『見えないほどの遠くの空を』に続く榎本憲男の長編第二弾『森のカフェ』が本日12月12日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開となりました。この度、公開初日を記念して、本作で主人公の哲学者を演じた管 勇毅、本作で持ち前の美声も披露してくれたヒロイン役の若井久美子、2人の友人として登場する橋本一郎、伊波麻央が顔を揃えました。そして、本作でメガホンをとり、オリジナル脚本を書き上げた榎本憲男監督総勢5名によりますトークイベントを実施いたしました。

【日 時】 12月12日(土)
【場 所】 ヒューマントラストシネマ渋谷 スクリーン2
【登壇者】 管勇毅、若井久美子、橋本一郎、井波麻央、榎本憲男監督 (敬称略)

≪初日舞台挨拶トークイベントレポート≫

男の友情! 主演・管勇穀と橋本一郎 裸のつきあい!

12月12日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷にて、映画『森のカフェ』が初日を迎えました。
満員御礼の舞台挨拶で、管勇穀が主演に抜擢された理由が明らかに。
榎本憲男監督の脚本を読んだ橋本一郎は、論文が書けない哲学研究者役に友人の管勇穀がイメージに合うと監督に推薦し初主演の座をつかみました。

また撮影中は、控え場所が監督の家だったこともあかし、管と橋本は、もともと大の仲良し。2人は普段から気取らない裸のつきあいをしているということもあり、待機中に仲良く二人でコタツに入って、セリフを合わせるエピソードも教えてくれました。

そして、劇中に流れるオリジナル曲は、 「レ・ミゼラブル」コゼット役の若井久美子が、ビブラートを封印して挑んだフォーク。ビブラートをきかせずとも美声は本物。映画の見どころの一つです!

<キャスト・監督コメント>※敬称略

管:初主演を努めた経緯は、友人の橋本くんが監督に脚本を読ませてもらったら、論文が書けない哲学研究者というイメージが僕だったようで、  「僕の事が思い浮かんだ」と橋本くんから電話をいただいたのが最初です。監督に僕を推してくれたおかげなので、嬉しいですね。演じるにあたり、できるだけ沢山の哲学書を読んで、たくさん知識を吸収しようと思いました。

若井:舞台を中心に活動してきたので、目の前にお客様がいるという「生」は経験していましたが、映像は環境が全く異なり、カメラを意識しながら演じなければいけません。本当に新鮮でしたし、楽しかったです!

橋本:前回、前々回も榎本監督の作品に出演させていただいておりますが、監督には独特の演出法があります。「セリスの音が違う、半音あげてくれ」などと指示されるのです。監督の中に、画・カットのビジョンがある明確にあるのだなあと思います。撮影のたびに、監督のその角度はあがっているなあと思っていましたが、完成した映像をみたときにさらに実感しました。
  

伊波:いつもは、CM・写真・広告など短い時間でおさまる仕事が多いので、今回初めて映画撮影を体験して、長い期間、キャストやスタッフの皆様と創っていく事を経験しました。「一体感」があり、映画と現場が反映されるのだなあと思いました。

榎本監督:本作にでている森は、実際にある森です。東京のかなり外れた西の方で撮影しました。 「ジブリ」な感じで、「耳をすませば」のモデルになっている所です。現代は、かなり理系・科学的知識が幅をきかせていて、自然科学だけが真実を独占しているというような風潮があります。人文系というか文系というか、「感性や知」といったものが人間にとってすごく大事なんだという心づもりで創りました。ちょっと変わった映画かもしれませんが、是非、色んな人に勧めていただきたいです。本日は、ありがとうございました。