現在、NHK連続テレビ小説「まれ」のヒロインの母親役を好演している常盤貴子主演の映画『向日葵の丘1983年・夏』の初日舞台挨拶が8月22日、品川プリンスシネマにて開催された。常盤貴子、田中美里、藤田朋子の同級生役3人それぞれの隣に、1983年の高校時代を演じた芳根京子、藤井武美、百川晴香が登場!完成披露試写会の舞台挨拶で田中が「不思議なもので、撮影中は私たちとヤングチームの3人、それぞれの役ごとに顔が似てくるんですよ。常盤さんと芳根さんはソックリだと評判になっていました」と言い、ニュースにもなった、同じ役のベテラン女優と高校時代役の女優が、今回はペアになって登壇!

8月22日(土)
登壇者:  常盤貴子 田中美里 藤田朋子 
芳根京子 藤井武美 百川晴香 太田隆文監督
会場:品川プリンスシネマ

本作で、常盤貴子、1997年のNHK連続テレビ小説「あぐり」でヒロインを務めた田中美里、TBSの橋田壽賀子ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の五女・長子役で有名な藤田朋子の高校時代役を演じた3人はそれぞれ、芳根京子(18)が7月クールのTBS金曜10時の連ドラ「表参道高校合唱部!」で連ドラ初主演を果たし、同じ7月クールのフジテレビ「探偵の探偵」に北川景子の殺された妹役で出演、南波あつこ原作のコミックの映画化『先輩と彼女』(10月17日東映系で公開)のヒロインにも抜擢され、8/12発売の「クイック・ジャパン」で28ページの大特集が組まれ、藤井武美(20)が大ヒットした韓国映画『猟奇的な彼女』や『僕の彼女を紹介します』のクァク・ジェヨン監督の新作『風の色(仮題)』のヒロインに1万人オーディションから選ばれ、百川晴香(19・アイドルユニットRu:Runリーダー)が、7月クールの「ウルトラマンX」にレギュラー出演中で、本作撮影後に活躍の場を更に拡げ、注目を浴びている。

本作の舞台となっているバブル直前の1983年は、東京ディズニーランドが開園し、ファミコンやカロリーメイトなどが発売され、”義理チョコ”という言葉が流行語になるなど、日本人の日常生活が大きく変わった年。太田監督は、この1983年に注目し、「2013年」と、常盤演じる多香子が高校生だった「1983年」という時代を見つめることで、友達や親子の絆の大切さを描く。

●1回目上映後舞台挨拶登壇コメント

監督「みなさん映画、どうでしたか?」
(場内大拍手)

Q.1 監督「撮影時の思い出、苦労した点は?」

常盤「いきなり進行台本と違う話をしていいですか?私、この間朝ドラの『まれ』の撮影も終わりまして、ほっとしたところで、塚本晋也監督の『野火』という映画を観てきたんですけれど、本当によくぞ今撮ってくださった、っていう戦争の追体験をできるような、素晴らしい映画だったので、皆さんぜひご覧ください。」
監督「宣伝!?」
(場内爆笑)
常盤「本当に良かったから、きっと映画をお好きな皆さんがお集まりだと思ったので、ちょっとこれは伝えておきたいなと思って。自由にもほどがありましたか?続きはまた後で話します。」
監督「田中さん、何の映画を観ました、最近?」
(場内爆笑)
田中「今日は皆さん、観に来て下さって、本当にありがとうございました。高校時代の甘酸っぱい思い出とか、『こうしておけばよかったな』みたいなものがギュッと詰まった作品だと思うんですけれど、それぞれ皆さんの中の経験してきたものと重なり合う映画になっているんではないかと思っています。
苦労した点は、入院していて、常盤さんと再会するシーンを、私にとっては初日に撮ったんです。初めて共演するときに、『よろしくお願い致します。』と言って急に、『久しぶり』というところから始まって。入院しているのに、まあよくしゃべりました。本当に病人かっていう位、すごい長い台詞をしゃべったのが苦労した点です。」
監督「シナリオで6ページあるんです。それを1シーン1カットで全部一気に撮ったんで。」
田中「弱っている体なのに、そんなにしゃべっていいのかなと思いながらも、結構しゃべりました(笑)」
監督「藤田さん」
藤田「苦労はしてないですね。」
監督「髪染めるのに苦労したでしょ?」
藤田「それもあまり苦労してないですね。脱色したことがある方はわかると思うんですが、どうやら頭皮が痛いらしいんですけれど、私全然痛くなくて、シャンプーしても全然痛くなくて、名前を“頭皮 強(つよし)”っていう名前にしようかと思う位。」
常盤「現場では騒然としていましたよ。『藤田さんが髪の毛、金色にしてくるらしい』っていう噂がバーッと流れて。」
田中「脚本の中では、金色にしなくてよかったですもんね?」
常盤「衣装合わせも地毛のお色のままだったんですけど、藤田さんのインの前日位に、そういう噂が流れてきて。でも監督も『いいんじゃない?』って。自由な組で。」
田中「完成披露試写会の舞台挨拶から初日舞台挨拶にかけて、ドラマの仕事も映画の仕事もなかったので、自由にこのままでいられたのね。これでいろんなお仕事先に行くと、皆どう話しかけていいかわからないような空気が漂って。驚いていいのか、言っていいのか悪いのか、『仕事、仕事ですか?』『あっそうですよね〜』みたいな。急に狂ったのかなと思われて。でも、気に入ってて。実はこのままでいたいな、位の感じなんです。若い頃にピンクにしたかったんです。ここからピンクを経由して元に戻すっていう・・・」
監督「わかりました。後でゆっくり話しましょう」
(会場笑い)
芳根「私はみどりと喧嘩するシーンがすごく印象的でした。1か月朝から晩まで一緒に生活していた中でのあのシーンだったので、自然と涙が出てしまって。ずっと一緒にいた仲がいい子と喧嘩したら本当にこういう気持ちになるんだろうなっていうことを感じたので、あのシーンはものすごく印象的です。」
監督「あのシーン、俺の方が苦労したもん。泣くか泣かないかで、すっげーごねて、『どうしよう』と言いながら、1時間位撮影中断したもん。」
芳根「えっ、ごめんなさい。おぼえてない。」
監督「じゃあいい。(笑)みなさん、聞かなかったことにしてください。(笑)」
(会場爆笑)
藤井「時間かかりましたね。お互い、気持ちを作るのに。」
監督「あのシーンは、芳根の気持ちを1番大切にしたかったんで、俺、ティッシュ箱を持って付いて回ったもん」
芳根「覚えてます、覚えてます!どこに行っても監督がついてくるんだもん!」
監督「涙を拭く時、さっと出そうと思って。」
芳根「ちょっと一人になりたいなと思っていたのに!」
(会場爆笑)
監督「3m位離れていて・・・」
芳根「後ろ見たら『監督いる!』って、すごく覚えています。ありがとうございました。」
藤井「私も多香子と喧嘩するシーンは思い出にあるんですけれど、みどりはやっぱり(劇中映画の『俺たちに明日はない』のパロディーの)ボニーのシーンですかね。みどりがボニーの格好をして、メイクをして出てくるシーンがあるんですけれど、メイクを2〜3回監督に見せに行ったんですけれど、『違う。もっと下手に(見えるように)』と言われ、メイクさんと、『チーク足そうか?赤足そうか?』って練ってやっていました。」
監督「で最後、アンパンマンみたいになっていたね?」
藤井「そうです。アンパンマンで出ました。」
百川「私は帰国子女の役だったんで、ずっと日本にいた私にとっては、英語をしゃべれる女の子ということなので、英語の発音をどうしたらいいんだろう?っていうのは悩みました。監督に『私生活も身振り手振りをもっと大きく』、『こうやって手をつければいいんだよ』と言われ、だんだんできたんですけれど、最初はすごく苦労しました。」
監督「藤田さんが見学に来てくれたときも、英語の発音レッスンをしたもんね?」
百川「そうです。」
藤田「見に行ったときはちょっとドキドキしました。」
監督「これじゃだめだって?」
藤田「えっ?そんなことないよ。苦労したというのはわかります。帰国子女の役ってなかなか難しいよ。」