北野武監督の17作目となる待望の新作『龍三と七人(しちにん)の子分たち』(配給:ワーナー・ブラザース映画/オフィス北野)は、引退した元ヤクザのジジイたちが、オレオレ詐欺や悪徳訪問販売でやりたい放題のガキどもと対決する、気分爽快“ジジイ大暴れエンタテインメント”!!平均年齢73歳(※公開発表時)の超ベテラン俳優たちが個性豊かでどこかチャーミングなジジイを演じ、軽快なテンポで進む本作。試写アンケート結果では、20代以下の若者からの満足度がどの世代よりも高く、女性層からも「おじいちゃん、可愛い!」という声が多発するなど、世代・性別を超えて楽しめる作品となっております。

この度、4/25の全国公開に先立ち、109シネマズ名古屋にて舞台挨拶付き試写会を行いました。
そして、本作のロケ地となった、愛知・名古屋を代表して、愛知県の・大村秀章(おおむらひであき)知事、名古屋市の河村たかし市長が登壇いたしました。さらに、トーク中盤からは4月14日にて東京での舞台挨拶を行ったばかりの中、監督・脚本を務めた北野武も自らサプライズゲストとして名古屋初登壇!!ロケ地としてお世話になった東海地方・名古屋市民の為に駆けつけた北野武監督の登場に会場は大いにお盛り上がりました。

『龍三と七人の子分たち』 名古屋 舞台挨拶付き特別試写会 概要
◆日程:平成27年4月16日(木) 
◆場所:109シネマズ名古屋 (愛知県名古屋市) 
◆登壇:(敬称略)北野武監督、大村秀章愛知県知事、河村たかし市長

−あいさつ
北野監督:東京では大掛かりなことができなくて、大村さんに頼んだり、河村市長に頼んだりして、いろんな映画で名古屋にはお世話になっていて、名古屋のフィルムコミッションの方も、本当にいろんなところを探していただいて、ここ何年かの私の作品では、皆さんがご存知の場所がかなり出てきます。今回の映画もたくさん名古屋で撮らせて頂いて、かなりいろんなことをやっています。本当に、ありがとうございます。

司会:なんと、北野監督が名古屋で舞台挨拶を行うのは、今日が初めてなんです。
会場:拍手
監督:知事と市長には、TVタックルでお世話になりまして。ハマコーさんもみんないなくなっちゃってさぁ。

司会:知事、映画をご覧になった感想は。
知事:とにかく、ストーリーがテンポ良くて、すごく面白かったですね。藤竜也さんはじめ、みなさんがほんとに良いキャラを出していますね。あと、家族愛などいろんなものが入っていて。それから、最後のカーチェイス・・・あ、あんまり言っていかんね(笑)
司会:そうですよ!ネタバラシにならない程度でお願いします。
知事:最後のクライマックスは本当に良かったなぁと
監督:(笑)
知事:そのシーンが、名古屋の街ですもんね。
監督:えぇ。でも、全部ネタバレしちゃってるけどね(笑)
会場:大笑
知事:でもね、武さん。これ一言、言わないかんと思ってたんだけど。武さんも今回良い役で出てましたけどね、警察がヤクザを逮捕する時に殴ってね「逮捕だ」って。これ、いかがなもんかと思ってましたよ(笑)
監督:ジィさんが、若いやつらを懲らしめるっていうのは意外に快感なんでね(笑)
市長:警察が見逃すってものあったよね。
監督:もう、ちょっと、みんな言っちゃダメだってー。

司会:平均年齢72歳という8人のベテラン俳優さんばかりご出演されていますが、撮影現場の雰囲気は?
監督:みんな立派な役者さんなんで良いんですけど、ちょっと耳が遠くなっちゃって、「よーい、スタート」って言っても「へ?私ですか?」ってちょっと困ったことになったんだよ(笑)あと、目が弱ってて、カンペの字が小さくて見えないって言うからだんだん字がでっかくなって、カンペが邪魔で撮影できなかったとかいろいろありましたけど(笑)
市長:みんな、味があったね。みんなそれぞれヤクザの役だけど人間味がある。
監督:市長の方が味がありますよ。 

司会:ジジィたちのパワーがスクリーンからワァっと出てきていました。
監督:知事や市長や我々も年寄りですが、年寄が「我々の面倒を国はみなくて良い」って言えるようなね、「ふざけんな」って感じの年寄りになっていただけたら良いんですけどね。なにかと頼るような自立のないジジィは良くないってね。暴走族の映画をジィさんで撮ろうかと思ったんだけど、バイクに乗れないから。でも、若いやつらと違って、ジィさんが組んだら説教もきかないですから。ホントに、今回はうまい役者さんばかりで面白くできてますんで。
司会:この作品には、若いパワーにも負けないジジィのパワーがありました。
知事:みんなキャラをだして、元気なジジィが素晴らしかった。次から次へとテンポがよくて。引き込まれましたね。
あれはアドリブが入ってるんですか?
監督:一切アドリブなし。全部台本に書いてあるんですよ。お笑いの映画だとコメディアン使いたくなるんですけど、コメディアンはじゃんじゃんカメラマンとか音声を笑わせようとするから全然違うものになってしまうから、藤さんみたいな上手い役者さんが真面目に演ってもらって、こちらの編集で面白くするっていう風にしている。

—最後に一言ずつメッセージを。
知事:武さんにこんな素晴らしい映画を名古屋で撮っていただいて感謝いたしております。これからも名古屋と愛知でいっぱい映画やドラマを撮って頂けるように我々も発信していきます。是非、日本の映画やドラマでいろんなものにチャレンジしていただいて素晴らしいものにしていただければと思います。これからも武監督に期待しております。ありがとうございまいした。
市長:大監督に名古屋へお越しいただいて、使っていただいてありがたいこった。サンキュ−ベリーマッチ!
監督:日本の映画はこのところハリウッド映画におされていて、我々の責任でもあるんですけど。日本の映画も、かつての黒澤監督や大島さんとか小津さんとかが天下とっていた時代もあるんで、我々も一所懸命がんばって撮ろうとしていますけども、名古屋市のような協力体制がないとロケで撮るのもなかなかできないので、大村知事に頑張っていただいて、名古屋を映画のサンクチュアリ(聖域I)のようなことにしていただいたら、我々も頑張って日本の文化を海外に向けて発信できると思うのでよろしくお願いします。
以上。