昨日5月10日一般試写会を実施、来日中のニティワット・タラトーン監督がサプライズ登壇し、舞台挨拶を行いました。

『すれ違いのダイアリーズ』 舞台挨拶  日程:5月10日(火) 20:20〜  会場:ユーロライブ

東京国際映画祭やしたまちコメディ映画祭で上映された際に、絶賛の声が溢れ、観客からの口コミがとにかく熱かった『すれ違いのダイアリーズ』。この日も上映後には、大きな拍手!
観客の感動さめやらぬ中に監督が登壇した。実は監督、場内で観客と一緒に映画を観ていて、「日本の観客の皆さんが、笑ってくれて幸せそうにしてくれていたのがとても嬉しい」と挨拶。
それから観客とのQ&Aへ。質問者には監督がタイから持参してきた映画のTシャツをプレゼントとアナウンスされると、どっとたくさんの手が挙がり、誰を指名していいのか悩む一幕も。

「実在する水上小学校の先生の話と、忘れ物の日記をきっかけに恋に落ちたプロデューサーの知り合いの実話がもとになっている」と監督が話すと、会場からは驚きの声。また「会ったことのない人に恋をすることができるのか?ということをテーマに撮った」、「撮影で一番大変だったのは、映画同様、水道も電気もなく、携帯電波の通じない場所で、虫刺されと戦いながら撮影したこと」「嵐のシーンは実際に嵐がきたので当初はリアリティのある映像が撮れてラッキーと思ったが、結局、機材がやられ3日間撮影がストップした」と時に笑いを交え、観客からの質問に次々答える監督に観客も親近感を感じた様子。
 さらに「僕は子供の頃から、ドラえもんやDr.スランプアラレちゃんなど日本のアニメに触れて育ってきた。中でも中学生の時に初めて読んだあだち充さんの漫画には大きな影響を受けた。
彼の物語を語る手法が好き。余白がいっぱいあって、セリフで多くのことは語られていない。
でも読者は登場人物の気持ちが分かる。そういう手法が自分自身に染み付いているので、僕の映画作りはあだちさんに影響を受けている」と告白。
説明しすぎず、登場人物の感情の余韻を感じさせる『すれ違いのダイアリーズ』がなぜ日本人の琴線に響くのか納得のエピソードを披露した。

終演後も、映画祭含め3回目の鑑賞となる人や、「今年のベスト1!」と監督に伝える人など熱い観客が監督を囲み、大盛況のうちに試写会は終了。日本が誇る名作漫画「タッチ」に影響をうけたニティワット監督の『すれ違いのダイアリーズ』、日本の観客も今年いちばんと太鼓判を押す最高の掘り出し物になりそうだ。

映画はいよいよ今週末より、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、千葉劇場、伏見ミリオン座での公開を皮切りに全国順次公開。
初日・5月14日(土)〜7月8日(金)の期間中、公式サイトでは、バンコク往復航空券などがあたる口コミキャンペーンも開催するので、ぜひ多くの感想を寄せて欲しい。