浮世絵師・お栄の、父・葛飾北斎や仲間たちとともに自由闊達に生きる姿が江戸の四季をとおして描かれる<爽快>浮世エンターテインメント『百日紅(さるすべり)〜Miss HOKUSAI〜』(配給:東京テアトル)が、5月9日(土)よりTOHOシネマズ日本橋、テアトル新宿他にて、全国公開致します。
 主人公の浮世絵師を演じるのは杉浦作品大ファンの女優、杏さんや、父であり師匠でもある葛飾北斎を松重豊さんほか濱田 岳、高良健吾、美保 純、清水詩音、筒井道隆、麻生久美子そして立川談春、と日本を代表する演技派・個性派の豪華キャストが結集。さらに入野自由、矢島晶子、藤原啓治の実力派声優の三人が脇を固める。活気あふれる江戸の街や人々、そして浮世絵の世界を現代に甦らせるために、『河童のクゥと夏休み』や『クレヨンしんちゃん』シリーズなど、オトナが泣けるアニメーション作家として評価の高い原恵一監督が初タッグを組んだのは、国際的に評価の高いProduction I.G。 この超豪華な面々に海外からも高い注目が集まっており、早くもフランスやイギリスでの配給が決定。2015年、日本でも世界でも、<百日紅>がもりもりと咲き乱れる!

【日程】 4月17日(金) 
【会場】 スペースFS汐留
【登壇者】原恵一監督、鈴木雅也、鈴木弘子夫妻

 杉浦日向子さんの「百日紅」、初の長編映画作品である本作。若くしてこの世を去った彼女が20代後半に描いた原作は、発表から30年あまり経った今もなお、傑作として多くの人に愛されています。そして、本イベントでは、原監督自身が敬愛してやまない原作者、杉浦日向子さんの実兄である鈴木雅也氏、そして弘子夫人から、監督へ感動の花束贈呈が…!
 江戸の浮世絵師・葛飾北斎(声:松重豊)と、その制作を影ながら支えた娘・お栄(声:杏)の優しくもあり逞しい人間模様を描き出した本作。杉浦さんの代表作のひとつとして名高いコミックが、原恵一監督の手によって長編アニメーション映画化された。今作の思い入れについて監督は「ものすごく手応えを感じています。自信を持って送り出せる作品に仕上がった。杉浦さんは、僕には絶対に超えられない天才。20代後半で初めて杉浦作品に出会い、その後の僕の作品は杉浦さんの影響が大きい。(杉浦さんに)観せて恥ずかしくないものを作った」と作品に対する愛情の深さを語った。
 そんな杉浦さんの実兄である鈴木雅也氏、弘子夫人も映画を鑑賞。弘子夫人から、監督へ花束が贈呈された。「5つ下の妹でしたが、とても仲のいい兄妹だった。彼女がいたらどれだけ喜んだか。過去の作品なども含め、本当にうちの妹のことが大好きで、いろいろと細かいところまでわかっていないと、こんなにすばらしい作品を作れない」と杉浦日向子さんのことを想いながら観ていたと原監督に語り掛けた。
弘子夫人は「2年間待ちつづけていました。観ていてすごく優しくて明るい気持ちになりました。日向子さんの作品を原さんや、作品に携わっていただいている皆さんに作っていただけて幸せです。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。
 さらに杉浦さんの人柄について鈴木雅也氏は「天才というよりも、相当な努力家でしたね。家にある資料もすごい量でした。彼女は『漫画家って小説家に比べると損だよね。小説は文字だけだけど、漫画家は背景にあるものなども描いていかなきゃならない』と言いながらも、歯をくいしばって頑張っていた。この作品を通して杉浦日向子というヤツがいたんだと思っていただきたい。そしてもっと彼女の作品を好きになってもらえる方が増えることが1番の願いです」と懐かしむように語った。

 また本作の主題歌は、杉浦さんが大ファンだった椎名林檎の「最果てが見たい」に決定している。映画『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』は5月9日(土)よりTOHOシネマズ日本橋、テアトル新宿他にて全国公開。

監督:原 恵一(『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』、『河童のクゥと夏休み』、『カラフル』)
原作:杉浦日向子「百日紅」
主題歌:椎名林檎「最果てが見たい」(ユニバーサル ミュージック)
出演:杏、松重豊、濱田岳、高良健吾、美保純、清水詩音、麻生久美子、筒井道隆、立川談春
入野自由、矢島晶子、藤原啓治
制作:Production I.G 配給:東京テアトル
(c)2014-2015杉浦日向子・MS.HS/「百日紅」製作委員会

(Report:小宮駿貴)