1989 年から隔年で開催され、今年で 14 回目を迎える山形国際ドキュメンタリー映画祭 2015。今年は 10 月 8 日〜15 日までの 8 日間山形市内の各会場にて開催されます。映画祭の開催を記念し、9 月 10 日(木)にブラジル大使館にて、山形国際ドキュメンタリー映画祭 2015 東京記者会見を行いました。会見では、映画祭のオープニング作品の発表や各特集プログラムの見どころなどの紹介をいたしました

日時:9 月 10 日(木)14:00〜15:00/場所:駐日ブラジル大使館
登壇者:
濱治佳・はまはるか(山形国際ドキュメンタリー映画祭 東京事務局長)
小川直人・おがわなおと(“ともにある Cinema with Us 2015”コーディネーター)
牧野貴・まきのたかし(インターナショナル・コンペティション審査員/映像作家)

1989 年から隔年で開催され今年で 14 回目を迎える「山形国際ドキュメンタリー映画祭 2015」の東京記者会見が 9 月10 日(木)駐日ブラジル大使館で行われた。今年は日本とブラジルが外交関係を樹立して 120 周年を向かえる年であり、映画祭にてブラジルのドキュメンタリー映画が多数上映されることから大使館での会見となった。
会見には、映画祭東京事務局長の濱治佳、“ともにある Cinema with Us 2015”コーディネーターの小川直人、インターナショナル・コンペティション審査員の牧野貴、ブラジル大使館文化担当官のペドロ・ブランカンチ氏が出席した。
会見のはじめにブランカンチ氏は「今年は日本とブラジルが外交関係を樹立して 120 周年を向かえる年であり、映画祭にて日本のみなさまにブラジルのドキュメンタリー映画をお知りいただけることを大変嬉しく思う。」と挨拶。
続いて、映画祭東京事務局長の濱治佳がオープニング上映作品の発表、各特集プログラムの見どころを紹介した。

オープニング上映作品は、世界中の映画人、映画関係者、映画ファンが今なお追悼の思いを抱いているポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリヴェイラ監督が 1982 年に撮影した『訪問、あるいは記憶、そして告白』。本作は 2015 年4 月に監督が 106 歳で逝去されるまで、リスボンのシネマテークにて保管され、今年の 5 月にカンヌ映画祭で初めて上映された。日本での上映は初となる。「各プログラム世界中から監督、映画研究者などゲストが映画祭に参加し、毎日トークも行われます。すでにどの作品をみたらいいかわからないと嬉しい悲鳴もいただいておりますが、みなさまがそれぞれ自分にとっての 1 本という作品に出会っていただけることを心から願っております。」と話を締めくくった。

東日本大震災が起きた 2011 年から続く特集“ともにある Cinema with Us 2015”のコーディネーターの小川は「今回は震災から何年か経て、震災そのもの、社会の情勢、個々人の生活、人生をどのように描くのかという点、震災をどのように伝えるかだけでなく、震災をきっかけに表現がどのように変わるのかという点で興味深い作品を選んだ。」と今年の見どころを伝えた。

会場からの「映画祭に初めてくる人に向けてメッセージをいただけないか」という質問に、牧野氏は「ドキュメンタリー映画というものは1つのジャンルのように聞こえるけど、実はいろんな種類の映画があり、映画祭という枠の中で数多くの作品を観ていくと、自分にとってのドキュメンタリーが発見できるのではないかと思います。あまりドキュメンタリー映画に詳しくない人こそ、山形で映画を観ることは面白い体験になると思います。」とメッセージをおくった。