映画『ホットロード』『ストロボ・エッジ』など大ヒット作品に立て続けに出演し注目を集める山田裕貴が主演する『闇金ドッグス』が劇場公開となり、山田裕貴のほか、共演の高岡奏輔や津田寛治、冨手麻妙、青木玄徳、土屋哲彦監督が登壇する、初日舞台挨拶を開催致しました。

◆日時: 2015年8月1日(土)11:40の回、本編上映前
◆場所: 新宿武蔵野館
◆登壇: 山田裕貴(24)、高岡奏輔(33)、津田寛治(49)、冨手麻妙(21)、青木玄徳(27)、土屋哲彦監督

 本作は、『闇金ウシジマくん』『銭の戦争』に続く、闇金業の人間たちの欲望や、債務者たちの転落を鋭く活写した「新・闇金映画」。山田は、若くして組長まで昇り詰めたものの全てを失ってしまう安藤忠臣役を、高岡は、冷酷で狡猾な闇金・小中高志役を演じています。

 以前、「高岡奏輔さんとの1対1のお芝居は、正直武者震いが止まりませんでした」と語っていた山田は今日も、「高岡さんを『ROOKIES』や『クローズZERO』などで見て真似をしていたくらいなので、(本作の撮影)初日は、まぁー、たばこ吸う手が震える、震えるで、緊張しました」とその張り詰めっぷりを改めて告白。それを受けて高岡も「(僕も)まぁー、震えてましたね」と冗談を挟みつつも、「(本作で山田と)初めてお会いして、イケメン俳優とかそういう感じじゃなくて、今の流行からちょっと離れたところにいるような異質な感じ。(でもイケメン俳優にでも)どっちでもなれるような人。すごくしっかりした、腰の座った、重厚感のある男を演じていたので、僕も助かりました」と山田を絶賛!その憧れの先輩からの思いがけない言葉に、山田が安堵の吐息を「ハァー」と大きくもらすと、会場は爆笑の渦に。

 悪徳芸能プロダクションの社長を演じた津田は、「土屋監督のすごいところは、ストーリー上、みんなが悪役になるところに人間らしさを加えているところ。僕の役もただただ悪いヤツではなくて、家族がいてその家族守るためにこの仕事していて、アイドルの子たちをいじめようとして悪い事をしているのではなく、お互い夢を見てハッピーなれればいいと思っている。いろんな人が一生懸命生きているんだけれども、たまたまレールが間違ってこうなってしまう。そこがものすごく丁寧に描かれているのを見ていただきたいです」と語りました。

 また、地下アイドル“けろリズム”の姫野えりなを演じた冨手は、過去に実際アイドル活動をしていたという経験から「えりなって女受けの悪いアイドルで、女性ファンもいない、ぶりっ子だけれど、でも芯が通った女性を演じたつもりなので、どこか女性として共感できる部分があるはず」と会場の多くの女性に向けてアピール。司会から「歌や踊りが本当にお上手でしたけれども大変でしたか?」と聞かれると、「そんな大変じゃなかったんですけれども、それよりも“けろリズム”のポーズが一番難しかったです」と予想外な回答。すると、登壇者全員でその蛙の手を真似たポーズにチャレンジし四苦八苦。その流れは後のフォトセッションに引き継がれました。

 続いて、土屋監督は「いいやつはひとりも出てこないけれど、例えばえりなだったら「アイドルを続けたい」という欲望のように、それぞれの欲望に忠実に生きていることがある意味カッコいいんじゃないかなと思ったし、普通に生きてる僕たちからすると逆に羨ましい部分もあったりして。その生命力がガーンと出ればいいなと思って作りました」と語りました。

 フォトセッションでは、前述の“けろリズム”ポーズを全員で連発。撮影中も笑いが止まらない状況に。

 最後の締めの言葉として、主演の山田が「各キャラクターから生きるという事の辛さとか苦しさとかが感じられて、あきらめない強さとか、逃げない、曲げないということをリアルに感じられる作品です。観た後に『ちょっとがんばろう、明日もしっかり生きよう』と思ってもらえたら嬉しいです。監督、スタッフ、キャストすべての力が揃った作品です!」と語ると、その熱い言葉に会場は鳴り止まない拍手に包まれました。

 『闇金ドッグス』は、新宿武蔵野館ほか全国順次公開中です。