9月8日(火)、東京都内にてイタリアの名匠フェルザン・オズぺテク監督の最新作『カプチーノはお熱いうちに』の試写会イベントが行われ、上映前のトークイベントにタレント・女優の三船美佳が登場した。

本作は仕事も恋も手に入れて来たヒロイン・エレナが人生の思わぬ乱気流に遭遇しながらも、家族や友人たちの変わらぬ愛情を受けて、前向きに自分らしく生きていく姿をイタリアらしい朗らかなユーモアと熟練の演出で深い余韻を残すヒューマン・ラブストーリー。

三船は登場するなり、「ものすごーく深い人間ドラマです!女性なら誰しも共感できる内容で、色々深く考えさせられと思う。エレナの凛とした姿と振舞いに勇気をもらいました。」とエールをもらったと語る。

女優として活動する三船は、俳優陣の演技についても言及し、体重の変化など彼らの役作りのストイックさについても驚いた様子。白血病と闘う少女を演じ、自身が初出演を飾った映画『友情』について思いだしたようで、「私もスキンヘッドにしたり、実際に闘病生活をしている方からお話を伺って役作りをしたのですが、エレナも本当の乳癌患者と同じように戦っているのだと感じました。」と、役者魂を賞賛した。

人生の乱気流に遭遇したとき、いかに乗り越えていけばいいのかという司会者からの質問に対し、「私の人生はいつも乱気流」と会場の笑いを誘うと、「エレナが病気になって、周囲の人々の愛に気づいたように、私も乱気流のときこそ家族や友人など身の回りにいて当たり前に思っていた支えに感謝しながらこれから頑張っていきたい」とヒロイン・エレナの波乱万丈な人生とその前向きな生き方に自らを重ね合わせつつ、「いま私には娘という大事な存在がいる。母親はどうしても自分より娘を優先しがちになってしまうが、自分のことも大切にしないと本当の意味では守ってあげられないんだって気づかされました。私も乳癌検査受けます。」と映画から、自身の生活に受けた影響を語った。

エレナの夫アントニオについては、一言「だめね」と苦笑いしつつも、「愛情表現が不器用なのね。そういう所も愛してあげられるエレナの深い愛情と強さに感動した。」と、エレナへの共感を強調した。

最後に映画の邦題タイトルについて聞かれると、「生きていることそれ自体がお熱いことだと思う。いつなにが起こるかわからない人生。愛するひとたちといかにお熱く過ごせるかが大事だと思う。」と締めくくった。

物語の舞台は、南イタリアの街・レッチェ。カフェで働く主人公・エレナは、性格も生き方も異なる粗野な男・アントニオと恋に落ち、周囲に波乱を巻き起こした末、結ばれる。13年後、仕順風満帆な日々を送っていたかに思えたエレナに、病気や家族など様々な困難が襲い掛かる。9月19日(土)より、シネスイッチ銀座、チネチッタ川崎ほか全国ロードショー。