この度、日活×東宝東和 初タッグによる、アジア各国の第一級作品を日本の映画ファンに提供するレーベル=アジア映画最強レーベル“GOLDEN ASIA”設立記者会見を行いました。

また本レーベルの記念すべき第1弾となる『西遊記』のはじまりの物語『西遊記〜はじまりのはじまり〜』で6年ぶりにメガホンをとった『少林サッカー』『カンフーハッスル』チャウ・シンチー監督が来日し、来日記者会見を行いました。

<GOLDEN ASIAとは>
世界の映画産業で今、最も勢いのあるアジア。
新レーベル“GOLDEN ASIA”は、<アジア諸国と日本の文化の懸け橋として、アジア各国の第一級の作品を日本の映画ファンに提供する【アジア映画最強のレーベル】>がコンセプトです。
レーベル対象作品は、それぞれの国で興行第一位を獲得・映画賞を受賞など、“実績ある作品”が選定の基準となります。

“GOLDEN ASIA”は、インド映画『きっと、うまくいく』(09)をヒットさせ、インドネシアとの合作『KILLERS/キラーズ』(14)を制作した“日活”と、かつて70年代〜80年代にかけて多くの“ブルース・リー作品”“ジャッキー・チェン作品”に加え、『Mr.Boo!』シリーズ、『少林寺』(82)、また近年では『レッドクリフ』(08、09)シリーズ等、アジア映画を代表する香港・中国映画で、数々のヒット作品を世に送り出した“東宝東和”が、本格的にタッを組みます。
“ハリウッド映画に匹敵するバジェットで、ハイクオリティな作品”を生み出す今のアジア映画は、名実共にグローバルスタンダードになりつつあり、日本からも“その動向に加勢するレーベル”を目指します。

<イベント概要>

【日程】7月22日(火) 
【場所】六本木 グランドハイアット東京 2Fコリアンダー(港区六本木6-10-3)
【登壇者】佐藤直樹(日活 代表取締役社長)、松岡宏泰(東宝東和 代表取締役社長)
チャウ・シンチー監督(『少林サッカー』『カンフーハッスル』)

第一部:GOLDEN ASIA ラインナップ発表会
第二部:チャウ・シンチー監督 来日会見

【第一部】GOLDEN ASIA ラインナップ発表会

佐藤直樹(さとうなおき)氏/日活 代表取締役社長
経済的、文化的にも熱く世界中の注目を集めているのがアジアです。
このアジアで選りすぐりの作品を皆さまにお届けするのがこのGOLDEN ASIAです。
日活は100周年を迎え、先日タイの映像制作プロダクション、カンタナ合弁会社を設立致しました。
次の100周年に向けて日活が知恵を絞って考えたのが、積極的に日本の外にうっていこうということです。
これが日本の映画、映像産業に貢献する為にもできることであると考えました。そのキーワードが国際共同制作です。
この国際共同制作を進めていくことで重要なことは、アジアの優れたタイトルを私たちが受け入れる、そこで、監督や役者の優れた才能と出会う機会を更に増やし、日本のお客様にこの優れたアジアの映画お伝えしていくことによってアジア各国との強い結びつきを作っていくことではないかと思っています。

幸いなことにアジア映画で実績、歴史のある東宝東和さんとこうしてパートナーシップを組むことは、日活にとっても大変喜ばしいことです。なんとしてでも、このGOLDEN ASIAを大成功に導いていきたいと思っています。
アジアで選りすぐりの作品をピックアップし、目の肥えた日本のお客様にお届けすることによって、世界的にどんどん加速していくアジアというところから、わたくしどもがアジアの全体のマーケットにも貢献できることを目指しています。 
GOLDEN ASIAのスタート作品にこのような素晴らしい豪華ラインナップを組めたことを大変光栄に思っております。
このラインナップを成功させる意味あいは日活だけではなく、アジア映画全体の非常に大きな力を示すことになるのではないでしょうか。
また、アジアと日本の映画の架け橋になるという意味でもとても重要なプロジェクトになるのではないかと思っています。
是非、ご理解賜りましてGOLDEN ASIAの応援をいただければと考えております。

松岡宏泰(まつおかひろやす)氏/東宝東和 代表取締役社長
振り返ってみると、東宝東和は「この映画だったらば日本の沢山の方に観ていただけるだろう」つまり商業性の高い映画、「この映画を日本の一人でも多くの方に観ていただかなければならない」いわゆる芸術性、この両方を追い求めてきたのではないのかなと思います。
その意味でこのGOLDEN ASIAはその両方を追いかける素晴らしいプロジェクトだと思いますし、日本の映画業界のパイオニアである日活さんと東宝東和がガッチリとタッグを組んでこの企画を成功させることは本当に大きな意味があると考えております。

<レーベル立ち上げについての心境について>
期待で胸がいっぱいと言いたいところですが、期待と不安の両方があります。やはり、これだけのプロジェクトですし、日活さんと組ませていただくわけですし・・しかし、3本とも素晴らしい出来で、こうった作品を世の中に出すことで期待と不安を結果に繋げたいと思います。

<プロジェクトのメリットについて>
最近、東宝東和はユニバーサル作品の配給であったり、ハリウッド作品への投資等、アメリカ寄りになっていて、正直アジアでどのようなことが起きているかリアルタイムでサーチがフォローできていないのではないかと思い、日活さんは共同制作を通じてアジアに素晴らしいネットワークをお持ちですので、その中から上がってくる作品をご一緒させていただくことは東宝東和にとって最大のヒントだと思っています。

杉原晃史(すぎはらあきふみ)氏/日活代表取締役
<日本でアジア映画が低迷している中で、日本人にアジア映画がどれだけ通用するのか>
確かに日本という国は、経済の再生途上が続いており、3年前の震災の復興にまだまだ時間がかかるといった一面もあります。
ところが、大きな市場の中国からはそれだけ隠れた才能も生まれており、韓国映画も素晴らしい映画が着々と創られており、インドも年間1300本以上のハリウッドより遥かに多くの作品を作り、映画の先進国です。
このような国々と組んで、日本に映画を輸入し、今までは純然たる邦画、ハリウッド映画が中心であった日本に、アジアの面白い作品を改めて目の肥えている日本国民に紹介することによって商機が十分開けるのではないかと思っています。

【第二部】チャウ・シンチー監督 来日会見 Q&A

チャウ・シンチー監督:
日本の皆さん、こんにちは。しばらく日本に来ておりませんでしたが、
また皆さんにあえて嬉しく思っています。

Q.どうやって西遊記の映画化を思いつきましたか。

A.僕はこの西遊記がすごく好きで、以前から撮ってみたいと思っていました。

Q.どのようにしてキャスティングをしましたか。

A.キャスティングはすごく順調で、この映画を観ていただけるとわかると思いますが、
出演されている俳優の方々が素晴らしかったです。

Q.脚本にかかった時間はどれくらいですか。

A.1995年に最初の西遊記を撮ったのですが、
その後にどのようにすればもっといいものが取れたといろいろ考えて、
西遊記という物語には色んな要素が含まれるので、脚本に関しては10年以上はかかっています。

Q.劇中で流れているGメン75を選んだ理由はなんですか。

A.僕がGメンの大ファンだからです。
それと、三蔵法師が3人の弟子を連れて妖怪を退治するというのが、
Gメンと合っていると思ったからです。

Q.日本に来てみていかがですか。

A.日本の美味しいラーメンが食べたいです。
映画に関しては、作品を日本の方に気に入っていただければと思います。

Q.映画を制作する前のイメージと完成された作品のイメージは違いますか。

A.撮り始めは、心配でドキドキでした。 
撮り終わった後は、満足でした。俳優の演技とアクショに対しても思った以上の作品になりました。

Q.西遊記の話が元で日本ではドラゴンボールあるが、こちらの影響はありますか。

A.すごく大きな影響があります。
今回、悟空の変貌する見た目が特にそうで、様々なところからドラゴンボールから閃きを得ています。

Q.今回映画に出演していない理由はなんですか。

A.自分に合った役がなかったからです。
良さそうな役もあったのですが、出番があまりなく気にいらなかったからです。
というのも、僕は主人公しかやりませんから。脇役は全く興味がありません(笑)

Q.主人公ウェン・ジャンのキャスティング理由はなんですか。

A.僕はキャスティングする時、直観が多いのですが、
彼の場合は見た目が役に合っていたのと彼自身が仏教のことを
すごく勉強されていたのでキャスティングしました。

Q.中国の経済成長に伴い、映画を作る際変わったことはありますか。

A.中国でも、映画産業が発展し、大きな市場ができたことで今が一番いい時だと思います。

Q.続編制作は考えていますか。

A.西記はシリーズ物だと思っているので、いろんな物と要素があるので、
続編はすでに考えています。

Q.スー・チーをヒロイン役にキャスティングした理由はなんですか。

A.女優として素晴らしいですし、セクシーで強く、
愛情のある役柄にとても合っていると思ったからです。

Q.日本で映画製作は考えていますか。また、好きな日本の監督、俳優はいますか。

A.興味はすごくあるので、チャンスがないかずっと考えています。
日本の監督を代表する黒澤明監督の大ファンです。
もうすでに、亡くなられていますけど大ファンです。