ソーシャルワーカー、ダン・コーエンがiPodを使い認知症・アルツハイマー患者に思い入れのある曲を聞かせて、失われた記憶を呼び戻すという実験を3年に渡って取材した映画です。本作制作時に、映画の一部映像をインターネットでアップしたところ、その驚きの映像が反響を呼び、1週間で700万回再生されCNNで取り上げられるほどの話題になりました。そこで下記のイベントを実施します。監督の初来日を祝しまして、ジャズシンガーで、自身も認知症の母親を持つ綾戸智恵氏とベネット監督がご登壇いたしました

●日時:10月23日(木)18:30
●場所:アキバシアター
●ゲスト:綾戸知恵(ジャズシンガー)、マイケル・ロサト=ベネット(本作監督)(敬称略)

12月よりシアター・イメージフォーラムより順次公開となる『パーソナル・ソング』の日本公開を記念して、本作の監督のマイケル・ロサト=ベネット監督が来日し、自身がジャズシンガーで認知症の母親をもつ、綾戸知恵が出迎え、試写会場を盛り上げました。
Q.日本の印象は?
ベネット監督 
非常に興奮しています。みなさんに会えてうれしいです。若い頃、合気道をやっていて
日本に行きたいと思っていたのですが、長い間、時間をかけて夢が実現しました。
小さな映画ですが、長い時間を掛けてつくりました。アメリカはお年寄りのことを忘れようとしています、日本はお年寄りを大切にする国だと聞いてます。ですので、みなさんのご意見をぜひ、聞きたいです。
Q.映画を観ていかがでしたか?
綾戸
「これ、つくらなアカン」という監督の想いが伝わってきました。俳優がいない代わりに言葉のひとつひとつが
響きました。そしれ、歌の凄さを感じまして。この映画のおかげで、私も、もう少し歌手を続けようと思いました。
みなさんの想いを監督さんに言ってもらえたら、もっとすごいものが出来るかもしれませんよ。
ベネット監督
もう彼女が全部、話していた方が面白いじゃないですか?
こんな楽しい女性は始めてです(笑)
Q.お母様が認知症とお聞きしていますが?
綾戸 そうなんです、最近はよく歌手ではなく、介護の人とか、おむつの人っていわれます(笑)
母が認知になりまして、それを受け入れられませんでした。最強のおかあちゃんを見ているから、何も出来ないお母ちゃんを認めたくなかった。でも、最近では、一つの老化だと、人間としての変化だと考えられるようになりました。
Q.最後に一言でお願いします。
綾戸
トム・クルーズをみてもワクワクしますが、この映画も別のワクワクがありますよ(笑)。
ベネット監督
私は映画を通しての人の心を動かして、体も動かしたくなるような映画をつくりたかったのですが、こんなにも動いてくれる人がいるなんと思ってもおりませんでした(笑)