登山ブームまっただなかの行楽シーズンである9月27日より『アンナプルナ南壁 7,400mの男たち』が公開されます。登山者の5人に2人が命を落とすという、世界の8,000メートル級の山の中でも難易度は特A級、キラー・マウンテン(死の山)と畏れられているヒマラヤの山アンナプルナ。なかでもこの南壁は最高峰のアルピニストでも攻略が難しいと言われている。そんな山の頂上を前にスペインのベテラン登山家が高山病に襲われ、その報を聞いた世界有数の登山家たちが自らの命の危険も顧みず救助に向かった。本作は、実在の事件にかかわった10人の勇気ある登山家たちを世界各国に訪ね、当時の危機的状況と彼らの熱いスピリットを探った感動のノンフィクション映画です!

この度、元小泉チルドレンで、現在は<薄口政治評論家という類をみない新ジャンル(?)で、ご意見番としてもテレビで大活躍の杉村太蔵さんをお迎え>してのトークイベント試写会を開催しました。グレーのスーツでビシッと決めた杉村さんですが、終始笑いの堪えないトークを展開し、満席の会場を盛り上げて下さいました。

『アンナプルナ南壁 7,400mの男たち』杉村太蔵トークイベント試写会
9月18日(木)  映画美学校試写室にて開催

★杉村太蔵さんの談話
まずはご挨拶から…
「こんばんは、高尾山にも登ったことのない私ですが、今日は真面目に話をしようと思ってきました。ヒマラヤの中でも最も難易度が高くて5人に2人が命を落とす山に、もし「頼む助けてくれ」と言われても、行けるかな? 本当の友情って何だろうか? と考えさせられた映画でした。」
無職時代の辛かった時代について。
「国会議員を辞めた後ですが、私の場合は自らまいた種で惨事を起こしたからしょうがないんですが、辛かったのは、議員時代は忙しかったから妻が「パパいいじゃない、少し休めて良かったね」と言ってくれたのは2週間まででした。3週目ともなると「牛乳買ってきて」と言われるんですよ、午前11時に。あんまり暇だと思われるのも恥ずかしくて、スーツを着て牛乳を買いに行きましたよ。市場調査のふりをして。政治の世界も芸能界もアンナプルナの7,400mほどではないですが、そこそこに大変なんです。無職で牛乳買って来いと言われた頃は、貯金は減っていくし、妻はどんどん不機嫌になっていって。そんな時に電話を下さったのがサンデージャポンさんなんです。「杉村さん今まで一方的に報道されるばかりでしたが、一度生放送に出てみませんか?」と。私の窮地を救ったのはサンジャポのスタッフさんなんです。何かをしゃべると薄い、と。その薄さが良いということで薄口政治評論家だというんですよ。なにが転機になるか分からないものですね。」

議員以前も実は頑張り屋の杉村さん。テニスのエピソードを振られると…
「アンナプルナほどの話ではないんですが、国体でテニスのダブルスで優勝したのですが、東京以北で夏のテニスで全国制覇したのは、僕らが最初で最後なんです。北海道ではスケートで制覇するのは当たり前と言われるでしょうが、雪が降って冬場はテニスができないのテニスで勝つのは大変なことだったんです。そんな僕ですが、実は炎の体育会TVで錦織さんに勝ったことがあるんですよ。彼がなにがすごいかって、テニスは究極の個人スポーツなんですが、あの若さ、24歳で自分より若い人たちに打ってあげて、日本人が終わったらアジアのほかの国の人たちにも打ってあげるんです。だから第二、第三の錦織が育っているのは、彼のお陰ですよ。ものすごく仲間を大切にするんです。そして若いのにものすごく礼儀正しいんです。ファンの皆さんのお陰ですと言う人はたくさんいますが、彼は本当に思っていると思います。僕も当選直後にあんな感じだったら違ったな、と。今になって反省しますね。」と場内の爆笑を誘いました。

「皆さんを元気にするメッセージをと言われると難しいですが、この映画には良い言葉がたくさん出てきますね。“登山には成功がない”とか、“いろんな国の人で救助チームが編成されて、いろいろな国から人が来ているけれど、我々は山という同じ国の人間なんだ”とロシアの登山家が言うんですが、カッコいいんですよ。一生かかってもあんなカッコいい男になれないなぁと(笑)。ぜひ皆さんがこの映画を観て、明日から頑張ろうと思えたら良いなと思います」と真顔でエールを送って、さわやかに会場を後にした杉村さんでした。