東映の戦後70年企画として公開いたします、映画「おかあさんの木」【6月6日公開】。
原作は、昭和52年から約30年におよび小学校5年生の教科書に掲載される不朽の名作。戦争の中、貧しいながらも懸命に育て上げた7人の子供たちを次々と兵隊にとられ、そのたびに子供の数だけ桐の木を植え、無事に生きて帰るのを待つ…そんな強く優しい母親・田村ミツを鈴木京香が演じます。共演に、田村家の次男、二郎:三浦貴大や、ミツの夫の同僚で、夫の亡き後も田村家を見守り続ける昌平:田辺誠一、その娘サユリ:志田未来らが名を連ね、いつの時代も決して変わることのない人々の繋がりや、“母と子の情愛”を描きます。

今回、「70年前、家族と離れて一人戦場へ旅立った子供がいたこと、子供を断腸の思いで見送り、帰りを待ち続けたおかあさんがいたことを、子供たちにしってほしい。」そう願う鈴木京香自身の発案で、14日(木)物語の舞台となった長野県上田市の小学校で読み聞かせをスタートし、21日(木)までに、全国5ヵ所(14日・長野/18日・名古屋/19日・大阪/20日・鹿児島/21日・広島)の小学校を訪問しました。各小学校では、訪問の記念に鈴木京香から児童へ【桐の木の苗木・原作本】を贈呈。児童からは、平和への願いを込めて折った折り鶴が贈られました。各小学校からそれぞれ200羽ずつ贈られた折り鶴は、5校合わせて“千羽鶴”となり、21日(木)、爆心地から一番近くに建ち、平和資料館を敷地内に有する“広島市立本川小学校”での読み聞かせを終え、平和記念公園内にある原爆の子の像に奉納。児童4人と平和への祈りを捧げ、今回の読み聞かせキャンペーンを締めくくりました。

 本川小学校では、5年生67名を前に感情をたっぷりと込めた読み聞かせを行い、読み聞かせ後は多くの児童から「平和についてどう考えますか?」、「五郎が足をひきずって帰ってくるところに感動しました」「原爆をなくすには、一人一人が努力すればなくせると思う。戦争は努力したらなくなると思いました。」等、「戦争」について日常的に学ぶ子供たちならではの感想や質問を多く受け、「平和」について未来を担う子供たちと深く考える場となりました。

 下記にて、広島市立本川小学校で読み聞かせを行った際の鈴木京香のコメントをお送りさせて頂きます。

本川小学校の皆さんは「戦後70年」ではなく、「被爆70年」っておっしゃるんですね。この土地の方たちは当時、大変な思いをなさりながら一生懸命やってくださった方々のために、その時の記憶と事実を少しずつでも後世に伝えていく役目があると思います。わたしが思う平和は、こうやってみなさんと楽しく笑ったり、みなさんにとっては、学校に行って勉強したり友達と遊んだり…そういう何気ない毎日が平和なんだと思います。そういうことができなかった子供たち、大人たちが二度とそういうことがないように、皆さんと一緒にわたしも日本中の人、世界中の人に平和の大切さを訴えていきたいと思います。
学校から、原爆のドームが見えました。階段を上がっていたら、戦争について調べた紙も貼ってありました。爆心地に一番近い学校として、いつも戦争の悲惨さや平和の大事さを考えているんだな。と思いました。
実は、広島に来たのは今日が初めてです。原爆ドームを見たのも今日が初めてです。広島のこと、原爆のことをもっと考えたいと思います。今日読み聞かせをした「おかあさんの木」のお話を、友達や兄弟、お父さんやおかあさん、おじいちゃんやおばあちゃんにもしてくださいね。