中田秀夫監督の最新作『劇場霊』。嫉妬・憎しみ・怨念うずまく閉ざされた“劇場”を舞台に突如巻き起こる惨劇と、フルスピードで駆け抜ける恐怖で見るものを圧倒する最恐のジェットコースター・ホラーが誕生!
この度、パリにて行われた第21回エトランジェ映画祭コンペティション部門へ出品され、主演の島崎遥香さんと中田秀夫監督が映画祭へ参加するため、現地時間10日午後にパリ入りした。初のヨーロッパ、パリに島崎は大興奮!11日の昼にはエッフェル塔、オペラ座、シャンゼリゼ通りと観光地を巡り、パリの街を堪能。そして同日夜に行われたエトランジェ映画祭を前に、現地の取材にも監督の中田秀夫と共に対応し、女優島崎遥香としてヨーロッパデビューを飾った。映画祭では舞台挨拶の前にフォトコールを実施。上映前の舞台挨拶では満席となった500人キャパの劇場で中田監督、島崎遥香がコールされると観客が総立ちとなり、約5分間の拍手と大歓声で迎えられた。中田監督は「みなさん、こんばんは。今日はこんな遅い時間にたくさん来ていただきありがとうございます。10年前は呼ばれてその時は他の人の映画を観るだけだったので気楽だったのですが、今日は自分の監督した映画なので緊張しています。」と答え、島崎遥香は「Bonsoir(こんばんは)Je m’appelle Haruka Shimazak(島崎遥香)です。Enchant’e.(はじめまして) Appellez-moi Palulu.(ぱるると呼んでください)Merci(ありがとう) Merci pour I’invitation(ご招待いただきありがとうございます)」と昨日覚えたばかりのフランス語を披露した。島崎と監督は、数多くのファンから写真とサインをねだられる場面もあり、上映後にはお客さんとのティーチインでの交流も行った。

■舞台挨拶
監督:中田秀夫です。劇場霊を監督しました。今日は遅い時間にこうやってきてくれてありがとうございます。
10年前に呼ばれてきて、その時は自分の好きな映画を見るということで気軽でした。
今日は、自分が監督した映画なので、非常に緊張しています。
20年前の映画監督になる前に、ロンドンに留学していて、パリにもよく来ていました。シネフィル、アメリカの監督でイギリス、フランスで映画を作ったジョセフ・ロージーのドキュメンタリーを作るために、よく通いました。自分の映画監督としてのスタートの場所に、こうして呼んでいただけて、非常に光栄です。

島崎:Bonsoir (こんばんは) Je m’appelle Haruka Shimazaki (島崎遥香です。) Enchant’e.(はじめまして) Appellez-moi Palulu.(ぱるると呼んでください) Merci(ありがとう) Merci pour I’invitation(ご招待いただきありがとうございます)
昨日の覚えたばかりのフランス語ですが、伝わりましたか?
(観客:Qui はい。)
もう言うことないです。笑

■上映後のティーチイン
Q:偉大な中田監督とのお仕事はいかがでしたか。
私は、小さいころ家族で中田監督の映画をみんなで観たことがあるので、まさか自分が中田監督の作品に出させてもらえるなんてその当時は思ってもみなかったので、今こうやって出させてもらえているのが、不思議な気持ちです。
Q:撮影中に起こった怖いことはありますか。
撮影中はホテルに泊まり込みで撮影をしていたのですが、そこで怖いことが起こりました。寝ようとしたら部屋の上から足音がカンカンし始めて、騒いでいるのかなと思ったのですが、よく考えてみたら最上階だったから、足音がなるはずがないと。

■イベント終了後:
Q:初めての映画祭に参加してみて、いかがでしたか
島崎:海外というのもあるし、フランス語を話さないといけないというのもあり、緊張しました。でも、みんな温かくて、名前を呼んでくれたり、サインとか写真が欲しいと言われたので嬉しいなと思いました。
Q:フランス語での挨拶の出来はいかがですか
島崎:自分ではちゃんと言えているのか分からなかったですが、「どうでしたか?」と聞いたら、みんなが「わー!」と言ってくれたので嬉しかったです。
Q:監督は2回目のこの映画祭ということで、いかがでしたか?
監督:自分の作品を持ってくるのは、初めてだったので、緊張もしましたが、観客の雰囲気が熱いというか熱心で、映画の国フランス、映画の都パリという雰囲気を感じました。
Q:パリのお客さんの反応はいかがでしたか?
監督:この映画祭が、ホラー、ファンタ専門の映画祭なので、ホラー映画技術など非常に突っ込んだ質問が飛んだり、Q&Aでこういうことを聞きたいというお客さんが思いのほか多く、好感触でした。

【エトランジェ映画祭とは…】
1993年に、個性的で面白い映画を世界に広める機会を作ろうと、当時ジャーナリストで現在映画祭ディレクターを務めるフレデリック・タンが始めた映画祭。途中開催されなかった年もあるので今年21回目となります(今年の会期:9/3〜9/13)。当初は特集上映・回顧上映という形式で始まりましたが、2010年よりコンペティション部門が設けられました。「エトランジェ(=奇妙な)」の言葉通り、タブーを度外視した、激しい作品も多く上映されます。各国の映画祭ディレクターが足を運び、本映画祭で上映された作品を自国で上映するケースが多々あり、ヨーロッパではカルト的人気を誇る映画祭です。昨年は『渇き』が出品されるなど、日本からもこれまでに多くの作品が出品されています。