ジジイが最高!!金無し、先無し、怖いモノ無し! 俺たちに明日なんかいらない!!北野武監督17作目となる新作『龍三と七人の子分たち』の初日舞台挨拶が、25日新宿ピカデリーにて行われた。北野武監督に加え、龍三を演じる主演の藤竜也(73)、“若頭のマサ”役の近藤正臣(72)、“はばかりのモキチ”役の中尾彬(72)、若造軍団のボス・西を演じる安田顕の主要キャストが勢ぞろい。

♦︎日程:4月25日(土)
♦︎会場:新宿ピカデリー
♦︎登壇者:藤竜也、近藤正臣、中尾彬、安田顕、北野武監督

北野武監督が、引退したヤクザの元組長とその子分たちの活躍をコメディタッチで描いた本作。いよいよ公開初日となった本日、藤は「映画は観ていただいてなんぼのもん。お客さんの前でご挨拶することは大変幸せです。このまま大勢の方に観ていただければ、俳優たちにボーナスが出るかも知れないので、ひとつ推薦していただければと思います」とにこやかに語り、撮影から1年経った今日を迎えて「無事に(撮影が)終わることだけでも奇跡的なんだけれども、来年の公開までみんな頑張ろうなと言葉をかわしていました」と語ると、近藤が「俺は自信があったよ!ジジイって強いよ」と元気よく応えた。
また、普段から藤や近藤らと交流のある中尾は「昔からよく知ってるから、昔話しかしない。あとは年金の話とか病気の話とかばっかり。芝居の話なんかしたことない」と語り、北野は「ベテランの役者ばっかりなんで、私が演技をつける必要はない。端で観てるだけで十分」と現場での信頼関係がみえた。
北野映画に初出演した近藤は「ジジイばっかりで映画を作ろうなんて、馬鹿げたことが出来てほんとに光栄。全部がジジイで、この時期ジジイをこんなに大切にしてくれるのかと思ってほんとにうれしかった!」と笑みを浮かべた。そして大御所に囲まれながらも、劇中では若造軍団のボス・西を演じた安田は「(MCに対して)よく目の前でジジイって何回も言えますね!撮影中はもちろんジジイジジイって言わせていただきましたが、こうして大先輩たちの横に立たせていただいていると、なかなか言葉も出てこないですね」と恐縮そうに語ると、普段から体を鍛えているという藤が「安田さんてどうしてそんな人気があるの?」と唐突な振りに驚きつつも、安田は「僕ですか!?そんな、恐れ多いです」と会場が笑いに包まれた。
最後に監督17作目となる新作がいよいよ封切りとなった北野は「いろいろ問題があって、皆さんに観ていただく時期が遅くなってしまった。映画のキャストにコメディアンを並べていたらかなり失敗してたと思う。藤さんはじめ皆さんの快諾をいただいて、この映画が撮れたことにほんとに感謝してます。そして、日本の役者はやっぱり上手いです!普段お笑いをやったことない人が、これだけ笑わせるってのは大したもんです!」とキャストへの感謝を述べた。

北野武監督最新作『龍三と七人の子分たち』は新宿ピカデリーほか全国公開中

(Report:小宮駿貴)