6月14日、新宿ピカデリーにて映画『私の男』の初日舞台挨拶が行われ、浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾熊切和嘉監督が登壇した。二階堂ふみは自ら選んだ着物に身を包まれ、気合十分。会場にいる観客に笑顔で手を振った。さらに二階堂ふみ演じる「花」の子供時代の山田望叶が登壇するとキャストも観客も一生懸命コメントする山田をあたたかい目で見守り会場は和やかなムード一色となった。
以下、キャストのコメント。
浅野忠信:40代になってやりたい役のなかのひとつでもあるこの役を出来て光栄です。多くの方からのよい反響があったので、集中してやりとげられました。
二階堂ふみ:寂しい気持ちもありますが、初日を迎えられて夢のようです。
高良健吾:念願の熊切組で撮影ができて幸せでした。熊切監督の作品をたくさん観ていて、参加したいと懇願していたので撮影初日はおかしなほど汗が止まりませんでした。
山田望叶:生まれて初めてのお仕事で、撮影は恥ずかしかったです。みなさんと映画を作ることが楽しくなり、「まだ終わらないで」と思って撮影をしていました。終わったときは寂しかったです。最終日に監督に「コマネチ」と書いた手紙を渡しました。
熊切監督:企画から4年かかりました。キャストは原作を読んでいるときから浅野さんをイメージしていました。淳悟の空虚感や孤独を浅野さんは演出するのに適していると思いました。二階堂さんはオーディションで部屋に入ってきた瞬間に「花がいる!」と思いました。高良さんは現場が好きなひとだということがよく分かりました。撮影にも自然となじんでくれました。理屈ではなく感覚的に観る人を渦に巻き、大きなうねりのある映画にしたいと思い作った作品です。五感をふんだんに使い全身で味わっていただきたいです。

本作は第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の50万部超のベストセラー小説『私の男』が原作だ。「禁断のラブストーリー」にして、流氷の上での殺人事件を発端とする映画的スリルと興奮に満ちた「至高のサスペンス」に、心を激しく揺さぶられるであろう。
世界四大映画祭【モスクワ映画祭コンペティション部門】出品も決定した『私の男』をぜひ会場で。

(Report:浜野真里)