
高橋:今回の美女2人のうちの一人はイーライ・ロス監督の奥さんで、乳首丸出しで挑んでいる。撮影の時のキアヌの複雑な心境を思うと…ね(笑)目の前に乳首があるけど、撮ってるのはその旦那で、どこまで行けるかな…みたいな(笑)
平山:前回は、ぼやかすような、重ねてあって見づらい感じだけど、今回はわりとがっつり見せている。そのあたりはいいんじゃないかな。もっと乳もんでくださいって監督から言われて、どうする!?みたいな。
高橋:奥さんからは「もっと強くやってよ!」って言われて、「え、いいの?」って思っちゃったり。
平山:撮影の後はあんまりしゃべらなくなったりしてね(笑)
高橋:ちょっと機嫌悪くなっちゃったり。
平山:変なダメ出しされるとかね。
高橋:そうそう、今回のキアヌは、わざと役作りでブヨブヨな体にしてきていますよね?
平山:そうそう、白豚みたいなんだよ。ジロリアンか!みたいな。
平山:エヴァンの常識が枷になっていて、それをいかに攻略していくかを見るのがいい。これでもしキアヌじゃなくてジェイソン・ステイサムだったら−
高橋:ぶちのめして終わり(笑)
平山:「ファック・ファック」だよ!だからキアヌぐらいがちょうどいいんだよね。
−あの2人の美女なら家に入れちゃうでしょ!
平山:「おほっ」って声が出ちゃうと思う。
高橋:うーん。入れないと思う。日本だと特に、知らない人を家には入れない。でも映画では、雨だし濡れているし服は透けてるし…あ、やっぱ入れちゃうわ(笑)
平山:サンドラ・ロック(「メイク・アップ」の美女役)なら入れない。胸がないから。今回は2人ともムチムチで、豚みたいでいいよね。
高橋:「三匹の子豚」みたいじゃないですか!
平山:いや〜素晴らしい映画ですね。溜飲が下がります。
−見どころ?
高橋:人ん家をなるべくバカにした感じでめちゃくちゃにするには、一体どうしたらいいか?という点を観て欲しい。家族写真を好んで貼っちゃう人とかいるでしょ?画鋲さしちゃいますよね。名前が描いてあったりしてさ。
平山:常識人ヅラして、化けの皮が剥がれるところがいいよね。でも、あんなに(美女2人からの誘惑攻撃を)我慢しねえんじゃねえか?
−近頃不倫がファンキーな話題になっていますしね!
高橋:よく知らない人が家に来るのもイヤだし、行くのもイヤじゃないですか。友達がその友達を連れてきた時に、こっちに聞きもしないで勝手に洗面所行ったりすると殺意が芽生える。なぜお前はそこに行くのかと。
平山:冷蔵庫を勝手に開けたりとか、手帳見ちゃったりとかね。嫌ですよね。あと、人ん家って、ちょっと変な匂いがするときあるでしょ?それで好きな女の子の評価が変わったりする。
高橋:炊いてないのにごはんの匂いがする家ってあるよね。
平山:で、うっかり夕飯食べていけば?って言われて、「えっ」ってなったり。
高橋:で、決まって嫌なやつ出る。
−さて、イーライ・ロス監督についてですが、この後こういうの撮ってほしいみたいなものありますか?
高橋:食人族をやってくれたから、まあしばらくはそっとしておいてあげればいいんじゃないですか。
平山:「ジャグラー/ニューヨーク25時」(80)かな。「真夜中のパーティ」(70)とかは…真面目すぎるかな。
高橋:「悪魔のささやき」(85)が好きだから…「悪魔の植物人間」(73)とか?
平山:いいですね。やっぱりおっぱい出ないとね。
高橋:そう。「悪魔の植物人間」はね、目がびょんびょんする。ハエ取り苔と合体した人間の話です。本当は巨大シャークが出てくる映画を撮る予定があったんだけど。流れちゃったから。
平山:「グレートハンティング/地上最後の残酷」(75)とか、「カランバ」(残酷を超えた驚愕ドキュメント/カランバ・83)とか?
高橋:「グレートハンティング」は、フラミンゴが首折れるシーンがあるって聞いてね。
平山:あの頃は、何かが引きちぎられるとか、そういうのが見る動機だったんだよね。「グレートハンティング」は完全にそれが売りですもんね。実は昔、たった一回だけ家族旅行に行ったことがあるんだけど、帰りにおやじが動物好きだからって言って、「グレートハンティング」を見たんだよね。でも途中で怒って、「もう帰るぞ」って。
高橋:地面に穴ほって◯◯するおっさんが出てくるんだよね。
平山:だからこれからも、パチもんというか、夜店みたいな映画とってほしいね。