このたび有限会社キリンジと株式会社 TNC は、熊本を舞台とした日本×タイ共同製作映画「The Watchdog Ladies(仮称)」の製作を決定し、7 月 27 日に熊本市で製作発表会を行いました。また同日、映画製作に関わる方々を集めた懇親会を開催。同会には撮影を全面バックアップする熊本市の幸山政史市長や(一社)熊本青年会議所の方々をはじめ、地元メディアなど 100 名以上が参加しました。

「The Watchdog Ladies(仮称)」は今年 9 月から熊本県内で撮影を開始し、2015 年 2 月にタイで上映、2015 年夏から日本をはじめアジア各国で公開を予定しています。また、世界三大映画祭と言われるカンヌ国際映画祭をはじめ、ロッテルダム国際映画祭、香港国際映画祭など多くの国際映画祭に出品する予定です。
発表会に出席した主なキャストと監督のコメントは以下の通りです。

ノン(チャーノン・リクンスラガーン)
チャーミングな笑顔と気品のある逃避行の男、アリエル王子役
熊本は 3 回目で来るたびに親近感を感じています。来る前は東京、京都、大阪など一般的なことしか日本を知りませんでした。今は東京より熊本が好きです。僕はタイ人と日本人は兄弟になれると信じているので、タイと日本が一緒になって作品を作れることは本当に楽しみです。熊本のわくわく親善大使として、この映画を通じて熊本の良さを伝えていきたいと思います。浴衣を着たのは黒川温泉に行った時以来、2 回目。浴衣は歩きづらいけど日本の夏を感じることができますね。

伊澤恵美子
あけすけで凛とした女性、リサ役
熊本はとても素敵な街で、オシャレで可愛い洋服屋さんが多く、見ているだけでもテンションが上がります。それから、なんと言っても女性がみんな素敵でキュート。年齢も職業も関係なく、どこでも女性がパワフルで、熊本の女性の皆さんと一緒に過ごして、たくさんのパワーをもらっています。今回、私が演じるのは、そんな素敵な熊本女性のひとり。全力で王子と恋に落ちる熊本の女性を精一杯演じます。

稲葉雄介監督
誘われて熊本を訪れて、ここで映画を撮りたいと思いました。今年 3 月から移住し、優しくて、熱い熊本人と毎日を過ごしています。お城を大切にし、地下水が豊富で水が美味しく、そして人が強い。僕はすでに多くの熊本人に支えられています。だから中途半端な映画は作れません。ちゃんとした映画を作ることでもっと熊本の魅力が見えて来ると思います。そうした映画を作ることが熊本への一番の恩返しだと思っています。

「The Watchdog Ladies(仮称)」は「男を成長させるのは、いつも女たち」をテーマとし、ルベール王国の王位継承者で日々重圧や不安と戦っているアリエル王子と、3 人の女性リサ、クリス、ヒデが織り成すラブロマンスです。主演のアリエル役を演じるチャーノン・リクンスラガーンは、2007 年に公開された主演映画「The Love of Siam」がアジア各国でロングランヒットしたタイの人気俳優です。同じく主演のリサ役を演じる伊澤恵美子は、 現在公開中の実事件を基にした衝撃作「子宮に沈める」の主演をはじめ、映画や舞台を中心に活躍する注目の女優です。また、脇を固める俳優にはタイの人気女優セリーナ・ウィースマン(クリス役)、篠井英介(ヒデ役)、忍成修吾(王子を追う謎のエージェント役)など経験豊かな実力派をキャスティングしています。

稲葉雄介監督は国内外から注目を集める若手有望監督です。同氏が学生時代に撮影した「君とママとカウボーイ(2010 年)」は国内外の映画祭から招待を受け、タイ出身の映画監督で「ブンミおじさんの森」でカンヌ国際映画祭のパルムドール(最高賞)を受賞したアピチャッポン・ウィーラセタクン氏から「私の 2010 年の映画体験のハイライトのひとつ」と最大限の賛辞を贈られ、ニューヨークで開催された特集上映‘The Unlimited Possibilities of Cinema’をはじめ、多くの海外映画祭に選出されました。

なお「The Watchdog Ladies(仮称)」の撮影は、熊本市シティプロモーション課の「くまもとシティ・フィルムオフィス」、「“熊本の魅力を、世界の映画祭で伝えよう”映画製作 有志の会」(代表:一般社団法人熊本青年会議所 理事長 野瀬田 隆)の全面バックアップの下で行います。熊本市では外国人観光客誘致(インバウンド)に向けた「熊本市シティプロモーション戦略」の第一弾として、特にタイ観光客の誘致に「The Watchdog Ladies(仮称)」を活用する予定です。
また、映画製作では一般的な手法となりつつあるクラウドファンディングを活用し、海外へのプロモーションのための出資やエキストラとしての映画出演などを広く全国から募ります。