本日は「太陽の坐る場所」の完成披露試写を行いました。

【日時】9月17日(水)
【場所】新宿明治安田生命ホール(東京都新宿区西新宿1-9-1 明治安田生命新宿ビルB1F)
【登壇者】水川あさみさん、木村文乃さん、三浦貴大さん、森カンナさん、矢崎仁司監督、藤巻亮太さん(レミオロメン)

冒頭のあいさつでは、水川さんは、「本当に原作が辻村さんで監督が矢崎さんでやらない理由がないこの映画に参加させてもらったっていうのが、うれしいことで、信頼できるキャストで、素敵な映画が出来たんじゃないかなと」と、語り木村さんは、「本当にたくさんの人に来ていただいてすごく幸せです。ようやく皆さんに見て頂けるということで、とてもうれしい気持ちでいっぱいです」と喜びを語りました。

演じた役柄について聞かれると、水川さんは「私が演じた“響子”は、高校時代の色々な出来事にとらわれて縛られている人なんですけど、それから10年たった大人を演じました。10年も抱えていきていたというのは凄い事だと思いましたね。成長できているようでできていなくて虚しいなとも思いましたし、純粋だからなのかなと思いました。自分から一番遠い、難しい人だなと思っていました」と苦労を語るとそんな難役に挑んだ水川さんに、監督からは「素晴らしかったです」と絶賛の声が寄せられました。

一方木村さんも、「難しかったです。やっぱりつかめなくて。何で私なんだろうと思っていたし、監督が“木村さんです”って言ってくださったので、そういわれたからにはやろうとと思い立ったのと、本読みで、高校生の彼女たちと私たちとで並んで台本を読みあわせたんです。高校時代の彼女たちはオーディションで選ばれた人で、自分の高校時代を演じた、吉田まどかさんを見たときに、鈴原今日子像ってこういうことなんだろうなあって、わかった気がして。姿かたちは大人になっているけれど子供の頃のそれぞれが話しているような感覚になれればなあと。監督がおっしゃっているよう世界観お具現化できればと、考えていました」

今回、初共演の水川さんと木村さんですが、「共演すからといって、特に準備はしませんでした。役の上でもそうですし、必要が無い気がしまして。二人のシーンを撮影したときの場所と匂いと空気が出来上がっていて、素直に役にはいれた気がします」と、自然と共演できたことについても語っていました。
共演の多かった、三浦さんと森さんについて、三浦さんは「雨のシーンがあるんですけど、冬の撮影だったんでめちゃくちゃ寒かったんです。森さんがものすごい薄着で、衝撃的で他の記憶が飛びました」と過酷な現場を振り返り、森さんは「(三浦さんが演じる役に対して)結構なあつかいをするんですけど、三浦さんだからかやりやすかったです」と語っていました。

また、矢崎監督は、「素晴らしいスタッフと素晴らしい俳優さんたちといい時間を過ごせた。水川さんにも言ったんですけど、今のあなたたちを写し取りたいというドキュメンタリーみたいな感じですね」と当時を振り返りました。
さらに、女性ならではの感情がリアルに描かれている本作にちなみ、“女って怖いなと思った経験”について聞かれると、水川さんは、「高校から東京に上京してきたんですけど、大阪人なので、“あほやなあ”という事も愛情表現というか仲のいい証拠だから言えることだと思ってたんですけど、東京ではそれをしたら友達がどっかいっちゃったってことはありました(笑)」と告白。さらに「きつくとらえられてしまう言葉の選び方を知らない時で、大阪にいた時の調子だったんですね。」と振り返りました。

舞台挨拶途中、特別ゲストとして山梨県出身のレミオロメンの藤巻亮太さんが登場し、主題歌「アメンボ」を披露。本作をみて作ったという曲ですが、本作については「凄い、冬に撮ったとは思えないくらい熱いものを感じました。すごく透明感があって素敵でしたね」と語りました。演奏が終わると、水川さんは「すごく感動しました。うるっとしちゃいましたね」、木村さんは「一気に世界観に持っていかれました」と大感激の様子でした。
最後に、水川さんから「特に女性の方の心の奥にあるちょっと思い出したくない事や、触れられたくないざらっとした部分に触ってくる作品だと思うんです。そういった部分を思い出して、青臭くなったり切なくなったりしたらいいなと思います。是非楽しんでください」と舞台挨拶を締めくくりました。