映画『私の男』浅野忠信、二階堂ふみ、熊切監督、トロフィー片手に満面の笑み!舞台挨拶&ティーチイン
熊切和嘉監督、浅野忠信・二階堂ふみ主演、【第36回モスクワ国際映画祭コンペティション部門】へ正式出品され、【最優秀作品賞】と【最優秀男優賞】のW受賞の快挙となった『私の男』(日活配給)は、中規模公開ながら好成績で絶賛公開中です。先日実施いたしました記者会見では、熊切和嘉監督が惜しくもスカイプでの参加となりましたので、舞台挨拶を実施いたしました。最優秀男優賞に選ばれた浅野忠信と、ニューヨーク・アジア映画祭ライジング・スター賞の授賞式から戻ってきたばかりの二階堂ふみも駆けつけ、改めて受賞の喜びを語り、観客とのティーチインを実施いたしました。
■日程:7月15日(火)
■場所:新宿ピカデリー
■登壇者:浅野忠信(40)、二階堂ふみ(19)、熊切和嘉監督(39)
浅野忠信コメント:いまだにお祝いのコメントをメールやお花でいただいて、興奮冷めやらずです。それをきっかけにまた改めて観てみたくなった、観たという人が増えてすごく嬉しいです。30代のうちに40代、50代で何ができるのかを考えていて、若いころにやらせていただいた役の延長線上の役がもう一度取り組むべきではと考えていて、それが淳悟にぴったりでした。勝手に自分の中の役作りが膨らんで、自分のなかに溜まった何かを吐き出さなければ次に進めないという思いがどんどん強くなりました。
二階堂ふみコメント:公開5週目で劇場に足を運んで下さる方が多く、2回3回と劇場に来てくれる方も多く嬉しく思います。この映画がいろんな方に伝わっていっているんだなとひしひしと感じます。(ニューヨーク・アジア映画祭ライジング・スター賞の授賞式に出席して)スターになれるように頑張ろうと思いました(笑)。賞いただけたことも嬉しいですし、国外の人にも見てもらって、現地でのその反応が直に伝わって、国であったり土地であったり見る人によって全然違う映画ですし、何かしらのショックを与えられて、問いかけていただいたのが嬉しかったです。思い入れのある作品で、(ご一緒したいと)思い続けていた熊切監督の映画です。評価していただいたことは素直に嬉しいですし、自己形成になった映画に深く関われていることに幸せを感じています。それ以上のものをこれからもどんどん自分の中で作っていきたいなと思います。
熊切監督コメント:(モスクワ映画祭で過去に受賞した新藤兼人監督、黒澤明監督に巨匠に続いた受賞について)恐れ多いと言いますが、総合賞としていただけたので嬉しく思います。(映画製作の)本数を重ねるごとに前回の反省点をふまえてやっていました。企画もだいぶ前から動いて話していたので、いよいよだなということでスタッフも気合いが入った作品です。
<観客とのティーチイン>
Q.浅野さんに二階堂さんとの刺激が強いシーンがありますが、興奮しませんでしたか?
浅野:仕事の時は男モードが抑えられるというか、演技上の興奮はありますが、余計な興奮はせずに集中して向き合っています。
Q最後の淳悟の表情がすごくよかったです。最後のシーンはどういう監督や指示や演じられてみてどうでしたか?
監督:最後は特別な指示はなかったです。僕としては淳悟がどう表情をするのか期待して見ていました。
浅野:撮影中にあのシーンに向けて淳悟の気持ちを作ってお芝居をやっていました。あそこが淳悟の始まりだと思っていたので、やっと解放されるという気持ちがありました。
二階堂:私と浅野さんと熊切監督の関係の中ですごく満たされていたものもあり描けたところもありました。雰囲気を大事にしながら最後のシーンは取り組みました。好意的に女や変化をだそうというのではなく、現場に身を任せていると花がああいう表情になったと思います。
Qティーチインを受けて最後に…
浅野:たくさんの人に見てもらっていろんな思いを見てもらっているんだと思います。これからも見て欲しいので、それぞれの思いを胸に秘めて家に帰ってもらえればと思います。
二階堂:公開して自分が思い入れのある作品が旅立って行って寂しい気持ちもあったのですが、また劇場にもくることができて、感想も聞けて、こうやって質問をいただけて考えることもありました。持ち帰って自分の中でも考えます。いろんな方に見ていただければと思います。
監督:デビュー作から映画は思っている以上に影響を与えるとは思っていてそれでも作らないといけないと思って作った映画です。自分としてはこれを形にしなければならないと取り憑かれたように撮りました。今日のことは持ち帰って考えようと思います。その中でも皆様の中に届いたものがあったのであれば嬉しく思います。