6/27に開幕いたしましたフランス映画祭2014にて『グレート デイズ!—夢に挑んだ父と子—』がオープニング作品として上映され、本作のニルス・タヴェルニエ監督、主演のファビアン・エロー、プロデューサーのフィリップ・ボエファールが来日しました。一行は、上映前のオープニングセレモニー、そして、上映後の観客とのQ&Aに参加しました。

■日時:2014年6月27日(金)20:00
■場所:有楽町朝日ホール
■登壇者:ニルス・タヴェルニエ監督 ファビアン・エロー(ジュリアン役) 
フィリップ・ボエファール(プロデューサー)

本編上映終了後、舞台上にニルス・タヴェルニエ監督、主人公ジュリアンを演じたファビアン・エロー、そして、プロデューサーのフィリップ・ボエファールが登場。満席の客席から大きな拍手で歓迎を受け、和やかな雰囲気の中Q&Aがはじまりました。

Q:本作の企画経緯について
A:【監督】「トライアスロンは美術的に美しく、まず、息子と父がスポーツを通して何かすることを思いつきました。脚本執筆後、キャスティングには必ず実際にハンディキャップを持つ青年を起用したいとプロデューサーに伝えていました。」
【プロデューサー】「プロデューサーとして私は監督に信頼を置いていました。彼は数年前に障がいをもった人たちに関するドキュメンタリーを撮っており、そういう方たちに対する誠実さがあると感じたのです。彼の提案から本物の誠実さやパワー、真実が生まれると思いました。ファビアンには障害があるけれど、そこから真実が生まれたのです」

Q:ほぼスタントなしでおこなった特訓、レースシーンに関して
A:【ファビアン】「大変でしたが、喜びでもありました。スタッフも助けてくれましたし、僕自身が努力した結果がスクリーン上に表れていると思いませんか?(笑)」
【監督】「もしこの会場に映画監督がいたら、ぜひファビアンを起用してください(笑)」

Q:それぞれの印象に残っているシーンについて
A:【監督】「申し訳ないですが、ひとつの場面だけには絞れないですね(笑)何よりも幸せだと思うのは、今ファビアンと一緒にこの舞台に上がっていることですね。そして、もう1つ誇りに思うのは、フィリップが私を信じて支えてくれたことです。この映画のために資金を集めて、”製作できるよ”と言ってくれた時は、とても感動しました。」
【ファビアン】「両親に反発したジュリアンが家出するシーンですね。あの場面を演じるのは難しかったです。迎えにきた父親に対して”自立するんだ”という強い想いを吐き出さなければならなかったのですが、それまでの人生では慣れていないことだったので、忘れられない場面になりました」
【プロデューサー】「一番初めに撮影したアイアンマンレースのスタートシーンです。実際のレースを利用して撮影を行なったのですが、朝の6時、2700人の参加者が待機している中に、ファビアンも座っていたわけです。その時、(父親役の)ジャック・ガンブランとファビアンが交わした視線が素晴らしい力強さで、本当の親子のような関係が生まれたと感じました。」