本日、9月20日(土)松竹配給の『柘榴坂の仇討』公開初日舞台挨拶が丸の内ピカデリーにて開催させれ主演の中井貴一さんをはじめ、豪華キャストが集合し、この映画のテーマでもある「ひたむきに生きる」ことの象徴である、椿の花を身につけて登場し、公開初日を迎えそれぞれの思いを語りました。中井さんは「育て上げて来た娘を嫁がせる感じが…きっと花嫁の父というのはこんな感じなんだろうなと思います。」と作品への強い思い入れを、阿部さん、広末さんほかキャスト一同は「本当に素晴らしい作品に出会えて嬉しい」とコメントしていました。イベントの最後には大きな酒樽を囲み、若松監督より急遽鏡割り前の発声ご指名を受けた木?さんは、照れながら「監督も一緒に…」といいながら元気よく「『柘榴坂の仇討』大ヒット!」と全員で勢い良く鏡割りをし大ヒットを祈願致しました。

【公開初日舞台挨拶概要】
■日時:9月20日(土)12:05〜12:30
■会見会場:丸の内ピカデリー1 CAP:799 公開館数:255館
■ゲスト(敬称略):中井貴一、阿部寛、広末涼子、藤竜也、木?ゆりあ、近江陽一郎、若松節朗監督
■MC:八雲ふみね

以下全文

みなさん、映画は如何でしたでしょうか?(会場から大きな拍手)
早速ゲストの皆さまをお呼びいたします。 中井貴一(なかい・きいち)さん、阿部寛(あべ・ひろし)さん、 広末涼子(ひろすえ・りょうこ)さん、藤竜也(ふじ・たつや)さん、 木?ゆりあ(きざき・ゆりあ)さん、近江陽一郎(おうみ・よういちろう)さん、 そして若松節朗(わかまつ・せつろう)監督です。 盛大な拍手でお迎えください!!今日は登壇者の皆さまは、この映画のテーマでもある「ひたむきに生きる」ことの象徴、椿の花を身につけて頂いております。
早速、ご登壇の皆さまより、一言ずつご挨拶を頂きます。 まずは、主人公、主君・井伊大老を討たれた後、仇を探し続ける彦根藩藩士の志村金吾 (しむら・きんご)を演じた中井貴一さん、ようやくこの日を迎えられましたね。 ご挨拶をお願い致します。

●中井さん

本日はお越し下さいまして本当にありがとうございました。やっと初日を迎えました。滋賀県では13日から先行初日、全国はいよいよ今日が初日です。今回はキャンペーンで色々な地方都市を周らせて頂いて、皆さんと直接お会いする機会があったんですけれども、本当に育て上げてきた娘を嫁がせる感じが…きっと花嫁の父というのはこんな感じなんだろうなと思います。日本人の心を何とか伝えられたらと思って、スタッフ、キャスト皆一生懸命頑張ったつもりです。今日はありがとうございました。

MC:続いて、井伊大老を暗殺した最後の生き残り、佐橋十兵衛(さばし・じゅうべえ)を演じた阿部寛さん、ご挨拶をお願い致します。

●阿部さん

本日は皆様足をお運び頂きありがとうございました。この時代劇に参加させて頂き、こういう作品を本当に待ち望んでいました。この日本の精神というか、忘れてはならない昔持っていた武士の心を見事に描いています。画面からひしひしと映し出される作品となりました。この作品に出会えて、参加させて頂けた事をすごく嬉しく思っています。僕も先日作品を観まして、本当に心が打たれて、自分の作品であるのに試写室で涙しました。なかなか自分の作品だと、欠点ばかり見えてしまうんですが、最後心を打たれて泣く事ができました。今日はありがとうございます。

MC:志村金吾の妻、セツを演じたのは広末涼子さんです。 広末さん、ご挨拶をお願い致します。

●広末さん

皆様大切な週末にこの映画に時間をさいて、足を運んでくださり本当にありがとうございます。映画いかがでしたでしょうか?(会場から大きな拍手)阿部さんと同じく私も目を腫らして劇場を出ました。私は夫婦の物語だと捉え、常に金吾さんの側でお芝居をしていたんですけれども、もちろんそれだけではない、男同士の忠義や矜持を目の当たりにして、改めて日本の歴史であったり、男性観、女性観みたいなものを突きつけられて、本当に胸が熱くなりました。この作品が今日お越し下さった皆様に何かを残して、小さな原動力になったり、何かのきっかけになって下さると嬉しいなと思います。今日は本当にありがとうございます。

MC:続いて、居酒屋「つる」でセツと共に働く同僚、ユキを演じました、木?ゆりあさん、ご挨拶をお願い致します。

●木?さん

本当にこんな素敵な映画に参加させて頂ける事が出来て本当に嬉しく思います。同世代の方達にもこの映画を観て何か胸に残るものがあったら良いなと思います。今日は宜しくお願いします。

MC:続いて、志村家に仕える若党(わかとう)、 小野寺覚馬(おのでら・かくま)は、近江陽一郎さんが演じました。ご挨拶をお願い致 します。

●近江さん

本日はお越し下さいましてありがとうございます。僕は初めての時代劇ということで、この作品に出演させて頂いたんですけれども、皆さんと同じく試写室で大号泣してしまい、本当に良い作品に巡り会う事が出来たなと心から思っております。色々な事を学び、色々な事を感じました。今ご覧になった皆さんの心の中にも、夫婦の絆や、武士として人間としての心がきっと残ったと思います。それを是非持ち帰って頂いて、最近はSNSも流行っておりますので、TwitterやLINEなども書いて頂いて、口コミでも良かったよと一言って頂けたら嬉しいなと思っております。本日は本当にありがとうございました。

MC:キャストの最後のご挨拶は、司法省の警部、秋元和衛(あきもと・かずえ)を演じられた藤竜也(ふじ・たつや)さんにお願い致します。 藤さん、ご挨拶をお願い致します。

●藤さん

ものすごく締まって良い現場でした。良い物を創ろう、あるいは創っているんだという気迫が満ちた現場でしたね。僕はあんなり出番がなかったから、ただ座って見ているだけの時もあったけれど、中井さんから気迫を感じて思わずもらい泣きするくらい迫真の演技でお芝居をなさってました。もうひとつ。この映画を見て感じたのが、女性を上手く描く事で男が浮かび上がってくると。逆も真なりで、女房を見れば亭主が分かる、亭主を見れば女房が分かるみたいな事で、これは気をつけなきゃいけないな…そんな事を感じたわけでございます。ありがとうございます。

MC:最後に、本作のメがホンを取りました若松節朗監督、 ご挨拶お願い致します。

●若松監督

こんなに沢山のお客様がいらっしゃってとても嬉しいです。男達、武士はひたむきに生きて、女性達はそれを支えて。今の時代も男達は女性をもっと大切にしたいですね。美味しい料理には“美味しい”と言うべきだし“ずいぶん苦労をかけたな”と言う言葉も必要な気がします。
帰りはどうぞ手を繋いでお帰り下さい。今日はどうもありがとうございました。

MC:まずは中井さん、広末さん、阿部さんに伺いたいと思います。本作では家族、夫婦、友情と様々な愛の姿が描かれていますが、そんな中でもこの映画を通じてもっとも心に残った“愛”とはそれぞれどの様なものだったのでしょうか?中井さんからお願いします。

●中井さん

私、まだこの映画を見ておりませんので、私が心に残った愛を撮影現場の感じだけ言いますが、ただそれが映ってない事もある訳ですよね…カットになっていることもあるので…先に阿部さん(笑)お願いします。(会場から大きな笑い)

MC:中井さんはいつも映画が公開になってからお客様と一緒に映画館でご覧になると言う事ですので、阿部さんからお願い出来ますでしょうか?

●阿部さん

またですか。(笑)時代劇ではあるんですが、女性の気持ち、強さを描いたというところも映画のひとつの魅力だと思います。広末さんと中井さんのシーンにしても、藤さんと奥さんのシーン、僕のシーンにしてもすごく女性の気持ちを繊細に描いていて、これほど気持ちの良い作品になったのはそこがあるから。非常に心を打たれたし、良いシーンだなと思いました。

MC:では、広末さんはかがでしょう?

●広末さん

私は脚本を読んだ時に、どうしてもセツの気持ちになってしまって、撮影中は夫婦の関係性がお芝居の大半を占めていたんですけれども、出来上がった作品を観たときに金吾さんの侍としての今で言う仕事に対しての愛、主君に対する愛、その信念の強さがあるこの人の生き方だから、セツはこうやって支えて、文句や辛い顔を見せずそばに居られたのだろうなとすごく痛感しました。さきほど監督がおっしゃったとおり、あのシーンを撮らせていただいて、「苦労をかけたな」 の一言を言われただけで、そんなことを言ってもらえるとは思っていなかったし、言って欲しいとも思わなかったので、本当に涙が流れるどころじゃない感情がこみ上げてきました。今の時代はこの映画よりももっと「愛してるよ」や「好きだよ」とか褒めてあげたりする男性が増えているんですけれども、日本人男性は金吾さんのようなちょっとシャイなところや不器用なところがあったりする中で、それをちゃんと表現して、お互いが通じ合った瞬間の時に愛の大きさを本当に感じました。たくさんの愛情深い、熱い作品だなと感じました。