映画『夫婦フーフー日記』の初日舞台挨拶が30日、新宿ピカデリーにて行われた。この日、主演を務めた佐々木蔵之介をはじめ、永作博美、佐藤仁美、高橋周平、本作のメガホンをとった前田弘二監督ら豪華キャストが登壇した。

♦︎日程:5月30日(土)
♦︎会場:新宿ピカデリー
♦︎登壇者:佐々木蔵之介、永作博美、佐藤仁美、高橋周平、前田弘二監督

撮影期間が22日間と“フーフー”で撮り終わったことに、ダンナであるコウタを演じた佐々木は「(息子の)ペ〜を囲んでヨメと『あはは〜』って笑うシーンを、監督が全然カットかけなくて、ペ〜は全然笑ってなかったんですが、僕らだけずーっと笑ってたんですよ。あれはなんですか」と愚痴をこぼすと、監督は「もう微笑ましくて、ずっと見てたいなと思って」とそのシーンに癒されていた様子。
また佐々木は、原作者であり自らが演じた清水浩司氏に対し「まるまる僕たちに(作品を)渡してくださっていたので、ただただこの映画が多くの人に愛され、笑って前を向ける映画になればいいという気持ちで作りました。本当に感謝しています」と感無量の表情を浮かべた。永作も「台本を読んだ時点で、演じたヨメのキャラクターが、エネルギッシュな素敵な人で『こんな人が周りにいてくれたらいいな』と思えるような人だったので、それがそのまま伝わるようにできたらいいなと思いました」とにっこり。天国にいる “ヨメ”こと睦さんに「天で観てもらって、フンって鼻で笑ってほしい。そんな元気になれる作品になるといいなと思ってやらせていただきました」と思いを馳せた。

最後に、キャスト陣にも知らされていない『第18回上海国際電影節(映画祭) パノラマ部門』での上映決定がサプライズで発表され、永作らは「お〜!!」と驚きをみせるも、一人下を向く佐々木は「びっくりしたかった……」と気まずそうな表情。「僕ちょっと事務所のメールで見えてしまって(笑)でも嬉しいです」とハプニングで情報を入手してしまったことを明かし、苦笑いを浮かべた。

原作は、実在の夫婦の闘病ブログから生まれた「がんフーフー日記」(小学館刊)。作家志望の「ダンナ」が、長年友人だった「ヨメ」と出会って17年目にして結婚、1ヶ月後に妊娠発覚。その5ヶ月後にはヨメに悪性腫瘍が発覚し、怒涛の育児と闘病生活を送っていく。映画化にあたっては、<死んだはずのヨメと残されたダンナが、夫婦の生き様を振り返る>という設定が加えられ、ブログには書かれなかった夫婦の想い、そして家族の愛を浮き立たせ、笑いながら涙が溢れる作品に仕上がっている。

映画『夫婦フーフー日記』は新宿ピカデリーほか全国公開中

(Report:小宮駿貴)