10月4日に行われた北海道先行公開舞台挨拶でも雨が降っていたという雨男の大泉さん、本日晴れの天気に恵まれ「この初日のために台風を食い止めました!」とコメント。安藤さんは「大泉さんが興奮するとまた雨が降るから止めて」と本気で止めるほど。会場は笑いと大歓声の中、初日舞台挨拶は終了致しました。

【日 時】10月11日(土) 舞台挨拶 9:45〜
【会 場】渋谷シネクイント (渋谷区宇田川町14-5渋谷パルコ パート3・8F)
【登 壇】大泉洋さん、安藤裕子さん、染谷将太さん、三島有紀子監督

■ご挨拶をお願い致します

大泉:台風が近づいているという予報ですが、この初日のために私が食い止めております(会場から大きな拍手)やっと「ぶどうのなみだ」も全国公開だなと言う時に、あー初日はまた台風なのかと、心配したわけですけれど、なんとか東京は降っていないということで、ありがたい限りでございます。4日の北海道先行初日の時も、朝は晴れていたので、ブログに「見て下さい!この天気!」と書いた束の間、雨が降ってしまいまして、全国公開の今日、晴れていて本当に良かったです。たくさんの方に見て頂きたいです。よろしくお願いします。

安藤:ひとまず今のところ、天気がもっていますが、大泉さんが興奮すると、雨が早まってしまうので、興奮しないでください(笑)私は普段歌を歌っているのですが、明日、明後日は歌の方が本番なので、大泉さんには静かにしていて欲しいなと思っています。いつもコントみたいな舞台挨拶になってしまうので、しっとり大人な恋愛話をしたいと思います。みなさんのおかげで初日を迎えられました。ありがとうございます。

染谷:本日はありがとうございます。さっきから天気の話しかしていないですけど、とても愛に溢れた素敵な映画ですので、みなさん楽しんで帰って下さい。

監督:今日は本当に「ぶどうのなみだ」という映画が全国で生まれてくれて、良かったなと思っています。みなさんとそんな日を一緒に迎えられて、本当に嬉しいです。ありがとうございます。

■これまでに映画をご覧になった方々からかけられて嬉しかった言葉はありますか?

監督:撮影した空知という場所で、最初に上映したんですけれど、空知のみなさんが、自分たちが住んでいる場所にこんなに素敵な物がいっぱいあって誇りに思うと言ってくださいました。なかでも70歳の女性の方が、アオもエリカもロクも、いろいろなことがあっても一生懸命ひたむきに生きている姿を見て、私も明日を頑張って生きたいと思います、と言ってくださり、一番忘れられない言葉になっています。

■アオとエリカのラブストーリーの見どころの1つだと思いますが、演じた上で意識されたことは?

大泉:「しあわせのパン」の脚本も書かれた三島監督でしたので、今回は思いのほかラブストーリーだったなと若干驚きましたね。ただ脚本を読んでいて、私の好きな展開だったので、ワクワク、ドキドキでした(笑)とにかく出会った頃にケンカをしていて、恋に落ちるという展開が好きなんです(笑)

■エリカはアオのどんなところに惹かれたと思いますか?

安藤:先日、監督が書いた「ぶどうのなみだ」の小説を読ませて頂いたんですが、エリカもだんだんアオに心が惹かれていく姿を見ながら、ロクとアオは本当に対照的な存在で、エリカはどちらにも癒されていて、心を動かされていくと思うんですけれど、アオにはどこか似た痛みとか傷とかがあって、自分でも癒してあげたいと思ったのかなと。

■今後もいろいろな役に挑戦することが決まっている染谷さん、ロクは女性からかわいいと評判でしたが、演じた上で意識されたことは?

染谷:そうですね、殺したり、殺されたりする役が多いので(笑)、何を現場でやっても、洋さんに「そうは言っても殺しそうだよね」「目が死んでるよ?やる気ないの?」など、かなり突っ込まれていました。(笑)全然やる気はあるんですけどね、生まれつき、こういう顔しているだけなんです。なので、なるべくそこを封印してひたむきに兄に対して向かっていく弟役を頑張りました。

■みなさんご自身はどの恋愛タイプですか?
<不器用で素直になれないアオタイプ、情熱的で真っ直ぐなエリカタイプ、母性本能をくすぐるロクタイプ>

大泉:私はおそらく母性本能をくすぐるタイプだと思うんですね。やっぱりかわいいんですよ。だからロクなんじゃないかなと思います。間違っても情熱的や寡黙じゃないですからね。愚痴ばっかり言っていますし(笑)
安藤:ロクは、こんなにしゃべらないですよ!
大泉:じゃあ、しゃべるロクで(笑)
安藤:私は当初、脚本を読んだ時にアオかなと思ったんですよ。でも小説を読んだ時にアオでもあるけれど、エリカの側面も持つし、ロクの部分も多様にあるなと。まとまりませんけど、全員で(笑)
染谷:僕はアオとロクを足して2で割ったぐらいです。ロクの部分もありますけど、そんなにかわいいわけでもないし…。
大泉:そうだねー母性本能をくすぐるタイプではあるけど。うーん。
安藤:大泉さんは、かわいいを取られたくないからでしょ。
大泉:つねにかわいい対決だからね。染谷君は猟奇的なロクという感じかな(笑)

ここで、豪華ワインタワーが登場。
「とても美しい北海道の風景を描いた映画なんですけど、急にホストクラブ感が出てきましたね(笑)
でも、いいよね。豪華だし、大ヒット祈願だもんね。」と言いながら大泉さんがグラスにワインを注ぐと、見事にきれいな赤ワインタワーが完成。観客からも大きな歓声がわきました。

■最後の一言

監督:大泉洋さんの演技を見て、鳥肌が立ちました。その時に本当にこの映画を撮って良かったなと思いました。みなさんにアオ、エリカ、ロクの佇まいや生き方を見て頂いて、人間の味わいって何かなと考えて頂ければと嬉しいです。

安藤:美しい景色の中、とても美しい人間関係が描かれています。本当に愛に溢れた映画で、そんな愛を感じとって頂いて、帰りにワインを飲んで帰って頂ければと思います。

染谷:生きていると大きなドラマと言うものは、なかなかなくて、だけど日々どこかで傷とか痛みとかがあって、それが解決しないまま大人になっていくんだと思いますが、エリカとして生きた時間の中で、少しその刺のようなものがほどけたような思いがありました。映画をご覧になったみなさま方にも、何か少し優しい気持ちになって、誰かを愛しいと思う気持ちになってもらえれば嬉しいです。

大泉:また1つ北海道の美しい景色と料理と、今回魅力的なワインが出ている映画が完成致しました。この映画を観て、北海道に遊びにきてもらえれば嬉しいですし、映画館で楽しんでいただいて、観終わった後は美味しい食事を大切な人を食べながら、映画のことを話してもらえれば嬉しいです。