映画『ピースオブケイク』初日舞台挨拶が5日、新宿バルト9にて行われた。この日、主演の多部未華子、綾野剛をはじめ、木村文乃、光宗薫、柄本佑、峯田和伸(銀杏BOYZ)ら豪華キャストに加え、6年ぶりにメガホンを取った俳優・田口トモロヲが監督として出席した。

累計発行部数50万部を誇るジョージ朝倉による人気コミックスを、2009年公開『色即ぜねれいしょん』以来6年ぶりに監督を務め、俳優としても活躍中の田口トモロヲが映画化した本作は、現代女性の切ない恋や仕事におけるリアルな心情を描く。

冒頭、恋愛に翻弄されるヒロイン・梅宮志乃を演じた感想を聞かれた多部だが「そうですね…」とおっとりしていると、綾野が「質問聞いてた?」と心配するも「どうでしたかね〜、どうでしたか?」と綾野にパス。すかさず「共感できるところが多かったって言ってたよね」とリードし、思い出したかのように「共感できるところが多かったので、近しい役が出来て良かったですね」とマイペースに答えた。綾野が「ちなみにどんなところに共感出来たんですか?」と引き出すと「次こそは失敗しないようにと思っていても、恋愛しちゃうとこだったり、付き合っても不安になっちゃうとこ」とコメント。そんな多部の様子に綾野は「まだ眠いんだと思う」とフォローすると、多部は「ぼーっとはしてるけど大丈夫」と明かし、会場から笑いが起こった。

また、恋愛映画出演がほぼ初めてという綾野は「参考にしてはいけないような面倒くさいラブストーリーなので、共感できる部分はあると思うんですけど、自分が未熟すぎて何が正解かわからないですね」と苦笑いを浮かべた。
一方、原作の大ファンだという光宗は、成田あかりを演じてみて「恋愛の面ではすごくめんどくさいなとは思うんですが、ワンクッション置かないと人に気持ちを伝えられないところとか、人として共感できるところが多々ありました」と振り返り、志乃の親友・ナナコを演じた木村は「原作を読んだ時に『うだうだやってないで、はっきりいこうよ』と思っていたので、自分で道を決めていくナナコ役で丁度良かったです」と笑顔をみせた。

イベントでは、トーク中に客席の赤ちゃんが泣いてしまい、田口監督が「いないないばあ〜」と和ませる一面も。そんなハプニングに綾野は「赤ちゃんはね、泣くことで会話してますから」と紳士的なフォローを入れ、会場からは拍手が沸き起こった。さらに、1ピースのケーキにそれぞれがデコレーションをしたケーキを1つの丸いケーキに合体させた華やかな“ピースオブケイク”が登場するなど大盛り上がりで幕を閉じた。

映画『ピースオブケイク』は新宿バルト9ほか全国公開中

(Report:小宮駿貴)