2015年7月2日(現地時間)から5日まで米・ロサンゼルスで開催されていた北米最大のアニメコンベンション<Anime Expo 2015(アニメエキスポ)>にて、世界最速となるプレミア上映会(7月3日実施)が行われた『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』。プレミア上映会の翌日(7月4日)には、本作の監督・吉成曜氏、プロデューサー・堤尚子氏、TRIGGER代表取締役・大塚雅彦氏、「キルラキル」の監督であり本作ではストーリー協力として参加した今石洋之氏を招き、パネルディスカッションが行われました。

プレミア上映会の翌日ということもあり、会場には1000人近いファンが開始前から集まった。上映会にて、<Anime Expo>史上初のスタンディングオベーションが起こしたファンたちに対して、吉成監督は「アメリカの反応が良すぎて、日本でボコボコに言われるんじゃないかって不安です。」と相変わらずの謙虚な姿勢で喜びを表した。代表の大塚氏は「日本人のお客さんは、静かに見て頂く方が多いですが、アメリカのお客さんは笑って欲しいトコロで笑ってくれるので、嬉しいですね。」と作品に対してダイレクトに反応するアメリカのオーディエンスに好感触を感じていた。上映会に向けた本作の制作が上映日5日前に完成した経緯から、プロデュ—サーの堤氏は「『宣伝スタッフから度々、いつ完成するのか?』と聞かれ、チームで議論した時に、『<Anime Expo>だけは絶対に外せない』という結論に至り、作業をして来て、昨夜皆さんに無事ご覧頂けたのでよかったです。」と、安堵の様子を吐露した。

パネルディスカッション後半のQ&Aには、一瞬にして壇上の前に行列ができ、ファン一人一人が思い思いの質問をぶつけました。ファンから「監督業とアニメーター業、今後どちらに重きを置いていきますか?」という質問を受けた今石氏は、「アニメーターは役者に近く、監督は演出家に近い、この二つを同時にやるのは危険なことだと思っていて、切り離そうと思っていますが、いつも上手くできません笑。切り離すために自分に対してブレーキをかけているが、今回の作品では吉成さんのブレーキは一つもなかった。アニメーターとして考えると尊敬します。やりたいこと全部やる潔さはとてもパワフルなことです。」と答え、吉成監督を称賛した。また、「なぜ『リトルウィッチアカデミア』がここまで海外にウケていると思いますか?」と聞かれた大塚氏は「我々が知りたいです笑。どこかの誰かに向けて作っているわけでなくて、自分たちが面白いと思ったものを作っているので、出来上がって、見て頂いて、初めて分かるものが多いです。」と答え、新進気鋭のスタジオ・TRIGGERの姿勢をファンに示し、会場のオーディエンスは拍手と大歓声でそれに応えた。全ての質問に答える前に終了時間となり、ファンに惜しまれつつ、大盛況のうちにパネルディスカッションは終わりを迎えた。

世界が認めた、『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』に今後ともご期待ください!