7/13、十三・シアターセブンにて田村紘三監督とWAHAHA本舗のコラアゲンはいごうまんさん登場した大爆笑トークイベントの後半をお届け!

●KAZUYAさんと
コラアゲンさん徹底比較!
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コラアゲンさんは、自分自身とKAZUYAさんとの共通点や違うところを書き出してみた。共通項はたくさんあるが、似て非なるものという結果だったという。

コラアゲン:共通項は、お互い売れてない。売れてないのを棚に上げて「俺はスピッツになり損ねた」みたいな。
残念ですけど、僕もお酒の席で「ほんまは俺が雨上がり決死隊やったかも」っていうことは正直ある(笑)
NSCの7期生の時に蛍原くんとコンビを組んでいて、宮迫くんはピン。組み合わせでしょう。人間の業、いやらしさは残念ながら共通項ですよ。

あとKAZUYAさんマザコンで、おかあさんがこれ以上ない愛情で「私が死んだらどうしよう。この子をひとり置いていけないわ。この子も一緒に連れて行くわ」って言うてはったでしょ。僕も7年前に京都の母親から一言一句違わないことを言われたことがあるんですよ(会場爆笑)
チェックシートで共通項がどんどん増えていく。

田村:KAZUYAさんはその時に「母ちゃん死んだら俺も死ぬ」って言われたんですよ。僕は絶対言えない言葉なんですけど、コラアゲンさんはなんて言ったんですか?

コラアゲン:「前向きに考えます」これもいやらしいんですけど、おかんが死んでも俺がある程度稼げるようになっていたら死なへんわ。と思うわけです。
でもトイレもないボロアパートで60にもなっておかんに先死なれたら、ほんまにその方がいいかもしれんなと。
皆さんの周りにもKAZUYAはいるんですよ!(会場爆笑)
あなたの街のKAZUYAコンテストやってほしいですね。

●田村監督が守ったKAZUYAさんとの約束
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ドキュメンタリーを撮りたいと切り出した時、KAZUYAさんに「ケツの穴見せるみたいでヤダ」と拒否されたという。
映画を撮るにあたって、KAZUYAさんと最初に約束が交わされた。

田村:自分以外の人が傷つくようなシーンがあったら絶対使わないでくれ。

コラアゲン:それはかっこいい。

田村 ドキュメンタリーでよくある、「怒ってイス投げたりっての俺は絶対やらないし。そういう映画にはしたくない」。
それともう一つ。「ミックジャガーとかジョンレノンとか、ボブマーリーみたいに扱え」と(笑)
冗談かなと思ったけど結構マジなんですよ。
例えば僕がおごってお礼はあまり言わない(笑)。多分ミックジャガーも言わないだろう。ミックジャガーなら人が動くだろうって感じですね。本人は売れてないのに。

コラアゲン:そこまで酷くないけど僕もなくはないですよ。売れてない癖にどこかおごっている部分があったり。TVに出てる連中に戦う場があれば負けへんもんくらいな。テレビ東京の『やりすぎコージー』に出てボロ負けでしたけどね。やっぱりTVに出てる人は上手いわ。
でもその取り決めがあったというのは面白い話ですね。

本編では10年ぶりのアルバム製作やプロモーション、ライブツアーなどの過程を追っている。その結果がどうなったかはぜひ劇場でお楽しみいただきたい。

●おにぎりを食べさせてくれる人がいれば
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30代はビジネスライクにいかに稼ぐかを考えてきた田村監督だったが、生活には困らないものの常に満たされない感じがつきまとってきた。
そんな田村監督が『KAZUYA』で伝えたかったメッセージとは?

田村:僕は当時慰謝料を払ってたんですよ。撮影にもレコーディングにもお金を出して、KAZUYAさんより貧乏になったことがあるんです。(会場爆笑)
でも彼はどんなときでも常に人生を楽しんでいると言うか、笑ってるし楽しそうなんです。僕は美容室2店舗と札幌でスープカレーのお店をやっていて、儲かってるって言われるけど、成功って言う実感もないし。幸せの価値観ってなんなのかなぁって。そこをKAZUYAさんの人生を借りて上手く出せたんじゃないかなって。

コラアゲン:そこを皆さんの人生の中で少し重ね合わせてもらった時に、自分の明日がちょっと変化があったり。

田村:今の日本ってもっともっとって資本主義で、とにかく利益を上げていかなくちゃいけない。でももうちょっと肩の力を抜いてやったら意外ともっと楽に楽しく生きれるんじゃないかなと。
僕、KAZUYAさんに名言頂いたんですが、
「もし美容室もカレー屋も失敗したとしても、誰かおにぎりを食べさせてくれる人はいるだろう。
そしたらお前大丈夫だよ」
って言ってくれたんです。

コラアゲン:今のコメントは女性はドンビキですね!(笑)
僕も実は、出会った人で言うてくれた人はいます。多くを望まなければいいってことですよ。食えて雨露しのげるところがあればいいだろうと。
KAZUYAさんの場合はあとは、ギターが弾けてお酒があれば。ある意味悟りの域に近いですよね。リアル空海(笑)。
本当にいるものだけ残したらこういうスタイルになるかも、「しれない」ってことですね。

田村:ミュージシャンってずるいですよね。どんな嫌いでもKAZUYAさんの歌を聴いたり歌ってる顔をみたらなんか許せちゃうんですよね。

コラアゲン:男は絶対そうです。可愛らしいし。売れてないのにやめてへん、走り続けているのは僕らからしたら尊敬に値しますよね。女性は許せますか?

観客女性:難しい(笑)

コラアゲン:男性から見たらどうですか?

観客男性:ありかなと思いますね。好きことだけやっていられるところはいいですね。あとは支えてくれる女性がずっといることが幸せですね。

コラアゲン:男からしたら女性が働いてくれて、自分はやりたいことだけをやって。「風邪ひいた」、波を見ては「酔うた」、言うて一日終わる訳ですからね(笑)

田村:この映画に彼女さんは、あえて出ていません。その方がいいなと思ったんです。

コラアゲン:それは男性も女性も、違う意味で「どういう方なんだろう」ってイメージしますからね。話はつきませんが(笑)

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さてこの映画『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』、十三・シアターセブン、京都・立誠シネマプロジェクトにて7/ 25まで上映。
8/2からは6日間名古屋・シアターカフェにて上映される。

ぜひあなたの大切な人と一緒に劇場にお越しいただきたい。
人生の価値観を図ると言う点で2人の行方を占うツールになるかもですよ。
そして自身の感想と言えば、意外にKAZUYAさんがチャーミングで、自分にも“KAZUYA”的感覚がある事実に驚愕したのでありました…。

最後に、上映後のロビーにてKAZUYAさんのニューアルバム『それは、ほんの始まり』が2枚売れ、田村監督が経営しているお店のスープカレーのレトルトは4つ売れた事を報告しておきたい。

(Report:デューイ松田)