MC:実際に予想もしなかったピンチが起きた際に「防災」の視点で最も大事なことが、
実は「最後まで絶対にあきらめないこと」なのです。江口さん演じる湯原という男は、
事件を通じて、日本で一番「諦めてはいけない」男になっていきますよね(笑)。
8時間ずっと極限状態!というすごく緊迫感のある役でしたが
演じられてみていかがでしたか。撮影も大変だったのでしょうか。

江口さん:劇中に登場するビックBという超巨大ヘリは、この体育館に収まらないほどの大きさです。
映画を見ていただくと、大事件に遭遇したかのような気分になると思います。
息子との絆を取り戻す話も含まれ、上空800mでの、トム・クルーズ並みのアクションも
あります!終始、手に汗握る作品なので、自分だったらどうするか思いを巡らせて、
見ていただければと思います。

MC:先程、一緒にクロスロードゲームにも参加いただきましたが、映画の中でも、
無謀ともいえる上空800mでヘリに取り残された子供の救出作戦を決行するという、
究極の選択をお二人はしますが、あの選択はどう思われますか?

やべさん:自分が演じた役が自衛隊なので、迷わずに行くべきだと思って演じました。
江口さん演じる湯原さんの思いに突き動かされ、勇気を持って挑めたのだと思います。
体を張って表現できたと思います。

永瀬さん:YES(正しい)だと思いますね。もし、自分が結婚していたり、
子供がいたりして他に守らなければならないものがあったら違うのかもしれないですが
今は自分としても仕事が生き甲斐になっているので、答えはYESだと思います!

MC:この作品の中では、事件を引き起こすのも、そして解決に向かうのも父と子の
コミュニケーションが引き起こしており、“親子の絆”が大きなテーマだと感じました
江口さんご自身も子を持つ父親として、この作品を通じて感じられたことはありますか。

江口さん:劇中では、子供とうまくいってない父親ですが、最後お互いに気持ちが通じ合った時、
言葉はないんです。言葉はなくとも通じるものもあるし、ちゃんとコミュニケーションを取ることが
大事だと思います。うるさいって思われても、突っ込んで聞いてみたり、
同じスポーツをやってみたり。食卓だけじゃなくて、生の人との付き合い方も
大事だと思います。皆さんの顔を見る限り、机にいる時間は十分だと思いますので…
なんて言うと校長先生に怒られてしまうかもしれませんが(笑)
人を守るには、普段から人を想いやることが大切だと思います。

MC:今、日本は震災含め、あらゆる危機に直面しています。
ここにいる中学生はこれから自分の手で未来をつかんでいくことになります。
今集まっている中学生のみなさんへメッセージをいただけますでしょうか。

監督:とにかく映画をみて、共鳴していただけたら嬉しいです。
一つ挙げるなら、“勇気”が大きいと思います。自分自身も震災後、被災地へ
ボランティアへ行き、ドキュメンタリーを撮っていたりします。
皆さんには、これだけは譲れないというものを見つけてほしいです。
体一つでもいいですし、英語でもいいですし、もしかしたら人の為にできる事が
あるかもしれません。私は映像という武器で仕事をしていますが、
ぜひ自分にできるたった一つのことを見つけてください。

江口さん:災害も多く、これから台風の多い季節でもあります。
いろんな情報が飛び交い、備えるべきものがわからなくなることがあるかと思います。
遮断する勇気も大事です。都会にいるからこそ、一人の時どうするかを考えたりしてみてください。
人とコミュニケーションを取るのも大事ですが、自分にできることも見つけてみてください。
最後に、本作はめちゃくちゃ面白い映画です!ジェットコースターに乗っているかのような
エンターテイメント作品なので、ぜひ大きいスクリーンで楽しんでいただけたら嬉しいです!

                               以上