2011年1月に公開され小規模公開ながら大ヒットを記録した『しあわせのパン』のスタッフが、北海道を舞台にしてお贈りする映画『ぶどうのなみだ』。今度は北海道・空知(そらち)地方の“ワイナリー”を舞台にした物語です。
主演は、『しあわせのパン』につづき、北海道出身で映画・TVと大活躍中の大泉洋。共演に、デビュー後本格的な演技初挑戦となるシンガーソングライターの安藤裕子。そして、ヴェネチア国際映画祭で最優秀新人賞を受賞した若手実力派・染谷将太。監督は『しあわせのパン』を手がけ、同名小説も高く評価された三島有紀子。今回もオリジナル脚本を書き下ろし、オール北海道ロケに臨みました。
本作の生まれ故郷である北海道にて、大泉洋さん、安藤裕子さん、染谷将太さん、三島有紀子監督による映画完成記念イベントを実施いたしました。

北海道の象徴である旧道庁前に本日オープンした新名所「赤れんがテラス」の隣にある21万個の赤れんがの敷き詰められた「札幌市北3条広場(愛称:アカプラ)にて、『ぶどうのなみだ』完成記念イベントが行われました。広場に敷き詰められた赤レンガをレッドカーペットにみたて、ステージに大泉洋さん、安藤裕子さん、染谷将太さん、三島有紀子監督が登場。すると会場に溢れかえった観客からは大声援が沸き起こりました。
雨男だと言う大泉さんと染谷さんがいたにも関わらず、本作の完成を祝うかのような晴天の下行われたイベント内容は以下の通りです。

—オール北海道ロケ、空知(そらち)地方で撮影された本作。道外出身の安藤さん&染谷さんへ、北海道の印象について
安藤「やはり食事ですね。料理をふるまうシーンが多い役柄なので、撮影中も北海道の料理を食べる機会が多かったんですが、最高でした」
染谷「空知の朝や夕暮れ、星空などあんなに美しい景色を見ながらお芝居をできて幸せでした」
と、二人とも撮影期間中たっぷりと北海道の魅力を堪能した様子をみせた。

—北海道出身である大泉さんの印象について
三島監督「太陽みたいに明るく、座長として皆を引っ張っていっていましたね。ただアオという役が割とストイックで少しげっそりしているような人なんですが、大泉さん、たまに顔をむくませて現場に来られてましたよね?」
大泉「すみません、ついキャストの皆さんにおいしいご飯を食べさせたくて飲み過ぎちゃったりして、そういうときはメイクでシャドウをいれてもらいました(笑)」
安藤「すごく優しくて気を使ってくださる方。でもなんだか繊細なところもあって、、とても湿気を気にしてらっしゃいました」
大泉「それ髪の毛だけでしょ!」(会場大爆笑)
染谷「常にエンターテイナーでお兄さん的な存在でした。が、一度一緒に食事に行った時、大泉さんの財布に3000円しかなくて結局僕がおごりました」
大泉「(爆笑)、いやあキャッシュはつい困ってる人にあげちゃうんです」
と、撮影中のエピソードも交え仲の良さをかいまみせ、会場を沸かせた。

ここで、本作完成のお祝いとともに今回大泉さんに重要な役割に任命するため、特別ゲストとして高橋はるみ北海道知事が登壇!「北海道PRへの貢献度」、「全国的に高い知名度」、「北海道に対する深い愛情」を備えた人物として、なんと大泉さんが「北海道特別“福”知事」に就任することが決定!!発表されると同時に会場からは更なる大歓声が!
「北海道特別“福”知事」の“ふく“は北海道に多くの福があふれることを祈って”幸福“の”福“の字がつけられたという。就任式では知事から大泉さんへ辞令書とたすきが渡された。

—就任式にて
高橋知事「大泉殿を北海道福知事に任命します!英語で言うとグッド・フォーチュン・ガバナー・オブ・北海道です!」
大泉「グッド・フォーチュン・“バカナー”ですか!?(会場爆笑)・・・失礼しました。謹んでお受けさせて頂きます!!私はこれから一体どんな権利を得たのでしょうか?議会解散など可能なのでしょうか!?」
知事「検討します(笑)。 まずは年に一回、成果を私に報告をしにきてください」

と、大喜びの大泉さんは「昔から肩書きがほしかったんです!(笑)さあみんな福知事と呼んでくれ」という要望に、観客全員から「福知事ーーー!」と熱烈コールが送られた。

—最後に一言
大泉(まるで演説のような口調で)
「本日福知事となりました大泉洋でございます。私が福知事になったからには、北海道の道民税は無税!消費税は2%!・・・と知事に提案しておきます。今日は皆様にお願いがあります。『ぶどうのなみだ』という映画は北海道の魅力を伝える良い機会です。ここにお集りの皆様は映画館に足を運んで、良い映画だったと口コミしてください。そうすると北海道に観光客が増えることでしょう。経済効果は抜群です。そうすればまわりまわって皆様のふところに返ってくるはずです!何卒よろしくお願い致します」(笑いと拍手)

安藤「このあとやりづらいです!(笑) 普段音楽畑の人間なのですが、このような機会をいただき、今日こうして福知事と時間を過ごせ幸せです。北海道の自然、ワイン、景色を見に映画館へきてください」

染谷「この映画にはたくさんの自然とおいしいご飯と愛しい人々が登場します。是非この映画を観て幸せな気持ちになってください」

この後、場所を映画館に移し完成披露舞台挨拶が行われた。会場は約300人の観客で満席となった。

前作の『しあわせのパン』に続き、北海道で撮影された本作に関して、三島監督は「北海道の色彩の美しさを映像に閉じ込めたいと思いました。空知の大地に立って感じたものを全て詰め込んでいます。是非皆様それぞれの感覚で味わってください」とコメント。
また、自身の役柄について、大泉さんは「今回もあまりしゃべらない役でしたが、アオというつらい過去や苦悩を抱えたキャラクターに僕自身共感できるところもありました。難しいけれども、愛せる役でした」と、普段のイメージとは少し違った役どころについて語った。また本作が本格的な演技初挑戦となる安藤さんは「雨のシーンが過酷で、何度も死んじゃうと思いましたが、三島監督がきめ細やかに演出してくれたおかげで、エリカという人物を演じきれました。」と撮影中の苦労を語った。
染谷さんは「こんなに清々しい役ができて幸せでした。普段殺したり殺されたりと生死に関わる役が多いのですが、毎日幸せなまま眠りにつけました」と、会場の笑いを誘った。

最後に大泉さんは「こんなに北海道の魅力をダイレクトに伝えられる作品に出会えて嬉しいです。今回僕が北海道ワインについて色々知ることが多かったように、北海道の魅力について道民自身が再認識することが何より素敵なことだと、福知事は考えます」と出身地で完成披露を迎えた喜びを語った。