世界中の人々に愛されてきた、醜い野獣と美しき娘・ベルの永遠のラブストーリーを実写映画化した『美女と野獣』。この度、主演のベルを演じた、カンヌ国際映画祭史上初の主演女優へのパルム・ドールに輝いたレア・セドゥとクリストフ・ガンズ監督が来日し、9月4日(木)に都内某所にて記者会見を実施致しました。また、作品にちなみ日本の“野獣”代表として熊本県のPRキャラクター 「くまモン」 にも登場頂き、レアとくまモンがまさに“美女と野獣”としてダンスを披露しました。

ベル役のレア・セドゥはプラダのドレスを着て登場!本作への出演については、ジャン・コクトーの手による映画『美女と野獣』(1946年)を「こどもの頃から見ていて大好きでした」と明かし、ベル役のオファーに「夢がかなったと思った」と満面の笑みを浮かべていました。「もちろん、非現実の世界を生きなくてはならない難しい役であり、またジャン・コクトー版が好きだからこそ、これまでにない他のビジョンを取り入れたいとも思いました。また、小さな少女たちが自分を投影できるようなヒロインのベルになればと思って演じました」とベル役に込めた思いを口にしました。
レアは2012年の主演映画『マリー・アントワネットに別れをつげて』以来の来日となったが「日本に来ると、いつも驚かされることばかりです」と笑顔で語り「これまでの来日ではなかなか時間を取れなかったのですが、今回は(芸術の島で知られる瀬戸内海に浮かぶ香川県の)直島に行けたらと思っています」と希望を語りました。

また、大の親日家で知られ、これまでプライベートを含め20回以上来日しているというクリストフ・ガンズ監督は今回の来日中の予定について問われ「一番楽しみにしているのは、巨匠の松本零士さん(漫画家)とお会いする機会を設けていただいていることです」とニッコリ。「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」など好きな松本作品を挙げ「実は彼の作品を映画化したいと思っています。彼の作品はロマンティックで人間の命よといったものを描いており、フランスにも通じるテーマがあると思います」と明かし、集まった報道陣を驚かせた。
監督の作品では、随所に日本文化の影響が見られるが、本作に関しては、「ナポレオン一世の第一帝政時代の絵画の世界観をイメージした」と語る一方で、日本文化から受けたインスピレーションに関しても言及。「テーマとしてはスタジオジブリのアニメ作品で宮崎駿監督が描く人と自然の関わり、自然の神聖さといったものが反映されていると思います」と熱く語った。

会見の最後にはゲストとしてくまモンが来場し、レアに映画の中でも印象的に登場する赤いバラの花束を、ガンズ監督には熊本名産の果物をプレゼント。レアは身振り手振りで会話するくまモンを見て「おしゃべりではないんですね(笑)。とってもかわいいです!」と印象を語っていました。また、くまモンが監督に「劇中の野獣のようにカッコよくなるには?」と尋ねると監督は「悪くないよ(笑)。もう少しだけ体重を落としたらいいかな?」とアドバイスを送るシーンも。

くまモンがレアに「美女と野獣」の象徴的なシーンのようなダンスをリクエストするとレアは快諾。ヒールを履いたままくまモンとのダンスに興じ、さらにプレゼントのお返しとしてレアがくまもんの頬にキスをプレゼントし、会場は笑いに包まれました。