2014 年当時 17 歳でノーベル平和賞の最年少受賞者となった少女マララ・ユスフザイの素顔を描いたFOXサーチライトとして初のドキュメンタリー映画『わたしはマララ』が 2015 年 12 月 11 日(金)公開となります。

先日 Because I am a Girl キャンペーンを展開する国際 NGO プラン・ジャパン主催にて、国際ガールズ・デーイベント「羽ばたけ!世界の女の子」を開催、Because I am a girl エンジェルに就任した森星さんが登壇、そして映画上映後にジャーナリスト池上彰さんのトークセッションを行いました。

◆日程:10 月 11 日(日)
◆会場:国連大学ビル/ウ・タントホール(渋谷区神宮前5−53−70)
◆登壇者:森星さん(23 歳/モデル、プラン・ジャパン Because I am Girl エンジェル)、プリヤンカ・ナイークさん(18 歳/プラン・インド活動メンバー)
池上彰さん(65 歳/ジャーナリスト)、福沢恵子さん(聞き手/ジャーナリスト)、佐崎淳子さん(国連人口基金東京事務局長)

今年 7 月にプラン・ジャパンの「Because I am a girl エンジェル」に就任した森星さんが登壇。
森さんは「世界中の女の子の持つパワーを伝えるエンジェルに就任でき、とても幸せに思います。以前、ベトナムの山岳地帯を訪れ、現地の女の子がどんな差別を受け、虐待を受けているかを知りました。そんな彼女たちを支援したいと思い、エンジェルに就任することになりました。女の子には世界中を変えるパワーがあります。世界中の女の子が女の子であることを楽しんで生きられるように応援していきたい」とキャンペーン・就任にあたっての思いを語り、インドからこの日のために初来日した、プラン・インド活動メンバーであるプリヤンカさんもプレゼンテーションを行った。
映画『わたしはマララ』の上映を挟み、ジャーナリストの池上彰さんと福沢恵子さん2人によるトークセッションが行われた。
池上さんは開口一番「不覚にも涙が出てしまってどうしようかと。周囲も泣いているのに気付いてほっとしました(笑)」と告白。「このドキュメンタリーを見ると、いかに教育が女性の生き方を変え人々を動かしていくのだということがよくわかる。映画のラストは不覚にも涙し、彼女の”父がくれたのは名前だけ。結局は私が選択した人生です”と語る姿に心を打たれました。親というのは子供の将来をいろいろ考えるが、子供は一人の人間として独自の道を歩んでいく。この映画は<父親の夢と、その中で、新たに自立する一人の女性の物語>だと思いました。構成が非常に巧みな映画でした」と映画の感想を述べた。

福沢さんが、マララさんの母親が非識字者であったことに驚いたと話すと、池上さんは過去取材で訪れた地での女子教育の現場のエピソードとともに、「読み書きができてうれしかったことはと尋ねると、「初めて自分の名前がかけたこと」という答えが多くあった。読み書きができると自分の存在や国の観念が生まれ急激に世界が広がる。(読み書きを習っている)マララさんのお母さんは今、感動の日々でしょう。」と話した。
今の私たちにできることは?という質問に対し、池上さんは「日本としてもっと色々な貢献の仕方があるはず。海外へ行くと、私たちがいかに恵まれた生活をしているのか、ということに気付くことができます。まずは、自分の国のことをよく知り、説明できるようになること。2つ目は、日本の英語教育を問題視するのではなく、自らが世界の人に向けて<語るべきもの>を今のうちに身に付けて欲しい」と会場の観客へメッセージを送った。
さらにイベント終了後の囲み取材では、池上さんはプリヤンカさんについて、「マララさんがとても注目されていますが、世界中には大勢のマララさんがいて、みんな同じように女性教育を求めている。プリヤンカさんはインドのマララさん。彼女はそんなことを私たちに気づかせてくれるそんな存在です。」プリヤンカさんは「マララさんの活動にすごく共感します。男女分け隔てなく教育を受けられる世界を作れるよう、これからも活動を続けていきたい。」と語った。

※Because I am a Girl キャンペーン
国際 NGO プラン(本部:イギリス)が展開するグローバルキャンペーン。女性であること、そして子どもであることへの二重の差別ゆえに、様々な困難に直面する途上国の女の子たちの問題を訴え、彼女たちが「生きていく力」を身に付け、途上国の貧困が削減されることを目指します。

Because I am a Girl キャンペーンサイト http://www.plan-japan.org/girl/