新垣結衣さんが教師役に初挑戦した映画『くちびるに歌を』(2月公開、配給:アスミック・エース)が8月22日(金)にクランクアップを迎えました。過酷な撮影スケジュールのなか、長崎の地で共に長い時間を過ごした新垣結衣さんと子供たち。クランクアップを迎えたときには感極まった子供たちから新垣さんへ熱いメッセージが送られました。

■映画『くちびるに歌を』クランクアップ
8月22日(金)PM18:00頃、長崎市内某所にて
新垣結衣(26)、桐谷健太(34)、恒松祐里(15)、下田翔大(12)、
ほか合唱部員役18名、三木孝浩監督(39)

クランクアップ前、最後のシーンは合唱コンクール出場前のリハーサル室でのシーン。三木監督の「カット!OK!」の声がかかると、キャスト・スタッフ皆の拍手と歓声が響きました。それぞれの役柄で子供たちを見守っていた新垣さん,桐谷さんもほっとした表情でクランクアップを迎え、監督から全員に花束が贈られました。子供たちへの花束には、なんと新垣さんから一人一人に直筆の手紙が添えられていました。親元を離れこの2ヶ月弱過ごしてきた子供たちは「優しい五島列島・長崎の皆さん、スタッフに支えられて頑張れた」「この夏の想いでは一生忘れません」等、皆それぞれの想いと感謝の言葉を述べ、結果的に全員が感極まって号泣してしまうことに。その様子をみて、もらい泣きするスタッフも続出し、感動の涙に包まれたクランクアップとなりました。
又、最後にはなんと男子生徒役の男の子たち全員から、新垣さんへ、「柏木先生大好きです!!」とコーラス付きで一斉に叫ぶサプライズが!これには普段クールな新垣さんも大テレ!!(※柏木先生=新垣さん役名) 映画の中では、男子生徒が美人な柏木先生目当てに合唱部に入部するという場面があり、まさに現実世界でも新垣さんは子供たちを虜にしたのでした。最後にこちらもサプライズで、子供たちから新垣さんへ「手紙〜拝啓 十五の君へ〜」の合唱が贈られ、新垣さんも子供たちと一緒に歌を口ずさみ、全員が惜しむように最後の時間を過ごしました。

●新垣結衣コメント(クランクアップ後のインタビューより抜粋)

今回は映画の撮影が初めての子が多くて、そんな皆さん(子どもたち)にとって大きな機会に、夏の思い出になるだろう、この作品に関われたことが幸せです。柏木という役をやれて、私も2014年夏 美しい足跡が残せたと思っています。ありがとうございました!

Q:撮影を終えた感想
A:やはり終わりは来るんだと思いました。生徒たちがずっと泣いていて、クランクアップ前から泣いている子もいて…関わった人たちがこんなに良い気持ちになってくれた、気持ちがザワザワ動いた作品に出演出来ていることが嬉しいなと思いました。

Q:ピアノ初挑戦で苦労した点
A:苦労しかないんですけど…(笑)。かなり短縮して基礎とかをぶっ飛ばしてやらないといけなかったりもするので…どういうジャンルでも。生徒たちは合唱の方を頑張っていたので、本当に聞くたびに上手になっていて…そういうのを見ていると、自分も頑張らねばなぁと思いました。ピアノ自体は好きですけど、そのプレッシャーからは解放されるなぁという思いはあります。(笑) ホッとしました。

Q:初めての教師役の感想
A:まぁ教師役と言っても臨時(教師)なので。別にもともと何年も経験がある人ではなかったですし、柏木自身もトラウマを抱えていて生徒との距離が最初はかなりあって っていう役 だったので…今回撮影も割と順撮りに近くて、柏木と生徒たちがまだ慣れてないところと、ちょっと打ち解けてからの撮影と、なんとなく順番に撮れたので、私自身も生徒役の子たちとそんな感じで接してみたりして…。そうしたらさっきナズナに「話しづらい人なのかと思った」って言われちゃいましたね、笑。もともと私も人見知りで、それこそ先生役は初めてだから、自分より年下の思春期真っ只中な年齢の子たちと向き合うということがなかったので…どうしたらいいのか分からないけど、ただ柏木も最初はどうすればいいか分からなかっただろうから、私も自然ななりゆきに任せようとやって、丁度良かったです。

Q:子供たちの歌に関して
A:子供たちがあまりにも気持ちよさそうに歌うもんだから、ちょっと羨ましいなぁなんて思って、自分もそっち側に行きたいって思ったりもしました。

Q:五島の自然に関して
A:(ロケを行った福江島にある)鬼岳(草原)は風が強くて、今まで私が訪れた場所にはなかった景色で、本当に絵みたいな景色で感動しました。ビュンビュンでした。立っていられないくらいの。地球を感じましたね。高崎鼻(浜辺)も綺麗でした。あそこで裸足になって歌ったらそれはいい声でるわ、そりゃ開放的に良い声出るわって思って。そんな環境が身近にあるのはいいなって思いました。

●恒松祐里コメント
1か月間こうやって親元を離れて生活して女優としても人間としても成長できたと思います。この素晴らしいスタッフのみなさんとキャストのみなさんと地元でお世話になったみなさんとそしてなによりこの素晴らしい仲間たちに出会えてよかったと思っています、涙。こんな部長でほんとすみません…新垣さん、最初は話しかけずらいかなと思っていたけどそんなことなくて、いつも先生のように接してくれて、今度別の現場で会ったとき「先生!」って呼ばないように気をつけます。そして、これから毎日監督の笑顔が見れなくなるのかと思うと悲しいです。この作品に出会えてよかったと思っています。この夏のことは一生忘れません。

●下田翔大コメント
1カ月以上ありがとうございました。1番年下で年も離れているので最初はどうなるのかなと思っていたのですが、
皆仲よくしてくれたし、スタッフさんも皆僕のお父さん・お母さんみたいな感じで優しくしてくれたので1カ月頑張れました。本当にありがとうございました。

●三木孝浩監督コメント 
新垣さんとは今回初めてご一緒させていただきましたが、本当に芯がある方だと思いました。
すごく周りが見えていて、自分が今何をすべきかきちんと分かっていらっしゃるので、演出的に曖昧なことをすると見透かされてしまう!と感じました(笑)。なのでいつも真剣勝負でしたね。撮影が続く中で、中学生役の子たちに先輩として演技のアドバイスをしていたり、役とリンクして少しずつ先生っぽくなっていく姿がとても素敵でした。またこの撮影を通して、この作品がもつテーマと同じことを学んだ気がします。現場の大人たちも子供たちから学ぶことは多かったと思います。大人の僕も傷ついて眠れない夜もありましたが(笑)、こんなにもクランクアップが寂しいと思える現場はありませんでした、本当にありがとうございました。