呉天明が日本で脚光を浴びだのは、監督する《古井戸》(中国名《老井》)が1986年第2回東京国際映画祭で特別賞を受賞、1989年第3回東京国際映画祭の審査員を務めた、1995年監督する「变脸」(日本語名「この櫂に手をそえて」)が第9回東京国際映画祭最優秀賞に選ばれた。2005年には第8回上海国際映画祭審査委員長を務めた。日本でよく知られている名監督の張芸謀、顧長衛など第五世代の名伯楽でもある。
呉天明監督は今年3月4日心筋梗塞でお亡くなり、享年75歳。その遺作《ソング・オブ・フェニックス》(中国名《百鳥朝鳳》)は今回の中国映画週間の出展作品として選ばれ、娘であるプロデューサー呉妍妍と主演李岷城が来日し、22日上映する品川プリンスシネマで舞台挨拶をした。

同日に実施された舞台挨拶は崔健が監督する《碧い骨》。崔健といえば中国ロック王とのイメージがため、「なぜ映画監督に転身」、また「なぜ「骨」が碧いか」の質問に集中した。「いきなり《碧い骨》を作り出したのではなく、約12年前から入念準備し、8分間と30分間の短編映画作品を作り、すべては《碧い骨》の誕生の布石」と話された。崔健さんはロック歌手とし、複数回日本で公演を行ったため日本のファンが多い。舞台挨拶の会場に「日本崔健歌迷会 長征倶楽部」のメンバーが多く占めていた。1992年福岡での公演をきっかけにできこの崔健ファンクラブは、以来ずっとどこまでも崔健さんを追随することで「長征」がつき、さらに驚くことに会長は川村祐加という女性が務めている!
崔健監督と揃って登壇するオーストラリア出身で中国語達者の撮影監督クリストファー・ドイル(中国名杜可风)が非常にユーモアなトークで幾度も観客の笑いを誘った。この舞台挨拶では空席がなく、あふれるメディアで会場が始終熱気に包まれ、予定した時間よりも大幅にオーバーした大盛況だった。