映画『母と暮せば』大ヒット御礼舞台挨拶が21日、新宿ピカデリーにて行われ、主演の吉永小百合、二宮和也、本作のメガホンを取った山田洋次監督が出席。多くの著名人から絶賛のメッセージが届いた。

「子供が受験に成功し、学校へ行き始めて1週間経ったような気持ち。初日を迎えた時よりもドキドキしています」とあいさつした吉永。息子・浩二を演じた二宮との初共演を「出会ったその日から、私の息子という思いでやってきました。ただ、それは映画の中だけなので、かわいい和也さんと今日でほとんどお別れになってしまうという寂しさを、いま噛み締めています」としみじみ。
それを聞いたファンから「隠し子!」との声に、吉永は「実は…」と笑顔で返し、笑いをとった。二宮も「身に余る光栄です。息子だと言ってもらえて、いろんなことを経験させていただきました。ほんとになかなか会えなくなると思うので、寂しくなる気持ちは小百合さんと一緒ですね」と吉永との別れを惜しんだ。

この日、映画を観た観客から「自然な雰囲気なのに感情が押し寄せてくる」「泣きっぱなしでした」「戦争が残す悲惨さや理不尽さを感じた」など公開初日から続々と多くのコメントが寄せられており、山田監督は「お2人とも雰囲気がとても似ていて、長年同じ屋根の下で暮らしてきたかのような感じが、最初から文句なく漂っていた。それは作って出来るようなものではないです。顔も似ていますよね」と吉永と二宮を絶賛した。

また、黒柳徹子や北斗晶ら著名人からも絶賛のコメントが寄せられる中、吉永と交流のあるラグビー日本代表の五郎丸歩からはビデオメッセージが届いた。「僕が早稲田大学に在学しているときから、今もなお牛一頭を差し入れしていただきありがとうございます。ラグビーの母である吉永さんと出会えたことを嬉しく思っています」と早稲田大学卒業生であり、ラグビーファンの一面を持つ吉永へ感謝を述べ「温かい母と息子のやりとりを見て、吉永さんは日本の母なんだなと感じました。この感動作がさらに多くの方々に観ていただけるよう心より願っています」と締めくくった。

“ラグビーの母”“日本の母”と言われ「恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべる吉永は「大学のときから知っているんですが、こんなに人気になってもチャラチャラしないで自分のことをしっかり持っている人。メッセージいただけて嬉しいです」とにっこり。五郎丸との仲に嫉妬した様子の二宮は「僕の母です!」と対抗心を燃やした。

松竹120周年記念作品にあたる本作。終戦3年後の長崎を舞台に、原爆で一瞬にして人生を失い、亡霊として現れる息子と残された母親や恋人との奇妙で特別な時間を描く。

映画『母と暮せば』は大ヒット公開中

(Report:小宮駿貴)