広島県福山市にあった日本最古級の映画館「シネフク大黒座」が122年の歴史に幕を閉じ、2014年8月に閉館しました。その最後の雄姿を何とか映像に残したいという思いから誕生した本作。老舗映画館と、そこで働く人々と観客が閉館に向かうドラマを、切なくも美しく描き出します。

撮影は閉館後の実際の大黒座の建物を使い、オール広島ロケ。取り壊し工事のため重機が劇場に入ってくるまで撮影しました。「昔はどこの映画館にも天使がいた・・・」古い映画館の暗がり、フィルムの映写室、映画への愛−。閉館が決まった映画館の新入社員 明日香が、館内で謎の老人と出会い、思わぬ展開へ。長い歳月の間人々に愛されてきた映画館が、最後にくれたサプライズに心が熱くなる!映画館への愛が詰まった本作品。

本日、そんな本作の完成披露試写会が行われ、ヒロインを演じる、透明感あふれる新進女優 藤原令子、超大作『進撃の巨人』など話題作に次々と出演して勢いにのる本郷奏多。そしてふたりの脇を固める個性的なベテラン俳優に、映画館の映写技師役 阿藤快、映画館に現れる謎の老人役ミッキー・カーチス、時川英之監督らが登壇し、完成したばかりの本作について見どころなどを熱く語っていただきました。

また、本作が広島で撮影されたことにちなみ、大ヒット祈願の広島【特製饅頭】と【特製 宮島特大しゃもじ】も登場!
グルメレポーターとしても定評もある阿藤快に【特製饅頭】を実食してもらい、更には普段グミしか食べないという噂まである本郷奏多も【特製饅頭】を口にするというレアな場面も!

劇中で幼馴染みを演じている主演の2人をはじめ、キャスト・スタッフ陣の仲の良さ、そして作品の持つ温かさが感じられる舞台挨拶となりました。

■「シネマの天使」完成披露試写会 概要
【日程】10月13日(火)
【時間】13時20分〜
【場所】シネ・リーブル池袋(豊島区西池袋1−11−1 ルミネ池袋8F)
【登壇者】藤原令子、本郷奏多、阿藤快、ミッキー・カーチス、
時川英之監督
【MC】伊藤さとり

<質疑応答>
●MC:
まずは、時川監督に「シネマの天使」という映画の成り立ちを
お聞かせ下さい。

●時川英之監督:
大黒座という映画館は、広島県の福山市に122年ありました。
そこで、大黒座の方々から大黒座を壊すことになったので、
何か撮影をしてほしいという相談をいただきました。
最初は何と作ったらいいんだろうと思ったんですが、実際に
打ち合わせをしている中で、「大黒座を舞台にした短編映画とか
どうですかね。」という話になったんです。そうしたら、スタッフの
方々が感極まって泣き出してしまって・・・
そこで初めて、スタッフの方々の強い思い入れというのが、
伝わってきたんですね。それで、本当に閉館する映画館のために何が
できるんだろうと考えたときに、大黒座を壊しす前にそこで長編の
映画を撮って、大黒座を生き残らせるということができればと思って
提案させていただきました。

それが決まったのが6月末で、そこから急いで脚本を書き、
素晴らしいキャストの方々にも参加いただき、ようやく実現に
こぎつけることができました。

また、今回は実際の大黒座を舞台にしてますし、働いていた方々や
通っていたお客さんなど、実際にいた方をモデルにしていたり、
実際のエピソードなども盛り込んでいます。

●MC:そういった経緯で誕生した「シネマの天使」にご出演、
いかがでしたか?また、ご自身が演じられた役柄や、演じた役柄の
共通点・違いなどを教えて下さい。

●藤原令子さん:
私は今、初めて経緯を聞いたかもしれないんですが(笑)、
役的には等身大の女の子で、同じような悩みを当時抱えていたので、
映画を通して私は変われたと思います。かなりドタバタで始まったので、
心の準備があまり出来ずに、ただ一生懸命やりました。

●本郷奏多さん:
この映画の主役って大黒座だったりして、本当にあったものを使って
いるからメッセージ性が強い。実際に足を運んでいた方々の思いが
すごく乗っている作品でして、久々にこんな温かい作品に出演できたなと思いました。

藤原さんも最近ご活躍されていますし、そんな、これからスターダムを
駆け上がる方と、初主演を一緒にやらせていただいたのは光栄ですよ。ね?

●藤原令子さん:
ね?って…そんな、私に振らないで下さいよ(笑)

●本郷奏多さん:
それと、僕は違うんですが、広島に縁のある方々を使ってらっしゃって、
とても良いなと思いました。と思った宮城県民でした(笑)

●阿藤快さん:
映写技師なんて無理だなと思ったんですが、お客さんの姿がすごい見えるんです。
台詞でも、あそこいちゃついてるとか(笑)
「初めてデートにきた」とか、そういう風につかってるんだと

古くは「幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬」という映画があって、
福山に5ヶ月くらいいたこともあります。大黒座は藤本興業というところが、
経営していたんですが、会長さんや社長さんにご飯をご馳走になったり、
お世話になっていました。
また、「泣きながら笑う日」に出てますよね?と連絡をいただき、
それも福山で撮影された映画なんですが、「大黒座で最後の上映をやるので
来てください!」というお話をいただいて、大黒座へ行きました。
そういう意味でも、大黒座とは、すごく繋がりがあって、縁があるなと
思っています。

●ミッキー・カーチスさん
僕は、映画館の暗闇にいったかと思ったら、屋上にいたりしています。
とりあえず楽しんでいって下さい(笑)

●時川英之監督:
僕はもうミッキー・カーチスさんしか、思い浮かばなかったので、ダメ元で
オファーをさせていただいたんですが、快諾していただいて・・・
本当にありがとうございました!

●MC:本作は、122年続いた実際の映画館が舞台で、映画館への愛に
溢れた映画です。皆さんの中で映画館の思い出、映画館のエピソードなどを
お聞かせ下さい。

●ミッキー・カーチスさん:
映画館の思い出はたくさんあるけど話せないですね。
だって、唯一堂々と暗いところへ行けるんですからね(笑)

●藤原令子さん:
実家の方には、このような映画館が近くにないので、撮影の時に行かせて
いただいた時に「何でこんなに綺麗なのになくなっちゃうんだろう」という
ほどでした。スクリーンもすごく大きくて羨ましいです。

映画館が家から遠くて、なかなか行けなかったんですけど、この大黒座が
ある意味、思い出の映画館になりました。ミッキーさんが映画の中で
お話されていることに私自身も感銘を受けて、私もこれからこういう映画館に
たくさん行きたいなと思いました。

●本郷奏多さん:
僕自身あんまり映画館へ行かないので、舞台挨拶などで来ることが非常に多い。
我々出る立場ですが、映画館に来てくれるお客さん達が映画館を愛していて、
こういう風に想っていてくれるというのが知ることができて、すごく良かったな
と思っています。

●阿藤快さん
かつて日本映画は週に2本かならず上映していて、テレビのようにあったんですが、
祖父に連れられて僕もよく行っていました。僕は小田原の生まれなんですが、
当時は市内それぞれに全部映画館がありました。でも、今や街の中には一軒も
映画館がありません。あっても、ちょっとまとまったところにシネコンが
あるくらいなので、本当にこういった劇場がなくなってしまうのは寂しいですね。

●MC:そして、今日は「シネマの天使」の完成披露試写会です。
10月31日より広島公開、11月7日より全国公開となります。
また、本日は撮影地となった広島県福山市からお祝いの特製饅頭が届きました!
早速、皆さんに食べていただきましょう!

●阿藤快さん:
本郷くん大丈夫なの??噂ではグミしか食べないっていう噂があるけど(笑)

●本郷奏多さん:
いや・・・そんなことないですよ(笑)。
やらなきゃいけないときはやりますよ、僕は(笑)
有難くいただきます!

●阿藤快さん:
なかなかですね。周りは硬いけど甘みが丁度良くて、いいんじゃないでしょうか。

●MC:そして、さらに大ヒット祈願をしております、宮島の特大しゃもじも
本日到着しました!大きいですね。

●MC:ということで、お別れの時間になってしまいました!
最後に、皆様から会場の皆様に一言メッセージを頂いてお別れしたいと思います!
実際にご覧になっていかがですか?

●藤原令子さん:
すごい!大きいですね。

●本郷奏多さん:
すごい!でもヨネスケさんのしゃもじには負けるね(笑)

●時川英之監督:
大黒座がもうないので、映画として残って、この作品が作れてよかた
この映画を作って、映画間で映画をみる大切さ楽しさを再発見できました。
大黒座の話なんですが、みなさん行かれていた映画館の思い出があると思います。
そういったパーソナルな思い出をこの映画を観て、思い出していただけたらと思います

●本郷奏多さん:
すごくハートフルな作品で、悪いやつが1人も出てこないんですよね。
先ほど、監督もおっしゃってましたが、自分の映画館との思い出を重ねて
観ていただくのが一番だなち思いますので、そんな温かい思いを持ち帰って
いただけたらと思います。今日は楽しんでいって下さい。

●藤原令子さん:
本当に、その時にしかできない撮影をさせていただいたので、1つ1つの
台詞なども監督がおっしゃっていた通り、本当にあったものでもあるので、
すごく重みがあると思います。
皆さんもこの映画を観て、色々なことを感じてくれたら嬉しいです。

以上