12月14日(月)新宿バルト⒐にて、16日(水)発売の映画『ブラフマン』のDVD発売を記念した「箭内道彦解説&TOSHI-LOW鬼ぶっこみ付き、映画『ブラフマン』凱旋上映イベント」が実施されました。

 今年結成20周年を迎えたBRAHMAN。パンク/ハードコアに留まらず国内外のロックシーンの先頭を走り続けてきた孤高のバンド。そんな彼らの素顔を暴き出したのは、稀代のクリエイティブディレクター箭内道彦。今まで見られることのなかった彼らの「素顔」に箭内ならではの距離感で迫り、公開するや否や上映期間の延長や、公開予定のなかった劇場からも多数のオファーが入り、関係者も驚きの2万人という動員を記録した。たくさんの要望に応える形でこの度DVD化が決定し、映像特典として、TOSHI-LOW初監督作、映画『ヤナイミチヒコ』の収録が発表されていたが、その内容は秘密のベールに包まれていた。今夜初めて監督TOSHI-LOWがその重い口を開いた。

 箭内のトレードマークであるジャージ姿で登場したTOSHI-LOW。TOSHI-LOWのピンクジャージに対し、箭内はゴールドのジャージというペアルックで登場した。TOSHI-LOWはこれまでも幾度かこのジャージで舞台挨拶をこなしており、観客から「ひどい私服ですね。」と言われたことがあるらしく、「着ねえよこんなもん」と毒づき観客の笑いを誘った。
 映画『ヤナイミチヒコ』に関しては、予告でも殆ど監督のTOSHI-LOWが写っているコミカルな作りなのだが、箭内曰く、「意外と真面目、TOSHI-LOW真面目だからね」とTOSHI-LOWの真面目さが滲み出た見応えのある作品であることを語った。インタビュアーのTOSHI-LOWの声が主演の箭内よりも大きいことを指摘し、映画『ブラフマン』では、距離感をつけるために自身のインタビューの声をしぼっていた、などと、監督としてのこだわりも見せた。

 その後は、観客と一緒に映画『ブラフマン』を見ながら生コメンタリーならぬ、鬼ぶっ込み付き上映が行われた。上映中は、顔のホクロが多いというツッコミから、震災直後のライブのシーンでは、当時を振り返り「野外でイベントすること自体いろいろ言われてた。震災がなかったらこの映画もなかったし、たくさんの物を返していきたいと思っている」という真剣なトークまで幅広い鬼ぶっ込みが繰り広げられた。上映後には、TOSHI-LOWから最後に「あなたにとってブラフマン」とは、と質問が。箭内は「バンドです」と本編のメンバーと同じコメントで返した。TOSHI-LOWはそんな箭内に「第五のメンバーだよね。大事なものを作ってもらった。最後に箭内監督に大きな拍手を」と心温まるコメントで締め、会場は暖かい拍手で包まれた。
 また、当日は映画『ブラフマン』のDVDが先行販売され、最後の一人までTOSHI-LOWが一人一人語りかけながらサイン会が行われた。初回生産分には特製の「鬼丼ぶり」が抽選で当たる応募券が同封されており、側面、内底、外底にデザインが入れられている。ぜひこのチャンスを逃さないよう、初回生産分を入手し、鬼丼ぶりで鬼丼を食しながら映画『ブラフマン』を見る、という贅沢体験を味わってほしい。