映画『東京無国籍少女』ラスト15分のアクションシーンに、清野菜名「いままでの日本映画にない衝撃」
映画『東京無国籍少女』上映記念トークイベントが16日、都内・新宿TSUTAYAにて行われた。この日、映画初主演となる清野菜名、金子ノブアキ、本作のメガホンを取った押井守監督が出席した。
♦︎日程:7月16日(木)
♦︎会場:新宿TSUTAYA
♦︎登壇者:清野菜名、金子ノブアキ、押井守監督
本作は、とある女子美術高等専門学校を舞台に、事故で心身に傷を抱えた少女の憂鬱な日常と、さまざまな葛藤が渦巻くサスペンス・アクション映画。
単独での映画初主演を飾り、主人公・藍を演じた清野は「すごく嬉しかったけれど、主演への驚きとアクションへの期待も大きく、本気で取り組もうと思いました。押井監督のことはあまり知らなかった」と世界の押井を前に素直な発言が飛び出し、大物感を漂わせた。
対して、押井監督ファンだという金子は「『アヴァロン』が大好きです。僕はポーランドの血が入っているんですが、初めてポーランドの景色を見たのがその作品でした。モーツァルトの曲が流れる中での撮影は押井監督の作品に出演しているんだという実感を感じながら演じられる現場で感激しました」と感無量な様子。
そんな2人へのキャスティングの経緯について押井監督は「藍という主人公の候補は10人ぐらいいました。今まで若い女の子を撮ったことがないので自分の中に選ぶ基準がないのですが、そんな中でも一番印象に残ったのが清野さんで。かわいいとか美人とかいうこと以外に、何かを感じた。誰かを殺してもおかしくないんじゃないかという特異的な雰囲気ですね。金子さんについては、パトレイバーへのキャスティングで検討したことがあるんだよね。いまどきの日本人と少し異なる雰囲気があるんだよね。だから会ってすぐに決めました」と解説。
また『ラスト15分が衝撃的な映画』という本作の見所に、金子は「前半の60分の違和感が後半の驚きにつながっていくんです」と話し、衝撃のラストを演じた清野は「今までの日本映画になかったのではないかなというぐらいすごいなって思います」と興奮気味に語ると、押井監督も「一番気に入っているのは、殺陣のキレもあるんですが、遮蔽物のないところで戦わなければいけないので、休みのないノンストップアクションになっているところですね。そしてきれいな子だというだけでアクションをさせても成立しないと思っていたので。この作品は、映画の女神がほほ笑んでくれた作品と言えると思う」と満足げな表情をみせた。
自身のアクションを絶賛された清野は「練習期間が実質2日しかなかったので、自分にとっては挑戦でした。銃を使ったアクションも初めてだったので、必死で練習しました」と振り返り、金子は「彼女のアクションは、素晴らしかったですね。造形的にもキレイで素晴らしかったです。この作品のアクションを観たら、みんな彼女のファンになるし、海外からもオファーが来ると思いますよ」と称賛した。これには清野も「あー来てほしい!」と笑みを浮かべ、海外進出に意欲をみせた。
映画『東京無国籍少女』は7月25日より新宿バルト9ほか全国ロードショー
(Report:小宮駿貴)