この度、2015年1月17日より公開の映画『チョコリエッタ』が第27回 東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門に出品され、本日の正式上映にともない舞台挨拶が行われました。

本作は、大島真寿美の小説「チョコリエッタ」(角川文庫)を原作に、大人になっていく未来に戸惑う少女と先輩が“ここじゃないどこかへ”旅に出るひと夏の青春を描きます。主演は、雑誌「Seventeen」の人気モデルでありながら本作のためにベリーショートになって体当たりで挑んだ森川葵、そして『共喰い』『そこのみにて光輝く』など映画界からいま最も期待されている若手実力派・菅田将暉。思春期特有のセンシティブな感情や行動を個性的なキャラクターを通して繊細に、時に激しく演じています。

菅田将暉(以下、菅田):なるほどこれが東京国際映画祭ですか

風間志織監督(以下、監督):すごく久しぶりにこの二人にお会いできてすごくうれしいです

森川葵(以下、森川):はじめまして。本日は観に来てくださってありがとうございます。
「うちの知世子をよろしくお願いします」

菅田:見ての通りの空気感で、僕はただただついて行くだけの現場でした。森川さんはさながら犬だと思い込んでる役なので、ほんとに現場では動物のような感じといいますか、本当に犬でしたよね。『わん!』

森川:「わん!!」(笑)

司会:ちょっと不思議な空気感の中で皆さんで作りあげていくような感じだったんですね。

菅田:森川さんが突発的に「これやりたい!」ってなったとき僕はドラえもんのように叶えてあげようといつも思ってました。「甘いものが食べたい(森川)、じゃあコンビニ行って買い占めよう!」みたいな感じで。そういう現場だったよね。

森川:はい。甘やかせてもらいました(笑)

菅田:あとはずっと森川さんを撮ってましたね。撮りたくなる動きをするんですよ。

監督:ほんとに正宗になってたよね。

司会:役でも撮影外でもカメラを構えていて撮ることは面白いと思われましたか?

菅田:自分の興味のわいた人を画におさめるということは没頭すると延々と時間を忘れられるところは楽しさを感じました。まあ、被写体によるんでしょうけどね。そいう意味では知世子はすごくこっちがわくわくする素材でした。

司会:森川さん、菅田さんがこのように言っていますけどいかがですか?

森川:うれしいです。撮られる時にはいつも撮ってくれてる人を楽しませたいなあというのがあるのでそう思ってくれたのはすごくうれしいです。

司会:森川さんと菅田さんはお二人のシーンが多いのでずっと一緒だったと思いますがお互いの印象ですとか、していただいたこととか何かありますか?

森川:してもらったのはやっぱり甘いものを…

菅田:餌付けだよね(笑)

森川:餌付けされてました(笑)。それと撮影中はすごく自由にさせてもらっていたので、菅田さんは広く包み込んでくれる人だなあと思ってました。

司会:『チョコリエッタ』の撮影は菅田さんの中でどのような経験になりましたか?

菅田:ロードムービーが好きなんですけど、この作品は男女ふたりのロードムービーだけど同士とも仲間とも違う関係で何て言ったらいいんだろう。

森川:なんていう関係だろうね?説明する言葉がないね。

菅田:でもそれが監督の狙い通りかもね。あ!主従関係だ!(笑)

森川:ちょっと待って!それは違うと思います(笑)

司会:これからご覧になる皆様にメッセージをお願いします。

森川:チョコリエッタを愛してあげてください。よろしくお願いします。

菅田:『チョコリエッタ』という作品名にあるようにとにかく森川葵が演じる知世子(チョコリエッタ)がすごく自由に生きている様をぜひ観てほしいです。自由にやらせたら右に出るものはいない!そんな存在感がある主演なので。
それと、細かいところも注意して観てほしいですね。2回目観るときはここを観てほしい
というところもあって、正宗の部屋もそうだし、その辺の広告とかポスターも細かいところまで味のある細工が施されているので、よく映画でいう文句かもしれないですけど、この映画ほどそこに力を入れている作品もないと思います。

監督:そうですか?

菅田:衝撃的でしたよ!なので、そんな思いも含めすごく大好きな映画なのでぜひ楽しんでください!