本日、安藤桃子監督『0.5ミリ』の完成披露試写会を行い、主演の安藤サクラさん、および安藤桃子監督が舞台挨拶を行いました。

『0.5ミリ』完成披露試写会 概要
◆日時:10月21日(火)   
◆場所:有楽町スバル座
<登壇者>
◆安藤サクラ(28) 1986年2月18日生まれ  
◆安藤桃子監督(32) 1982年3月19日生まれ

映画『0.5ミリ』がお年寄りの介護をするヘルパー山岸サワが主人公の物語であることにちなみ、本日、複数の福祉団体*の協力を得て、約150名のおじいちゃん&おばあちゃんが参加する完成披露試写会を行った。
映画で使用されている楽曲「スケーターズ・ワルツ」をBGMに、安藤サクラさんはネイビーのワンピース、安藤桃子監督は黒のロングドレスで登場。桃子監督は映画を観たばかりの年齢層の高めの観客の皆さんと対面し、「すごいパワーで圧倒されております!」と挨拶、またサクラさんは「なんとなくいらっしゃる方々の共通点(ご年配のお客様)は聞いていたのですが、あれ?それほどでもないなと思いながらも(笑)、空気がアダルトな、なにか違うものを感じます。ご覧頂いてとっても幸せな気持ちです」と挨拶した。

自身が演じた主人公<山岸サワ>という役どころについて、サクラさんは「サワちゃんは、“スーパー介護ヒーロー”であり、ある意味ではホームレスであり、“フーテンのサワちゃん”、“ハードボイルド・サワちゃん”とも言える、とんでもない女です」と分析。桃子監督は本作を撮った理由として、「祖母の介護を通して感じた、『人が生まれたら死ぬ』ということ、私たちはどのような矛盾のなかに生きているのかということを考えていました。これから私たちの社会はどうなったらいいのかと考え、誰かヒーローが欲しい!と思い、ヒロイン、だけど、まるでヒーローのようなキャラクター<サワちゃん>の物語を作りました」と語った。

本作には、津川雅彦さん、坂田利夫さんなどの大ベテランたちが出演している。彼らとの共演についてサクラさんは「大先輩方との共演で、こちらから積極的にいかないといけない役柄でもあったので、プレッシャーで少し泣いてしまったりもしました。でも皆さん現場でお会いするとキャラクターが素晴らしくて、坂田さんは見ているだけで幸せになれるような”妖精“のような方。映画を観て「まさか坂田師匠で涙を流すとは…」と言っていた方もいましたね。津川さんは”とても触り心地のいいひと“。こちらが緊張していても、津川さんの手に触れると温かい気持ちになるんです」と振り返った。

本作はエグゼクティブ・プロデューサーを父・俳優の奥田瑛二さんが務め、母・エッセイストの安藤和津さんがフードコーディネーターを務めた家族総出で取り組んだ映画でもある。桃子監督は「家族で映画をつくることはしんどいです。姉妹で映画をつくることは、最強です!しんどいけど、摩擦が起きてもそれを補う信頼関係が家族にはある。この映画以外では家族で映画をつくることは挑戦できないと思いました」と最初で最後の家族全員が参加する映画製作に込めた思いを語り、また「この映画を老若男女いろんな方々にみてもらいたい。今日なぜみなさんに観ていただいたかというと、地球上で一番口コミ力が強い方々であるだろうという思いがあるからです(笑)。サワちゃんは丁寧に日々の生活を暮らす人。私もそうでありたいし、サクラを身近で見ていてサワちゃんに近いところをたくさん感じます。サワちゃんはコミュニケーション能力が高くて、まさに理想のヒーロー像です」と舞台挨拶を締めくくった。
*協力:(株)やさしい手、白十字(株)、日清医療食品(株)、ワタキューセイモア(株)、医療法人社団卓信会、パトリアデンタルクリニック協賛、社会福祉法人 奉優会