本日12/13(土)より公開の加瀬亮主演、ホン・サンス監督の最新作『自由が丘で』。
公開初日を記念しまして、主演の加瀬亮さんとホン・サンス監督による舞台挨拶を、加瀬さんとホン・サンス監督が出会った劇場・シネマート新宿で行いました。

●会場:シネマート新宿(東京都新宿区)
●登壇者:加瀬亮、ホン・サンス監督

ふたりは2年前、シネマート新宿にて雑誌の取材と劇場トークショーにて対談。出会うやいなや、意気投合!この運命の出会いがきっかけとなり、映画『自由が丘で』が生まれました。

司会:2年前におふたりは、まさにこのシネマート新宿のトークショーで出会われたのですが、2年越しで同じ劇場に新作を携えて戻って来られて、どのようなお気持ちでしょうか?

ホン・サンス監督:2年前にこの同じステージで話をしたんですが、加瀬さんの顔がずっと赤かったんですよね。まず、そのことが印象的でした。すごく繊細で、映画についてのいろいろな話しが聞けました。
その時に一緒に映画を作らないかと話をして、それが『自由が丘で』につながりました。

加瀬亮:こうやって2年経って映画を携えて、再びステージに立てていることが、不思議に思いますし、嬉しく思います。

司会:ホン・サンス監督の韓国での撮影現場はいかがでしたか?

加瀬亮:いまちょっと不安なのは、これからこれ以上の現場あるのかなっていうくらい楽しかったんです(笑)。ものすごく開放的な現場で、そこにいるのが楽しいし、スタッフもひとりひとりが映画作りに集中していて、熱気がすごく心地よかったです。

司会:監督は加瀬さんと映画を作られてみていかがでしたか?

ホン・サンス監督:加瀬さん珍しく(笑)、いい人です。本当に美しい人です。加瀬さんの演技には本当に満足して、これ以上望むことはないというくらい満足しました。撮影の後もE-mailなどでのやりとりを通しても、真面目な方で、映画に対しての態度が真摯な方だなと思います

司会:出来上がった映画の印象は?

加瀬亮:見るたびにこんなにも印象が違う映画も初めてだったので、自分の作品は大体一回しか見ないんですけども、今回は7回見て、7回とも発見があったので不思議な映画だなと思いました。
ホン監督の映画が好きな理由は、登場人物たちが飾ってないところです。欠点だらけだと言う人もいるかと思いますけども(笑)
人って、いろんな面があるし、毎日違うし、そういう部分を映画の中で演じられたのが本当に喜びでした。

司会:ホン監督は、撮影の朝にシナリオを書かれるとのことですが?

ホン・サンス監督:映画を作る上で「自由だ」ということが重要なんです。シナリオも机に座って結末まで書いたものと違って、撮影現場で起こったいろんな出来事を反映するスタイルが好きなんです。映画を見た方々はどのように感じるかが一番重要で、ここではあまり話す必要はないかと思いますね(笑)

加瀬亮:映画の中に犬が出てくるんですけども、本当はカメラの方に向かってくる予定だったんですけども、ゴミが飛んできて犬がそっちの方に行っちゃってそれに合わせてやるだけ(笑)。起こる偶然も受け入れながらシナリオもあるという不思議な体験でした。

司会:ナント三大陸映画祭でグランプリを受賞されましたね。ヴェネチア映画祭や釜山映画祭での反応はいかがでしたか?

ホン・サンス監督:観客の皆さん、みんな満足していただけたかと思います。

加瀬亮:韓国のお客さんはよく笑ってて、イタリアに行ったときは、逆に笑いはなくて、目に涙を溜めている観客の方もいて、見る人によって全然違うんだなと思いました。

司会:加瀬さん、最後に一言お願いします。

加瀬亮:小さな映画なんですが、いろんなメディアやいろんな方のブログなどでも紹介していただいてとても感謝しています。この映画がど見てくださったた方がどう感じて、どう伝わっていくかだけが頼りですのでぜひ、お力添えいただければと思います。

(以上です)