揺るぎなき地位を築いた一流ブランドの創始者にして、世界で最も有名な伝説のファッションデザイナー、イヴ・サンローラン。彼の輝かしいキャリアと人生の、その光と影を描いた感動作『イヴ・サンローラン』は、今年1月本国フランスで公開するや、アカデミー賞を賑わせた『ゼロ・グラビティ』や『あなたを抱きしめるまで』を抜いて、初登場NO.1の大ヒットを記録しました。その主役となったのが、完璧な演技でイヴ・サンローランになりきったピエール・ニネです。また、本作はイヴ・サンローラン財団所有のアーカイブ衣装の貸し出しの許可も得て制作された、ブランド初公認の本格伝記映画としても話題となっております。

この度、今週末の公開を記念し、イヴ・サンローランを愛してやまない日本のセレブリティ叶姉妹を招いたトークイベントを実施致しました。
叶美香さんと、サプライズで登場した叶恭子さん、お二人の登場に女性ばかりの会場は一気に最高潮に!
本作をとても気に入っているという恭子さんのお話や、最近話題の出来事、人気沸騰のブログ、変わらぬ美の秘訣についての質問に答えて頂きました。
また、叶姉妹所有の多くのコレクションの中から豪華な衣装で登場し、さらに、貴重なイヴ・サンローランの私物も披露しました。

【イヴ・サンローラン』 叶姉妹トークショー試写会 概要】

実施日:2014年9月2日(火) 19:00〜
会場:角川試写室(千代田区富士見2-13-3 角川第二本社ビル1F)
登壇者:叶姉妹(叶恭子、叶美香)

MC:今日の衣装はもちろんイヴ・サンローランですよね?

美香「イヴ・サンローランの特色を活かしたレース使いの衣装で二人とも伺いました。姉と私とでは違いまして、私の方はサンローランの独特の豪華で繊細なレース使い、そして大胆でもある、エレガントなシースルーになっています。」

MC:恭子さんのサイドのレースを見ると、まったく下着が見えていないのですが。

恭子「もちろん何もつけておりません。これはつけれないタイプですね。本当に繊細で女性の体を美しく見せるようなシェイプでドラマティックな形です。靴もサングラスもイヴ・サンローランです。」

美香「これは本当にイヴがデザインした物で、かなり貴重ですので、気を使いながら着ております。」

MC:映画はいかがでしたか?

美香「みなさんつい主役のサンローランに目が行ってしまいがちだと思いますが、いやいやイヴが光輝いていられるのは、サンローランを支えていたベルジェのおかげではないか、と思われるぐらい、今回はベルジェの目線で描かれている作品です。
そして、天才を支えるということは、並々ならぬ忍耐が必要だということを、身近に感じました。
ベルジェは、異性に関する愛情と同じようにイヴに関してもっていたということですが、天才という人は何かしら支えなくてはいけない、支えているうちにだんだんハードルが高くなり忍耐強くなっていく、そういうような過程がこの作品の中でもありますので、観て頂ければ私の気持ちがわかってもらえるかなと思います。」

恭子「今、美香さんからもありましたが、私はイヴのように天才ではありませんが、美香さんがいないと、私がありのままでいられないのではないかといつも思います。いつも感謝しているのですが、イヴのように後からごめんなさいね、というようなことが多々あったのではないかなと心から思います。私の場合は、悪いことをしてしまったわ、と思った時には、美香さんごめんなさいね。と謝ったりするのですが、美香さんはもともと受け入れてくれているので、そういう素晴らしいイヴとベルジェの関係は身近に感じました(笑)」
美香「その他には、豪華な衣装でファッションショーが繰り広げられるのですが、サンローラン財団の公認ということなので、実際に本当にイヴがデザインした洋服がたくさん出てきますので、圧巻だと思います。」

MC:美の秘訣は?

恭子「私はしたいことをしたい時にしたいようにすること。それが大切なことだと思っています。一日一日を大事に過ごしていくということですね。」

美香「美は一日にしてならず。という姉の格言がございますので、それをもとに叶恭子、美のレシピに実践しています。」

MC:先日、レディー・ガガさんのライブにも行かれたそうですが。ガガさんの衣装はいかがでしたか?

美香「私の場合はその前に、ハッと驚く発想をしている人が間近にいますので、彼女はシースルードレスで空港にいらっしゃいましたが、姉の場合はずいぶん前からスワロスキーのついたシースルードレスを持っていました。姉がいいと思ったものは何年か後に日本で流行ったりするので、シューズもルブタンだったりマノロだったり、まだ日本に入ってきていない時から、教えてもらっていました。サンローランもこんなに深く理解できたのは、姉のおかげですし、服も着こなすにはボディがないと決して見せたとしてもみなさんが感動することができないので、ボティに芸術性がないと駄目のよ、美香さん、といつも言われています。姉は360度完璧なんですね。家では裸ですし。私は姉のようにはなりたいとは思いませんが、素晴らしいなといつも感動をするので、すごく恵まれた環境にいますね。」

MC:この作品ではイヴが薬物やアルコールに依存したり、最近ではASKAさんのニュースも新しいですが、苦悩や孤独との付き合いかたは?

恭子「孤独はネガディブにとらえがちですが、孤独は自分の中の一人の時間で愛していつくしむとても大事な時間です。天才であればあるほど異端であって、それは人とシェアできる物ではないんです。そのシェアできることでないことを、人とは違うということを楽しめれば、それは素晴らしいことだと思います。私自身はお友達と呼べる人は世界で数人しかいませんが、孤独を感じたことはないですね。
イヴもベルジェという良き理解者が近くにいるということを最終的に気がつくことになりましたので、孤独と思った時はご自身と向き合って、それは良い事だと見直す機会だと思います。」

美香「姉は孤独研究家なんです。世界の名のある方は孤独な方が多いのですが、そういった方が姉に相談したりすることが多く、私も近くで聞いていると、なるほどと思うことばかりです。姉のアドバイスはとてもわかりやすいので、みなさんももう少し知りたいなと思うことがあれば、私達のブログの叶恭子のお言葉で発表している姉の哲学を、ご覧頂ければと思います。」