9月4日(現地時間)、ベネチア国際映画祭で《アウト・オブ・コンペティション》作品としてワールドプレミア上映され、いち早く作品を鑑賞した世界の映画批評家たちが絶賛、主演のジョニー・デップへ惜しみない賛辞を贈った『ブラック・スキャンダル』。

冷酷な”凶悪犯”ジェイムズ・〝ホワイティ”・バルジャーが起こしたアメリカ犯罪史上、最大のスキャンダルを描いた本作は、ジョニー・デップを主演に、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチやケビン・ベーコンら豪華演技派俳優陣が集結。監督を務めるのは、『クレイジー・ハート』でジェフ・ブリッジスにオスカーをもたらしたスコット・クーパー。ジョニー・デップ主演映画史上、最高傑作と期待される本作は9月18日に全米公開され。

9月10日(現地時間)に開幕したトロント国際映画祭にて、9月14日(現地時間)に映画『ブラック・スキャンダル』の北米プレミアを行いました。

オスカー大本命、いち早く賞レースに名乗りを上げたジョニー・デップと、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョエル・エドガートン、ケビン・ベーコンら豪華共演陣による迫真の演技で描かれる『ブラック・スキャンダル』が、ベネチアに続き、トロントを熱狂させた。
熱烈なファンが待ち受けるトロント国際映画祭に登場したのは、主演のジョニー・デップ、ジョエル・エドガートン、ダコタ・ジョンソン、ジュリアンヌ・ニコルソン、そしてスコット・クーパー監督たち。
特殊なコンタクトで、アメリカ犯罪史上”最大のスキャンダル”を巻き起こした実在のマフィア、ジェイムズ・“ホワイティ”・バルジャーを演じたジョニー・デップ。「ジェームズ・バルジャーの話は知っていたし、魅了されていた。実在しないキャラクターの場合は、誇張することができる。だが、実在した人、あるいは今も実在する人を演じる場合は、その人、真実、歴史に対する責任を背負うことになる。ジェームズ・バルジャーの外見をできるだけ正確に再現することは、とても重要だった。そのために、僕は、メイクアップアーティストと一緒に、顔の作りからすべてをじっくりと考えた。メイクのプロセスには、毎日2時間かかったよ。」と自身の役作りや実在する人物を演じる際の心構えを語った。

ボストングローブ紙は、ジョニーの演技は、”抑制が効いて、集中力が途切れない演技”と高い評価を贈った。ジョエル・エドガートンは、彼が演じたジョン・コノリー本人には、会わなかったという。「彼は、この出来事を違った側から受け止めていて、自分はスケープゴートにさせられたと感じている。そんな彼に、「映画を作るから話を聞かせて」というのは、変な話のような気がした。彼の同僚から彼についてたっぷり話を聞けたりして、素材は十分にあったしね。それに、これは、真実にもとづく映画だが、あくまで、僕らのバージョンの真実だ。ジェラード・オニールとディック・レイアが書いたすばらしい原作本をもとに、スコットが持つビジョンに従って語る真実。そして僕は、僕のバージョンのジョン・コノリーを演じたんだ」とギャングに操られることになるFBIエージェントという難役に挑んだ心境を明かした。凶悪犯の愛人”緊張感溢れる映画を作った”と評された”スコット・クーパー監督は、「今作は、ドキュメンタリーではない。映画にふさわしいストーリーは、精神面、感情面、人間性から来る。僕はギャング物を作るつもりはなかった。キャストやクルーにも、「これは人間ドラマだ」と言ったんだ。ジョニーの変貌のしかたには、すごいものがあったね。スクリーンで見る彼は、彼本人とは似ても似つかないんだ」と、ジョニー・デップの演技に対する姿勢を讃えた。

ジョニー・デップがかつてない演技で観客を圧倒する『ブラック・スキャンダル』は、9月18日の全米公開を受けて、2016年1月30日(土)日本公開になる。